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更新 更新:2026.05.26

第3号被保険者の年金額はいくら?加入要件や注意点、最新動向をわかりやすく解説

第3号被保険者の年金額はいくら?加入要件や注意点、最新動向をわかりやすく解説
所有資格
消費生活アドバイザー、環境カウンセラー、家庭の省エネエキスパート、家電製品アドバイザー
専門分野・得意分野
生活全般の節約、家計管理、家事、省エネ、3R
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士2級
専門分野・得意分野
得意分野:保険全般、資産運用、ライフプランニング、税金対策

国民年金の第3号被保険者制度とは?

国民年金の第3号被保険者は、厚生年金に加入している第2号被保険者に扶養されている配偶者で、年収が130万円未満の20歳以上60歳未満の方(厚生年金保険加入者を除く)を指します。

国民全員が加入する国民年金は全部で3種類の被保険者資格に分けられ、それぞれで以下のような違いがあります。

国民年金の被保険者ごとの違い

第1号被保険者

第2号被保険者

第3号被保険者

加入する年金

国民年金

国民年金+厚生年金

国民年金

対象者

自営業者、農業者、漁業者、学生、フリーター、およびその配偶者。また、第2・第3に該当しない配偶者など

会社員・公務員など

厚生年金に加入している第2号被保険者に扶養されている配偶者で、年収130万円未満の主婦(主夫)

年齢

20歳以上60歳未満

70歳未満

20歳以上60歳未満

保険料の負担割合

被保険者自身が全額を納付

毎月の給与と賞与に共通の保険料率を乗じた金額を事業主と被保険者とで半分ずつ負担

配偶者が加入する年金制度が負担するため、自己負担なし

保険料

17,920円/月

(令和8年度)

標準報酬月額×18.3%

(平成29年10月以降)

-

第3号被保険者の保険料は、配偶者が加入する年金制度が負担しているため、保険料の自己負担分はありません。

また、第3号被保険者は保険料を支払っていなくとも、配偶者が厚生年金に加入している間は「保険料納付済期間」として扱われ、将来的に受け取れる年金額に反映されるといったメリットがあります

年金制度全般についての解説は、下記のコンテンツも合わせて参考にして下さい。

関連記事:年金制度とは?公的年金と私的年金の種類や仕組み、特徴をわかりやすく解説

第3号被保険者の保険料は誰が払っている?

第3号被保険者の保険料は、第2号被保険者全体で負担しています。

具体的には、厚生年金制度から国民年金制度へ「基礎年金拠出金」という形で、第3号被保険者の分の保険料がまとめて支払われています。

この仕組みにより、第3号被保険者は保険料を自己負担することなく、国民年金の加入期間として認められるのです。

この仕組みに対しては、「保険料を払っていない人が年金を受け取れるのは不公平」という批判もあり、2026年1月時点で第3号被保険者廃止を含めた制度の見直しが議論されています

第3号被保険者の条件

第3号被保険者は、以下の3つの条件を満たした方だけがなることができます。

第3号被保険者の条件

  1. 第2号被保険者に扶養されている配偶者
  2. 20歳以上60歳未満
  3. 配偶者の年収が130万円未満(障害者の場合は、障害年金を含めて年収180万円未満)、かつ以下の条件を満たすこと(同居の場合、第2号被保険者の年収の半分未満の収入であること、別居の場合、仕送り金額未満の収入であること)

上記の条件を満たして第3号被保険者となっている期間中は保険料納付済期間として数えられるので、保険料を納付することなく年金を受給することができます

対象年齢ではなかったり年収条件を満たしていなかったりすると第1号被保険者となってしまい、保険料の全額を自己負担で納めなければなりません。

ちなみに、20歳から60歳までの全期間で保険料を納付したとみなされた場合、65歳から受け取れるようになる老齢基礎年金は満額の847,300円(令和8年4月分から)です。

なお、老齢基礎年金の金額は毎年の物価や賃金の変動に応じて改定されるため、将来的に変動する可能性があります。参照:老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額|日本年金機構

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第3号被保険者の年金額はいくら?受給額の目安と計算方法

第3号被保険者が将来受け取れる年金は、基本的に老齢基礎年金のみです。

厚生年金には加入していないため、第2号被保険者のように老齢厚生年金を受け取ることはできません。

老齢基礎年金の受給額は、以下の計算式で求められます。

年金額 = 847,300円 ×(保険料納付済月数 ÷ 480月)

