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更新 更新:2022.12.28

学資保険の貸付(契約者貸付制度)とは?返済できない時の注意点など分かりやすく解説

学資保険の貸付(契約者貸付制度)とは?返済できない時の注意点など分かりやすく解説
所有資格
博士(法学)
専門分野・得意分野
保険法、商法
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士3級
専門分野・得意分野
保険全般・金融全般・通信全般

子供の教育資金を貯めることに特化した生命保険である学資保険は、契約者貸付制度が利用できます。

契約者貸付制度とは、加入中の保険会社から融資してもらえる制度のことです。

生命保険の加入時には、現在の健康状態や過去の病歴などを申告する義務があり、加入時の年齢によっても契約の有無が変わってくるので、一度でも保険を解約してしまうと同条件の保険に加入するのは難しくなります

そのため、保険契約を解約することなくまとまったお金を準備できる契約者貸付制度は、大きなメリットがある制度だといえます。

その一方で、保険会社から融資を受けるという性質上、借金であることに変わりはないので事前に確認すべきデメリットや注意点もあります。

この記事では、学資保険における契約者貸付制度の仕組みや申請方法、メリット・デメリットをご紹介します。

学資保険について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

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学資保険の貸付(契約者貸付)の仕組み

契約者貸付制度の仕組み

学資保険の契約者貸付制度は、貸付制度を利用する時点における解約返戻金の範囲内で融資が受けられます

簡単にいえば、加入中の学資保険を担保として、保険会社からお金を借りるという仕組みです。借りたお金は、利息も含めて返済をする必要があります。

カードローンや銀行からの融資を受ける際には、貸付を受ける人の収入状況や勤務先などの情報をもとに審査が行われ、その結果によって貸付の可否や融資金額が決まります。

しかし、学資保険の契約者貸付制度は、貸付を受ける人が将来的に受け取れる解約返戻金を原資としていることから、審査は行われません。

審査待ちの時間が必要ないので、突然まとまったお金が必要になった場合でも学資保険を解約することなく、迅速に資金を捻出できます。

なお、契約者貸付制度は学資保険以外の保険商品でも利用できます。ただし、解約返戻金を原資とするため、解約返戻金がない保険商品(掛け捨て型の生命保険など)では利用できません。 

監修者からひとこと
土岐 孝宏
  • 土岐 孝宏
  • 中京大学教授
一般に、学資保険は、子供の年齢による加入制限があり、子供が一定の年齢以上になると加入できませんので、一度解約してしまうと、再加入ができなくなる商品のひとつと言えます。その場合、解約により、子供自身の死亡保障や、子供を扶養している保険契約者が死亡した場合に支払われる育英年金のような保障が得られなくなってしまいます。

契約者貸付の選択は、ここにメリットを生みます。学資保険は、積立の意味あいが大きい貯蓄型の保険ですが、保障性商品の側面もありますので、解約をして返戻金を得るのか、それとも一時しのぎで、当座、契約者貸付を利用するのかは、ときに、子供や保険契約者の直近の健康状態なども勘案して、慎重に判断することが求められます。

貸付限度額

学資保険の契約者貸付制度における貸付限度額は、貸付制度を利用する時点での解約返戻金の7〜9割です。

解約返戻金は、生命保険の加入期間が長ければ長いほど増えていきます。そのため、学資保険の加入期間が長い人ほど契約者貸付制度における貸付限度額も増えていきます。

ただし、保険会社によって貸付限度額の割合は異なるため、正確な金額を知りたい人は加入中の保険会社までお問い合わせください。

また、貸付制度が利用できるのは保険の契約者のみです。

返済期限

学資保険の貸付制度を利用した場合の返済期限は、設けられていないのが一般的です。

ただし、貸付元金と利息の合計が解約返戻金額を超えてしまうと、契約の効力がなくなることがあります。

また、原則としては解約や満期などで契約が消滅するまでには返済をしなければなりません

 完済前に保険契約の満期を迎えた場合、満期保険金から借入金額と利息分が返済に充てられることになり、受け取れるお金が減ってしまいます。

監修者からひとこと
土岐 孝宏
  • 土岐 孝宏
  • 中京大学教授
一般に、契約者貸付には返済期限がないことから(記事あるとおり、貸し手である保険会社は、保険金支払い事由が発生したときにそれを差し引いて保険金を給付して清算すれば済む話であるので、取り立てを厳しく行いません)、借りる側に計画性(返済の計画)がなければ、ついつい、継続的な借入状態に陥ってしまいます。

