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更新 更新:2021.05.24

社会保障制度とは?4つの制度と5つの機能(年金/医療/雇用/労災/介護)をわかりやすく解説

社会保障制度とは?4つの制度と5つの機能(年金/医療/雇用/労災/介護)をわかりやすく解説

社会保障制度とは

社会保障制度は、病気・老齢・死亡・出産・ケガ・失業・介護・貧困などが原因で「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、国や地方公共団体などが一定水準の保障を行う制度のことです。

社会保障制度には以下の3つの機能があります。

社会保障制度の3つの機能

  1. 生活安定・向上機能:人生のリスクに対応し、国民生活の安定を実現する機能(医療保険や老齢年金、介護保険など)
  2. 所得再分配機能:社会全体で低所得者の生活を支える機能(生活保護制度、公的年金制度など)
  3. 経済安定機能:経済変動の国民生活への影響を緩和し、経済成長を支える機能(雇用保険制度、公的年金制度など)

参照:第3章 日本の社会保障の仕組み|厚生労働省

社会保障制度の3つの機能が相互に重なり合い、「日本国民が健やかで安心できる生活」を保障しています。

私たちが安定した生活を送ることを保障している「社会保障制度」は、以下の4つの柱(制度)から成り立っています。

社会保障制度の4つの柱(制度)
制度 対象者 概要
社会保険制度 年金:20〜60歳の国民年金加入者
医療保険:全日本国民
雇用保険:全被用者
労災保険:労働者を使用する全ての事業者
人々の様々なリスクに備えて、人々があらかじめお金(保険料)を出し合い、実際にリスクに遭遇した人に、必要なお金やサービスを支給する仕組み
例:医療保険、年金保険、労働保険、介護保険など
社会福祉制度 高齢者や障害者など 子供への保育や障害者等への福祉サービスなどを社会的に提供することにより、生活の安定や自己実現を支援する制度
例:保育所の設置、児童手当の支給など
公的扶助制度 貧困・低所得者など 人々の健康と生活を最終的に保障するため、最低生活の保障を公的責任のもとで行う制度
例:生活保護制度、社会手当制度、生活福祉資金貸付制度など
保健医療・公衆衛生 全日本国民 人々が健やかに生活するため、様々な事項についての予防、衛生のための制度
例:健康診断、感染症予防対策、公害対策、ペットの保護など

これらの制度は全て、利用する際は基本的に自分自身で手続きをしなければなりません

また、お住いの地域によって各制度の利用条件に違いがあるので、詳細についてはお住いの地域を管轄している市区町村役場にてご確認ください。

社会保険制度(年金・医療・雇用・労災・介護)

社会保険制度は、人生の様々なリスクに備えて、人々があらかじめお金(保険料)を出し合い、実際にリスクに遭遇した人に必要なお金やサービスを支給する仕組みの制度です。

現在の日本では、社会保険として以下の5つの機能があります。

1. 公的年金制度

公的年金制度とは、国が管理・運営を行う年金のことです。

日本では「国民皆年金制度」が導入されているため、日本国民全員が何かしらの年金制度に加入することになります。また、原則として年金給付は65歳から開始されます。

公的年金制度には国民年金」と「厚生年金保険」の2種類があり、職種に応じて被保険者の種別が決められ、加入できる年金の種類が変わります

公的年金に加入する被保険者の種別
名称 加入可能な年金 加入対象者
第1号被保険者 国民年金のみ 自営業・フリーランスなど
第2号被保険者 国民年金+厚生年金 会社員・公務員など
第3号被保険者 国民年金のみ(保険料の負担は不要) 会社員・公務員に扶養されている人

国民年金

年金制度の仕組み

国民年金は、20歳〜60歳までの日本国民全員が加入する年金(基礎年金)です。

日本の年金制度は3階建てと言われており、その土台となる1階部分に該当するのが国民年金です。

国民年金は日本国民全員が加入しており、それにプラスして会社員であれば「厚生年金」、任意で民間企業が販売する「私的年金」に加入することができます

一方、自営業者やフリーランスとして働いている人たちは、任意で加入できる私的年金を除くと、国民年金にしか加入することができません

厚生年金保険

公的年金制度の加入者の分類と保険料 国民年金と厚生年金の違い

厚生年金保険は、民間企業や公務員など、どこかに所属して働く人たち(第2号被保険者)だけが加入できる年金です。

厚生年金に加入することで、国民年金+厚生年金の両方の保険料を納めることになりますが、厚生年金分を上乗せした金額を年金として受け取れるので、自営業者やフリーランスよりも多くの年金を受け取ることができます。