第3号被保険者の期間は「保険料納付済期間」としてカウントされるため、20歳から60歳までの40年間すべてが第3号被保険者であれば、満額を受け取ることが可能です。

加入期間

年金額(年額)

月額換算

40年(満額)

約847,300円

約70,608円

35年

約741,388円

約61,782円

30年

約635,475円

約52,956円

25年

約529,563円

約44,130円

参照:日本年金機構|令和8年4月分からの年金額等について老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額

正確な見込み額を知りたい場合は、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認しましょう。

第3号被保険者が知っておきたい注意点

第3号被保険者になると保険料の負担が免除されることに加え、その期間中は保険料納付済期間として数えられ、将来的に受け取れる年金額が少なくなるようなことがありません。

その一方で、他の被保険者資格と比べた場合にデメリットともいえる注意点があるので確認しておきましょう。

第3号被保険者が知っておきたい注意点

  • 年金の上乗せ給付の対象外
  • 一定の年齢制限がある

年金の上乗せ給付の対象外

第1号被保険者には保険料を上乗せして納めることで将来的に受け取れる年金額が増える「付加年金」や「国民年金基金」といった上乗せ給付があります。

ですが、第3号被保険者には上記のような上乗せ給付がないため、減額はあっても将来的に受け取れる年金額が増えることはありません

一定の年齢制限がある

第3号被保険者になれるのは20歳から60歳までで、所定の年収条件を満たした第2号被保険者に扶養されている方です。

ただし、扶養者が65歳未満から老齢基礎年金の受給要件を満たしてしまうと、扶養されていた方は第3号被保険者としての資格を失うことになります。

その場合は第1号被保険者への切り替え手続きを行うこととなり、保険料の払込義務が発生することになってしまいます。

このように、第3号被保険者には一定の年齢制限が設けられているので気をつけましょう

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第3号被保険者の手続き

第3号被保険者に関する手続きのケース

第3号被保険者になったときや、反対に第3号被保険者でなくなった時はそれぞれで保険者資格の切り替え手続きを行う必要があります。

保険者資格の切り替え手続きを行わないと保険料を余計に払い込むことになったり、将来的に受け取れる年金額が少なくなったりなどの問題が発生してしまうので、必ず手続きを行うようにしてください。

第3号被保険者になったとき

結婚をして会社員や公務員の配偶者または扶養に入った場合、今までの第1号被保険者・第2号被保険者から第3号被保険者への切り替え手続きを行います。

第3号被保険者への加入手続きに必要なものは以下のとおりです。

第3号被保険者への加入手続きに必要なもの

  • 被扶養者(異動)届
  • 国民年金第3号被保険者該当(種別変更)届
  • 補助書類(収入要件を確認する書類、内縁関係を証明する書類)

切り替え手続きは、配偶者の勤務先に「第3号被保険者に該当する」旨の届出を行い、勤務先を通じて年金事務所へ提出します。

直接の婚姻関係がなくとも、内縁関係を証明できる書類を提出することで第3号被保険者になることができます。

なお、勤務先の業種などによって上記とは必要な書類や手続き内容が異なる場合があるので、配偶者の勤務先の担当部署まで詳細をご確認ください。

第3号被保険者でなくなったとき

以下の要件に当てはまる場合は第3号被保険者でなくなるため、所定の手続きで被保険者資格の切り替え手続きを行う必要があります。

第3号被保険者でなくなったときの切り替え手続き

  • 自身が会社員になった場合:第2号被保険者として、自分の勤務先と配偶者の勤務先に届け出
  • 第2号被保険者が自営業になる・65歳を迎える・死亡・離婚した場合:第1号被保険者として、住んでいる市区町村役場と配偶者の勤務先に届け出
  • 配偶者の年収が条件を満たさなくなった場合:第1号被保険者として、住んでいる市区町村役場と配偶者の勤務先に届け出