そして、借入が残っている状態のままでは、記事のとおり、資金需要がある時点(子供の大学入学時など)に予定される満期保険金の支払時に、その全額を受け取ることができず、お金が足らずに困るという事態が起こってしまいます。たとえ、貸付契約上に、返済期限が設定されていなくても、自分自身の中に返済の期限を設定し、満期までに計画的に返済を進めていくことが重要です。

返済方法

学資保険の契約者貸付制度を利用した場合の返済方法は全部で3つあります。

貸付制度を利用した時の返済方法

  • 一括返済
  • 分割返済
  • 利息のみ返済

保険商品によって利用できる返済方法が異なる場合もあるので、貸付制度を利用する前に確認しましょう。

なお、貸付限度額以内であれば返済が終わっていなくても何度でも融資が受けられますが、借入総額が増えて返済期間も長くなり、利息分だけでも非常に大きな金額となります。

また、万が一返済できない場合は保険契約そのものが消滅してしまいます。

貸付制度を利用する際は、必ず返済計画を立ててから利用することが大切です。

学資保険の貸付制度を利用するメリット・デメリット

メリット1. 保険を解約することなく一時的にまとまったお金が準備できる

学資保険の貸付制度を利用すれば、保険を解約することなく一時的にまとまったお金が準備できます。

毎月の保険料や生活費、突然の大きな出費がある場合があったとしても、保険契約を安易に解約するのはおすすめできません

学資保険は、契約者や子供の年齢に応じて保険料が変わるため、一度解約すると基本的には同じ条件で再加入することはできません。

また、加入する際は、契約者となる人の健康状態を告知する必要があるため、健康を損ねていると学資保険に再加入できないことがあります。

その点、貸付制度を利用すれば学資保険を解約することなくまとまったお金が準備できるので、保険契約を継続したまま資金を捻出できます

メリット2. 借り入れる際の審査が不要でカードローンなどよりも低金利

学資保険の貸付制度は、今までに支払ってきた保険料(=解約返戻金)を原資として貸付が利用できる制度です。そのため、一般的なカードローンや銀行から融資とは異なり審査が不要です。

貸付制度を利用するための書類を提出してから、1週間程度ですぐにお金が借りられます。

また、保険会社によっては専用のカードを利用することで、ATMから貸付が受けられるので保険会社へ確認してみましょう。

他の金融融資に比べて金利が低めに設定されているので、返済時の負担が少ないこともメリットです。

デメリット1. 貸付金には複利で利子がつく

複利での利子計算の仕組み

学資保険の貸付制度を利用すると、貸付を受けた金額に対して複利で利子がつきます。

例えば、学資保険の貸付制度を利用して年利3%で100万円を借り入れた場合、最初の1年以内に全額返済する場合の合計金額は103万円です。

しかし、1年以内に返済せずに2年目に入ってしまうと、1年目の返済金額103万円に対して年利3%が加算されるので、合計で106万900円を返済しなければなりません。