厚生年金の保険料は毎年4月〜6月の給与をもとにして計算され、算出された金額を雇用主(勤務先)との折半で、毎月の給与から天引きという形で納めることになります。

なお、厚生年金保険に加入している人(第2号被保険者)に扶養されている家族は「第3号被保険者」となり、国民年金の支払い義務がありません

第3号被保険者は国民年金だけに加入する形となりますが、第2号被保険者が代わりに保険料を負担しているためです。

また、公的年金における「共済年金(公務員や教職員などが加入できる年金)」は、平成27年10月から厚生年金に統一されたので覚えておきましょう。

2. 公的医療保険制度

公的医療保険制度は、全ての日本国民が、日本全国どこでも同じ医療費で平等に医療が受けられる制度のことです。

日本では「国民皆保険制度」が導入されており、全国民が必ず公的な医療保険に加入することになっています

公的医療保険制度の代表的な例を挙げると国民健康保険」と「健康保険」の2種類があり、どちらに加入していても3割の自己負担で医療機関の受診ができます

医療費の自己負担割合について

ただし、雇用形態によって加入できる公的医療保険制度が異なり、それぞれで利用できる社会保障制度(傷病手当金や出産手当金など)に違いがあります

国民健康保険と健康保険(社会保険)の違いまとめ(2020年4月現在)
国民健康保険 健康保険(社会保険)
対象者 個人事業主、フリーランスなどの自営業者 会社員や公務員、その家族
保険料支払い 全額自己負担
※家族が増えた時は保険料が変わる
勤務先との折半
(自己負担分は給与から差し引かれる)※家族が増えても保険料は変わらない
保険料計算 前年所得に応じて住んでいる都道府県が計算 給与額に応じて会社が計算
医療費の自己負担 3割負担
高額療養費制度 あり
出産一時金 42万円
※産科医療補償制度に未加入の医療機関での出産の場合は40.4万円
出産手当金 なし あり
傷病手当金 なし あり
保険者 市町村の国民健康保険組合など 勤務先が所属する団体(協会けんぽなど)

なお、75歳以上の高齢者は国民健康保険や健康保険から脱退し、新たに「後期高齢者医療制度(長寿医療制度)」に加入することとなります。

後期高齢者医療制度では医療費の自己負担額が1割(一定水準以上の所得がある人は3割)となり、年額18万円以上の年金受給者は年金から天引きという形で保険料を納めます。

国民健康保険

国民健康保険は、個人事業主やフリーランスなどの自営業者が加入する健康保険で、病気やケガが原因で病院にかかる時、出産・死亡時に現金給付(保険給付)が受けられます。

毎月の保険料は、前年の所得に応じた保険料を全額自己負担で、自分自身で全ての手続きをして納めることになります

基本的には住んでいる市区町村から毎年6月頃に送られてくる保険料の納付書を使って、6月から3月までの計10回に分けて支払います。

なお、国民健康保険には加入要件と脱退要件があるので、しっかり覚えておくようにしてください。

国民健康保険の加入要件・脱退要件
加入要件 脱退要件
  • 他の市区町村から転入してきた時(引っ越しなど)
  • 子供が生まれた時
  • 生活保護を受けなくなった時
  • 職場の健康保険をやめた時(退職など)
  • 職場の健康保険の被扶養者から外れた時
  • 外国籍の方が加入する時
  • 他の市区町村へ転出する時(引っ越しなど)
  • 国保の被保険者が死亡した時
  • 生活保護を受けるようになった時
  • 職場の健康保険に入った時(転職など)
  • 職場の健康保険の被扶養者になった時
  • 外国籍の方が脱退する時