第3号被保険者から他の被保険者資格へと切り替え手続きを行う場合、必ず配偶者の勤務先に届け出を行うことになります。

その上で、自身の勤務先またはお住まいの市区町村役場に届け出を行う必要があるので、忘れずに手続きを行うようにしてください。

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第3号被保険者が年金を増やす5つの方法

第3号被保険者が受け取れる老齢基礎年金だけでは、ゆとりのある老後を送るのは難しいかもしれません。将来の年金額を増やすために、以下の方法を検討してみましょう。

第3号被保険者が年金を増やす5つの方法

  1. iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入する
  2. NISAを活用する
  3. パート・アルバイトで厚生年金に加入する
  4. 年金の繰下げ受給を選択する
  5. 60歳以降に国民年金へ任意加入する

1. iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入する

iDeCo(イデコ)は、自分で掛金を拠出し、自分で運用する私的年金制度です。

国民年金や厚生年金などの公的年金に上乗せする形で、老後資金を準備できます。

運用商品は定期預金・保険・投資信託などから選択でき、60歳以降に年金または一時金として受け取ります。

第3号被保険者の掛金上限は月額23,000円(年間276,000円)です。

掛金は全額所得控除の対象となり、運用益も非課税で再投資されます。

ただし、原則60歳まで引き出せない点には注意が必要です。

2. NISAを活用する

NISAは、株式や投資信託などの運用益・配当金が非課税になる制度です。

通常、金融商品の利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座で運用すれば非課税となります。

iDeCoと異なり、いつでも売却・引き出しができる柔軟性が特徴です。

2024年から始まった新NISAでは、つみたて投資枠(年間120万円)と成長投資枠(年間240万円)を合わせて年間360万円まで投資可能になりました。

非課税期間も無期限となり、長期の資産形成に適した制度へと拡充されています。

3. パート・アルバイトで厚生年金に加入する

一定の条件を満たすパートやアルバイトで働くと、厚生年金に加入できます。

厚生年金に加入すると、将来受け取る年金に老齢厚生年金が上乗せされます。

2024年10月からは従業員51人以上の企業で、週20時間以上・月額賃金8.8万円以上などの条件を満たせば加入対象です。

4. 年金の繰下げ受給を選択する

老齢基礎年金は原則65歳から受給開始ですが、受給開始を遅らせる「繰下げ受給」を選ぶと年金額が増額されます。

1か月繰り下げるごとに0.7%増額され、最長75歳まで繰り下げると最大84%増となります。

たとえば満額約83万円の場合、75歳まで繰り下げると年間約153万円になる計算です。(※2025年度時点)

ただし、受給開始前に亡くなると受け取れない期間が生じるため、健康状態や資金計画を考慮して判断しましょう。※老齢基礎年金の満額は毎年度改定されます。

5. 60歳以降に国民年金へ任意加入する

国民年金の加入期間が40年(480か月)に満たない場合、60歳から65歳までの間に任意加入して不足分を補うことができます。

任意加入中は第1号被保険者として保険料を自己負担しますが、加入月数が増えれば将来の年金額も増加します。

さらに、任意加入者は月額400円の付加年金やiDeCoにも加入可能です。

付加年金は「200円×納付月数」が年金に上乗せされ、2年で元が取れる制度として知られています。

第3号被保険者についてよくある質問Q&A

最後に、第3号被保険者について聞かれることが多い「よくある質問」にお答えします。

Q. 離婚した場合の被保険者資格はどうなる?

A. 第3号被保険者が離婚をした場合、第1号被保険者への切り替え手続きを行う必要があります。

また、元配偶者も勤務先に被扶養配偶者がいなくなったことを届け出なければなりません。

なお、離婚をした場合に限り「3号分割制度」という制度が利用できます。

3号分割制度とは、平成20年5月1日以後に離婚をした方が以下の条件に該当する場合、平成20年4月1日以後の婚姻期間中における第3号被保険者期間の相手方の厚生年金記録を2分の1ずつ分割できるという制度です。

3号分割制度の条件

  • 婚姻期間中に平成20年4月1日以後の国民年金の第3号被保険者期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)があること
  • 請求期限(原則、離婚等をした日の翌日から起算して2年以内)を経過していないこと