さらに3年目に入った場合、106万900円に対して年利3%が加わるので、約109万2,727円を返済することになります。

カードローンや銀行からの融資に比べて低金利ではありますが、借入期間が長くなるほど返済額も大きく膨らんでいくので注意が必要です。

デメリット2. カードローンなどと比べて利息が高くなる場合もある

契約者貸付で借りたお金を返済せずにいると、利息が膨らんでいきます。
借入元金と利息の合計額が解約返戻金を上回ると、契約が失効してしまうでしょう。

学資保険が失効してしまうと、子供の教育資金が準備できず、進学時に資金が不足してしまうかもしれません。

学資保険の契約者貸付制度を利用したときは、契約が失効してしまわぬよう、できるだけ早く返済をしましょう。

監修者からひとこと
土岐 孝宏
  • 土岐 孝宏
  • 中京大学教授
契約者貸付では、継続的な借入状態にある借入金額が大きくなると、記事にある複利での利子負担というデメリットが目立つようになります。契約者貸付の利息が当初低くても、このような状態に陥ってしまったのでは、かえって、早期に解約を決断し、そこに得られる解約返戻金をもって直近の資金需要にあてがい、他方、学資保険の目的であった子供の大学等への進学の際には、そこに必要になる資金需要について、日本学生支援機構の奨学金や銀行などの教育ローンに頼るという選択をした方が、トータル的にはよい、ということも十分考えられます。

もちろん、上記の保障性商品としてのメリットは失いますが、金利は、現在、前者で1%を下回り、後者でも1%代の商品を市場に見つけることができます。学資保険の契約者貸付を利用する際には、返済の目途・可能性を冷静に分析した上、その目途が立たないときには、熟考の末、ときに思い切った決断も必要でしょう。

デメリット3. 保険金が支払われる際は借り入れ金額が相殺される

契約者貸付制度を利用した際の保険金受取金額の減少

学資保険に加入していると、保険商品によっては満期保険金やお祝い金など、様々な給付金が受け取れます。

貸付制度を利用して返済が終わっていない状態で保険金が支払われる場合、返済額と保険金が相殺されて余った分が支払われます。

貸付金額が高いほど相殺分も多くなるため、借入額や借入期間によっては一切の給付金が受け取れない可能性もあります。

子供の将来のために学資保険へ加入したにもかかわらずはずなのに、将来的に受け取れるお金が減ってしまうと、教育資金が不足し進学に影響が出てしまうかもしれません。

貸付制度を利用する場合は、返済のことや保険金を受け取る時のことも考えて計画的にご利用ください。

契約者貸付の申請方法

学資保険の貸付制度を利用する場合の申請方法は以下の通りです。

契約者貸付の申請方法

  1. 保険会社へ貸付制度を利用する旨を連絡する
  2. 手続きを行うための書類が送られてくる
  3. 届いた書類に必要情報を記入して保険会社へ返送する
  4. およそ1週間程度で貸付金が銀行口座に振り込まれる

貸付制度を利用する場合は、現在加入中の保険会社の担当者やコールセンター、Webサイトなどに問い合わせをして「申請書類」を取り寄せる必要があります。

申請書類に必要情報を記入して保険会社へ返送すると、およそ1週間程度で貸付金が振り込まれます。

また、保険会社によっては専用のカードを使うことでATMから貸付金を引き出せる場合もあります。

まとめ

学資保険は、その時点における解約返戻金の7〜9割の金額を上限として、保険会社から融資が受けられる契約者貸付制度を利用できます。

保険契約を解約しなくてもまとまったお金が準備でき、低金利・無審査で貸付限度額以内であれば何度でもお金が借りられることが、契約者貸付のメリットです。

ただし、借入金額には複利で利子がつくので、返済期間が長引くほど返済金額は膨らんでいきます。

また、返済をせずにいると、将来的に受け取れる保険金が減るだけでなく、保険契約そのものが解約となってしまう可能性もあります。

そのため、貸付制度を利用する場合は家族に相談をした上で、返済計画を立ててから計画的に利用することが大切です。

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土岐 孝宏
土岐 孝宏
中京大学教授
立命館大学大学院・法学研究科博士課程を修了し、博士(法学)を取得。中京大学 法学部講師・准教授を経て、現在同学部教授。Max-Planck外国私法・国際私法研究所(ドイツ・ハンブルク)客員研究員。日本保険学会評議員。
所有資格
博士(法学)
専門分野・得意分野
保険法、商法
中村 翔也
中村 翔也
ファイナンシャルプランナー
携帯代理店法人部門にて営業職として2年半勤務後、2017年12月よりwebライターとして独立。通信ジャンルをメインに金融系、保険記事を毎月30本以上執筆。
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ナビナビ保険編集部
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ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。

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