参照:国民健康保険制度|公益社団法人国民健康保険中央会

健康保険

健康保険は、会社員や公務員など、どこかに所属して働いている人たちが加入する健康保険です。

国民健康保険と同じく、病気やケガで病院にかかる際の医療費が3割負担となり、出産・死亡時には現金給付が受け取れます。

なお、健康保険の被保険者に扶養されている家族も同等の条件で医療機関での診療や治療が受けられます。

毎月の保険料は、雇用主との折半で勤務先の給与から天引きという形で納めることになるので、自分自身で何か手続きを行う必要はありません。

また、健康保険には「付加給付制度」が設けられており、1ヶ月間に支払った医療費が自己負担限度額を超えた場合、超過分の医療費が後から返ってきます

自己負担限度額は加入している健康保険(健康保険組合)によって異なりますが、厚生労働省が指導している金額は25,000円でそれに近い金額となっています。

国民健康保険には付加給付制度がないので、毎月の医療費が高額な健康保険加入者はぜひ本制度を活用しましょう。

後期高齢者医療制度(長寿医療制度)

後期高齢者医療制度は、75歳以上の人だけが加入できる制度です。

74歳までの日本国民は「国民健康保険」または「健康保険」に加入していますが、75歳になったタイミングでそれらを脱退し、後期高齢者医療制度へと移行する必要があります。

対象者は75歳以上(75歳の誕生日当日から資格取得可能)の高齢者ですが、65歳〜74歳の人で寝たきりなどの一定の障害があると認定された人も加入ができます。

後期高齢者医療制度では医療費の自己負担額が1割(一定水準以上の所得がある人は3割)となります。

それ以外にも、入院時の諸費用の一部が補助金として支給されたり、介護保険による介護サービスの利用者負担額が基準額を超えた場合は還付金が受け取れたりなど、様々な減免措置が用意されていることが特徴です。

毎月の保険料は、年額18万円以上の年金受給者の場合は年金からの天引きという形で保険料を納め、上記に該当しない場合は口座振替や納付書を用いて市区町村へ納めることになります。

3. 雇用保険制度

雇用保険制度は、労働者が失業した場合に、安定した生活を送ることや再就職の促進を図るために必要な給付を行う制度のことです。

原則として事業者に対して強制的に適用される保険であり、会社員の人は基本的に雇用保険に加入していることになります。

雇用保険に加入していることで、以下のような給付金が受け取れます。

雇用保険で受け取れる給付金

  • 求職者給付
    • 一般求職者給付(基本手当等)
    • 高年齢雇用継続基本給付金(高年齢求職者給付金)
    • 短期雇用特例求職者給付(特例一時金)
    • 日雇労働求職者給付(日雇労働求職者給付金)
  • 就職促進給付金(就業促進手当等)
  • 教育訓練給付(教育訓練給付金)
  • 雇用継続給付
    • 高年齢雇用継続給付(高年齢雇用継続基本給付金等)
    • 育児休業給付
    • 介護休業給付(介護休業給付金)

参照:雇用保険制度の概要|厚生労働省

これらの給付金を受け取るためには、指定の条件を満たした上で日本全国にあるハローワーク(公共職業安定所)にて手続きを行わなければなりません。

受け取れる金額はそれまで働いていた期間などによって異なるので、詳しくはお近くのハローワークまでお問い合わせください。

4. 労災保険

労災保険(労働者災害補償保険)は、業務中または通勤中における労働者の負傷・疾病・障害・死亡に対して、労働者自身やその家族に対して保険給付を行う制度です。

「労働者」に含まれる人は、正社員はもちろん、パートやアルバイトなど、業務に携わっている人全てが該当します。

同じく病気やケガが原因で適用される社会保険として「健康保険」がありますが、労災保険の方が保障内容は手厚くなっています(医療費の自己負担がない、傷病手当金よりも手厚い補償が受けられるなど)。