参照:離婚時の厚生年金の分割(3号分割制度)|日本年金機構

簡単に説明すると、3号分割制度を利用して婚姻期間中の厚生年金記録を分割した場合、老齢厚生年金の標準報酬額の2分の1を受け取れるという制度です。

また、3号分割制度の他に、お互いが分割割合を話し合って合意の上で厚生年金の標準報酬を分割できる「合意分割」という制度もあります。

これらの制度を利用することで、万が一離婚をした場合であっても将来的に受け取れる年金額を確保することが可能です。

Q. 第3号被保険者の資格を喪失し、放置しているとどうなる?

A. 不整合期間が発生し、将来的に受け取れる年金額が減ってしまうかもしれません。

不整合期間とは、第3号被保険者としての資格を喪失してから他の被保険者資格への切り替え手続きを行わなかった期間のことを指します。

資格を喪失した日の翌日から起算して2年を過ぎてしまうと、その期間中の保険料は後から納めることができなくなり未納期間として扱われます

保険料の未納期間があると将来的に受け取れる年金額が減額となったり、年金を受給できる期間(受給資格期間)に影響が出たりとさまざまな問題が発生してしまいます。

また、障害年金や遺族年金などの受給要件から外れてしまう可能性もあるので、第3号被保険者の資格を喪失した場合は忘れずに手続きを行うようにしましょう。

特に、第2号被保険者だった方が会社を退職して独立をした場合や、自身がアルバイトやパートとして働いて年収130万円を超えてしまった場合などは第3号被保険者から外れてしまうのでご注意ください。

Q. 第3号被保険者の年収が130万円を超えてしまった場合はどうすればいい?

A. 第2号被保険者の扶養から外れてしまっているので、第1号被保険者または第2号被保険者への切り替え手続きが必要です。

切り替え手続きを行う場合は、お住まいの市区町村役場や自身の勤務先へ届け出を行うことになります。

また、それに合わせて配偶者の勤務先にも被保険者資格喪失の届け出を行うことになるので覚えておきましょう。

Q.夫(配偶者)が亡くなった・自営業になった場合、第3号被保険者の年金はどうなる?

A.第3号被保険者の資格を喪失するため、第1号被保険者への切り替え手続きが必要です。

60歳未満の方は、市区町村の窓口で国民年金への加入手続きを行い、以後は自分で保険料を納付します。

なお、夫(配偶者)が死亡した場合は条件を満たすと遺族年金を受給できる場合があります。

Q.第3号被保険者制度はいつから廃止される?

A.第3号被保険者制度の廃止については決定事項ではなく、関係官庁や有識者の間で議論されている段階です。

ただし、制度の縮小につながる改正は段階的に進んでいます。

例えば、社会保険の適用拡大や年収の壁引き上げなどによって、第3号被保険者の人数は大幅に減少する見込みです。

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まとめ

国民年金の第3号被保険者は、厚生年金に加入している第2号被保険者に扶養されている方で、且つ年収が130万円未満の方のことをいいます。

第3号被保険者になると保険料を払い込む必要がなくなりますが、その期間中は保険料を納付した期間として数えられるので将来的に受け取れる年金額に変動はありません。

ただし、第2号被保険者である配偶者は国民年金にプラスして厚生年金も受け取れますが、第3号被保険者には上乗せ給付が一切ないので老後に受け取れる年金額は配偶者よりも少なくなってしまう点に気をつけましょう。

また、第3号被保険者廃止の可能性について詳しく知りたい場合は、【コのほけん!】国民年金の第3号被保険者とは?どんな人が対象になる?第3号被保険者廃止の可能性についても解説も参考にしてみてください。

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和田 由貴
和田 由貴
消費生活アドバイザー(内閣総理大臣及び経済産業大臣事業認定資格)
日本女子大学家政学部卒業。消費生活や節約術、省エネ、家事の専門家として、日常生活に密着したアドバイスを発信。「ホンマでっか⁉︎TV」節約評論家をはじめ、テレビ出演、講演、執筆など幅広く活動中。経済産業省消費経済審議会臨時委員ほか公務歴多数。
所有資格
消費生活アドバイザー、環境カウンセラー、家庭の省エネエキスパート、家電製品アドバイザー
専門分野・得意分野
生活全般の節約、家計管理、家事、省エネ、3R
荒木 和音
荒木 和音
Webライター/ファイナンシャルプランナー
早稲田大学教育学部卒業後、総合保険代理店に入社。家計相談やライフプランニング、企業・経営者向けのリスクコンサルティングなどに携わる。 現在は金融関連のライター・編集者・監修者として複数メディアで活動中。
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士2級
専門分野・得意分野
得意分野:保険全般、資産運用、ライフプランニング、税金対策
しっかり保険、ちゃんと節約。編集部
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しっかり保険、ちゃんと節約。編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。

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