保険料は全額が事業主負担となりますが、保険給付を受けるためには所定の申請手続きを自分自身で行う必要があります

申請手続きは給付される保険内容によって大きく異なるため、詳しくは所轄の労働基準監督署または厚生労働省のホームページにてご確認ください。

5. 公的介護保険制度

公的介護保険は、2000年に制定されたばかりの比較的新しめの制度で「社会全体で高齢者を支える」という理念のもとで創設されました。

日本国民は40歳になると全員が加入することになる保険で、年齢に応じて以下のような違いがあります。

公的介護保険について(2020年4月現在)
保険者分類 第1号被保険者 第2号被保険者
加入条件 65歳以上の全日本国民 40〜65歳未満の公的医療保険の加入者
サービス対象者 市区町村の認定を受けた要介護者全員 特定疾病と認定された人のみ

利用条件

支払い条件

要支援状態・要介護状態になった場合
認定された要介護度(要支援土)によってサービスの利用額や種類が異なる
老化が原因とされる16種の特定疾病で要支援状態・要介護状態になった場合
加入義務 あり
保障内容、自己負担の割合 介護保険法に基づく介護サービスを利用できる
ただし無料で利用できる訳ではなく、介護保険の支給限度額内なら自己負担額は1〜2割程度
手続きの窓口 各市区町村

原則として公的介護保険のサービスが受けられるのは65歳以上の日本国民です。

ただし、第2号被保険者に該当し、「老化が原因とされる16種の特定疾病」にて介護認定を受けた場合は、40〜65歳未満の人でも介護保険のサービスが受けられます。

公的介護保険の保険料は、第1号被保険者(65歳以上)の場合は年金からの天引き、第2号被保険者(40歳〜64歳未満)の場合は加入している健康保険や共済組合などの保険料に上乗せされる形で支払います。

支払う保険料については非常に複雑な計算方法で算出され、金額も個々人によって異なるため、詳しく知りたい人は住んでいる市区町村の窓口で確認することをおすすめします。

社会福祉制度

社会福祉制度は、児童・高齢者・心身障害者・母子などの社会的弱者とされる立場の人たちが安心した生活を送れるようにサポートすることを目的とした制度です。

社会福祉制度は、大きく分けて4つの項目に分けることができます。

1. 保育・児童福祉

社会福祉制度における「保育・児童福祉」は、児童の保育に関する公的支援のことを指します。

児童福祉法に基づいて設置された児童育成にまつわる施設の運営、子育て世帯の経済的負担を軽減するために手当金の給付などを行っています。

具体的には以下の事業が該当します。

保育・児童福祉の公的支援内容

  • 保育所の設置・運営:保育料は市町村が財源を投入し国の基準額よりも軽減した金額を設定
  • 子ども手当:中学校修了までの子供1人につき地域ごとに設定された金額が毎月支給される
  • 公立高等学校の授業料無償化・高等学校等就学支援金
  • 児童相談所の設置・運営
  • 地域における児童の健全育成・養護を必要とする児童の自立支援
  • 子ども・子育てビジョン

参照:知るぽると|金融広報中央委員会

なお、手当を受けるためには住んでいる地域を管轄する市区町村役場にて申請手続きを行う必要があるので覚えておきましょう。

2. 母子・寡婦福祉

社会福祉制度の「母子・寡夫福祉」は、経済的・社会的・精神的に不安定な母子世帯や寡婦(母子家庭の母だった人)に対して援助を行うことを指します。

具体的には以下のような支援が行われています。

母子・寡婦福祉の公的支援内容

  • 児童扶養手当:ひとり親世帯(母子・父子・どちらかが一定の障害状態・未婚の母など)に対して給付金が支給
  • 母子福祉資金貸付制度・母子生活支援施設等:無利子または低金利での資金貸付制度(就学支度資金、修学資金、就職支度資金)
  • その他の母子福祉に関する対策
    • 死別母子世帯に対して国民年金制度による遺族基礎年金、厚生年金制度による遺族厚生年金
    • 生活保護制度における母子加算
    • 所得税・住民税における寡婦控除、寡夫控除、特定の寡婦(母子世帯)控除
    • 預貯金の利子所得等の非課税制度(マル優)の適用
    • 各種の就業支援事業

これらの支援を受けるためには、お住まいの市区町村役場にある福祉担当窓口までお問い合わせください。

3. 高齢者福祉

社会福祉制度の「高齢者福祉」は、介護保険制度が導入されたことで介護保険の1サービスとして位置づけられるようになりました。

基本的には「公的介護保険制度」で解説した内容となりますが、介護保険の対象とはならない高齢者に対して行われている施策をご紹介します。

高齢者福祉の公的支援内容

  • 老人クラブ活動への助成(高齢者の健康・生きがいづくりの活動など)
  • 高齢者健康スポーツ祭や健康チェック、高齢者作品展、囲碁・将棋大会、全国健康福祉祭(ねんりんピック)などの開催
  • シルバーハウジング、高齢者住まい法に基づく高齢者向け優良賃貸住宅や高齢者専用賃貸住宅などの整備

4. 障害者福祉

社会福祉制度の「障害者福祉」は、障害のある人が自立した生活を目指すためのサポートを行うことを指します。

サポート内容は大きく分けて「介護給付」、「訓練等給付」、「地域生活支援事業」の3つに区分され、それぞれで受けられるサービス内容が異なります。

利用料については、サービスの利用量と所得に着目した負担の仕組みによって決められますが、低所得者に対しては様々な軽減策が講じられています。

障害者福祉の公的支援内容
サポート内容 サービス名称 内容
介護給付 居宅介護(ホームヘルプ) 自宅で入浴、排泄、食事の介護等を行う
重度訪問介護 重度の肢体不自由者で常に介護を必要とする人に自宅で入浴、排泄、食事の介護、外出時における移動支援等を総合的に行う
行動援護 自己判断能力が制限されている人が行動する時に、危険を回避するために必要な支援、外出支援を行う
重度障害者等包括支援 介護の必要性がとても高い人に、居宅介護等複数のサービスを包括的に行う
児童デイサービス 障害児に日常生活における基本的な動作の指導、集団生活への適応訓練等を行う
短期入所(ショートステイ) 自宅で介護する人が病気の場合などに短期間、夜間も含め施設で入浴、排泄、食事の介護等を行う
療養介護 医療と常時介護を必要とする人に医療機関で機能訓練、療養上の管理、看護、介護及び日常生活の世話を行う
生活介護 常に介護を必要とする人に、昼間の入浴、排泄、食事の介護等を行うとともに創作的活動または生産活動の機会を提供する
障害者支援施設での夜間ケア(施設入所支援) 施設に入所する人に、夜間や休日の入浴、排泄、食事の介護等を行う
共同生活介護(ケアホーム) 夜間や休日、共同生活を行う住居で入浴、排泄、食事の介護等を行う
訓練等給付 自立訓練(機能訓練・生活訓練) 自立した日常生活又は社会生活ができるよう、一定期間、身体機能又は生産能力の向上のために必要な訓練を行う
就労移行支援 一般企業等への就労を希望する人に、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う
就労継続支援(A型・B型) 一般企業等での就労が困難な人に、働く場を提供するとともに、知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う
共同生活援助(グループホーム) 夜間や休日、共同生活を行う住居で相談や日常生活上の援助を行う
地域生活支援事業 移動支援 円滑に外出できるよう、移動を支援する
地域活動支援センター 創作活動又は生産活動の機会の提供、社会との交流等を行う施設
福祉ホーム 住居を必要としている人に、低額な料金で居室等を提供するとともに、日常生活に必要な支援を行う

参照:知るぽると|金融広報中央委員会

また、上記以外にも特別障害者手当・特別児童扶養手当・障害児福祉手当の支給も行っています。

これらの手当を受けるためには、お住いの市区町村役場の福祉担当窓口にて申請手続きを行う必要があります。

公的扶助制度

公的扶助制度は、社会保険制度と同様に日本国民の生活を保障するための制度です。

社会保険制度は、人生の様々なリスクに対してあらかじめ保険料を集めておき、実際にリスクに遭遇した人に保険保障必要なお金やサービスを支給する仕組みの制度です。

一方、公的扶助制度は日本国民の健康と生活を最終的に保障する制度として位置づけられおり、貧困・低所得者を対象として最低限の生活が送れるように公的な責任で保障を行うことが特徴です。

具体的には「生活保護制度」や「生活福祉資金貸付制度」など、経済的に困っている人たちが社会的に自立するためのサポートを行っています。

生活保護制度

生活保護は、憲法第25条「生存権の保障」を具体化した制度で、生活に困窮する全日本国民に対して、困窮の度合いに応じた最低生活に必要な保障を行い、社会的な自立を促すためのものです。

申請手続きは住んでいる地域を管轄する福祉事務所、または市区町村役場にて行い、以下の手順で手続きを進めていきます。

生活保護の手続きの流れ

  1. 事前の相談
  2. 保護の申請
  3. 保護費の支給

生活保護は、大きく分けて8つの項目に分かれており、必要に応じて世帯単位で供給されます。

生活保護の保障内容

  1. 生活扶助:食費、被服費、光熱費等
  2. 教育扶助:学用品費等
  3. 住宅扶助:家賃、地代等
  4. 医療扶助
  5. 介護扶助
  6. 出産扶助
  7. 生業扶助:盛業費、技能習得費、就職支度費
  8. 葬祭扶助

参照:知るぽると|金融広報中央委員会

なお、生活保護は原則として居宅保護となっていますが、生活保護が難しい場合には施設にて保護を行います。

生活保護法で規定されている施設は、救護施設・更生施設・医療保護施設・授産施設・宿所提供施設の5種類があります。

生活福祉資金貸付制度

生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯や障害者世帯、高齢者世帯に対して、生活に必要な資金を低金利または無利子で貸し付ける制度です。

実施しているのは各都道府県の社会福祉協議会で、市区町村社会福祉協議会が窓口となっています。

貸付される資金の種類は、総合支援資金・福祉資金・教育支援資金・不動産担保型生活資金の4種類で、世帯の状況と必要に合わせた金額が貸付されます。

保健医療・公衆衛生

社会保障制度における「保健医療・公衆衛生」は、全日本国民が健康に生活できるように様々な事項についての予防や衛生活動を行うための制度です。

各地域の保健所や保健センターらが中心となり、以下のような公共の場所における整備や環境予防対策を行っています。

保健医療・公衆衛生の内容

  • 予防接種の実施
  • 公害対策
  • 伝染病予防
  • 下水道整備
  • ペットの保護活動

まとめ

社会保障制度は、病気・老齢・死亡・出産・ケガ・失業・介護・貧困などが原因で「国民の生活の安定が損なわれた場合」に、国や地方公共団体などが一定水準の保障を行う制度のことです。

全日本国民が安定した生活を送ることを保障する「社会保障制度」は、以下の4つの柱(制度)から成り立っています。

社会保障制度の4つの柱(制度)
制度 対象者 概要
社会保険制度 年金:20〜60歳の国民年金加入者
医療保険:全日本国民
雇用保険:全被用者
労災保険:労働者を使用する全ての事業者
人々の様々なリスクに備えて、人々があらかじめお金(保険料)を出し合い、実際にリスクに遭遇した人に、必要なお金やサービスを支給する仕組み
例:医療保険、年金保険、労働保険、介護保険など
社会福祉制度 高齢者や障害者など 子供への保育や障害者等への福祉サービスなどを社会的に提供することにより、生活の安定や自己実現を支援する制度
例:保育所の設置、児童手当の支給など
公的扶助制度 貧困・低所得者など 人々の健康と生活を最終的に保障するため、最低生活の保障を公的責任のもとで行う制度
例:生活保護制度、社会手当制度、生活福祉資金貸付制度など
保健医療・公衆衛生 全日本国民 人々が健やかに生活するため、様々な事項についての予防、衛生のための制度
例:健康診断、感染症予防対策、公害対策、ペットの保護など

このように、様々な観点から私達が安心して暮らせるような保障が為されています。

なお、これらの制度を活用するためにはお住いの地域を管轄している市区町村役場にて申請手続きを行う必要があるので覚えておきましょう。

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藤田 匡紀
この記事の監修者

藤田 匡紀

新卒で日本生命保険相互会社に入社し、販売企画・代理店営業など多様な業務に従事。13年間勤務した後「もっと多くの人に、保険の必要性を正しく理解してもらいたい」という思いを胸にエイチームフィナジーに入社、ナビナビ保険の運営に参画。金融機関における顧客向け相続セミナー・研修会の実績も多数あり。
所有資格
AFP資格、証券外務員Ⅱ種

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