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更新 更新:2024.01.14

払い済み保険とは?見直し、解約のタイミングやメリット・デメリットを解説

払い済み保険とは?見直し、解約のタイミングやメリット・デメリットを解説
所有資格
博士(商学)、Master of Business Administration (Hons.)、Master of Science
専門分野・得意分野
保険、リスクマネジメント、社会保障
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士3級
専門分野・得意分野
保険全般・金融全般・通信全般

払い済み保険とは

払済保険の仕組み

払い済み保険は、保障金額が減額となる代わりにそれ以降の保険料支払いを済ませる仕組みのことです。

例えば、保障額が1,000万円の終身保険を払い済み保険に変更すると、保障額が500万円や600万円などに減額される代わりに、保険料を支払う必要はなくなり一生涯の保障は継続できます

保険料の払い込みが難しくなったときや、保障内容の見直しをしたいときなどに活用できる制度といえます。

払い済み保険は、現在の健康状態の告知や医師による診査など不要で手続きができるので、手間も時間もかかりません。

健康状態が悪いために新しい保険に加入することが難しい場合でも、保険料を節約するための選択肢としておすすめの方法です

一方で保障が減ることで、万が一のときの不安が増えてしまう恐れもあるため、慎重に検討することが大切です

払い済み保険の対象にできる保険

払い済み保険の対象にできる保険は、終身保険や養老保険、個人年金保険など解約返戻金がある保険です

貯蓄型保険しか払い済み保険にできない理由は、変更時点の解約返戻金を元に保障を買い直す仕組みであるためです。

そのため、元手となる解約返戻金がない掛け捨て型保険は、原則として払い済み保険に変更できません

また、契約内容によっては、解約返戻金がある商品でも払い済み保険に変更できない場合があるので注意が必要です。

監修者からひとこと
諏澤 吉彦
  • 諏澤 吉彦
  • 京都産業大学教授
延長保険の記事のなかでも取り上げられていますが、払い済み保険は保障を継続させる「仕組み」を指すものであり、特定の保険商品のことではありません。払い済み保険と延長保険はとともに、既加入の保険契約の保険料の払い込みを停止するものの、保障を継続させる仕組みです。ただし、両者は、その後の保険金額と保障期間が異なることに留意する必要があります。つまり、保険金額は低くてもよいが、既存契約と同じ期間の保障が必要である場合には、「払い済み保険」を選択することが適切です。一方で、保険金額は既存契約の水準を維持しなければならないものの、保障期間は短くてもよい場合には「延長保険」の手続きをとることができます。

払い済み保険を利用する主な理由

払い済み保険が利用される主な理由は、以下の2つが挙げられます。

保険料の払い込みが難しくなった時

長い人生を送る中で、子供が生まれたり親の介護が必要になったりしたりなどで、支出が増えて家計が苦しくなることがあります。

しかし、保険料の支払いが苦しいからといって保険を解約してしまうと、必要な保障まで失ってしまうかもしれません

「払い済み保険」へ変更すれば、保険料負担を軽減しつつある程度の保障は確保しておくことができます

保障内容の見直しをしたい時

払い済み保険に変更することで保障金額は減額となる代わりに、毎月の保険料負担がなくなります。

その分で保険料が割安な別の保険に加入することで、保険料負担を抑えながら必要な保障を確保したり、さらに手厚くしたりすることが可能です

そのため、保障内容の見直しをするときも払い済み保険を活用できることがあります。

実際に払済保険を利用している方は、以下のようなきっかけで払い済み保険を利用し始めたようです。

監修者からひとこと
諏澤 吉彦
  • 諏澤 吉彦
  • 京都産業大学教授
保険に加入すると、保険会社から保険証券が発行されます。これは、保険事故、保険金額、保険期間などの重要事項を記載したものですが、同時に債務証書でもあります。つまり保険契約者は、保険料を払い込むことにより一定条件で保険金を受け取ることができる債権者となっているわけです。しかし、償還時期が予めわかり、受取金の使途も柔軟に決められる一般の債券とは異なり、生命保険の場合は、保険金の使途に裁量が許されるものの、死亡保障や医療保障などに充てなければならない場合が多く、また受取時期も年金保険などを除き不確定です。このことを念頭に置いて、過度に手厚い保障を伴う保険に加入してきたような場合には、払い済み保険の手続きを行い、保険料に充てていた資金を他の債券や貯蓄、あるいは消費に充てることもできるでしょう。

払い済み保険の主なメリット・デメリット

払い済み保険の主なメリットとデメリットは以下のとおりです。

それぞれの項目について、分かりやすくお伝えしていきます。

メリット1. 変更時点から保険料の負担がなくなる

払い済み保険に変更すると、変更した時点から保険料の負担がなくなります

様々な理由で保険料の捻出が難しくなった場合に払い済み保険へ変更すれば、保険料負担がなくなり、家計が楽になる可能性があります。

メリット2. 保険料の負担を減らしながら主契約の保障期間が継続できる

解約とは異なり、払い済み保険は保険料の負担をなくしながら主契約の保障期間が継続できます

保障金額は減額となりますが、契約した当時の保障期間はそのままに保険料負担だけを減らせるので、ある程度の保障だけを確保することが可能です。

保険料負担を減らしつつ、万が一の事態に備えて保障期間を保持しておきたいという人は、払い済みを検討すると良いでしょう。

メリット3. 変更後も責任準備金は運用されるので解約返戻金は増えていく

払い済み保険に変更すると、その時点での解約返戻金が以降の保険料に充てられるので、変更したタイミングでは解約返戻金が0円となります。

しかし、それまでの期間に支払っていた保険料(責任準備金)の実績は残ったままで、保険会社によって責任準備金が運用され続けるので、その運用益に応じた解約返戻金が増えていきます。

そのため、保険契約を解約した際には解約返戻金を受け取れることがあります

ただし、保険加入当時に想定された金額と実際の受取額が異なる点には注意しましょう。

実際に払済保険を利用している方は、以下のようなメリットを感じているようです。

デメリット1. 保障金額が下がる

払い済み保険は、保障額が減額る代わりに毎月の保険料支払いをストップできる制度です。

そのため、万一の事態が発生した場合に保障額が不足してしまうかもしれません

払い済み保険に変更したあとでも、元の契約内容に戻す「復旧」の手続きができます。

しかし、健康状態の告知と診査などが必要となるため、必ず復旧できるとはかぎりません。

また、復旧を取り扱っていない保険会社もあります

保険料を抑えるために有効な方法ではありますが、保険料が減額となった分の費用で、別の安価な保険(掛け捨て型保険)に加入し、不足した保障内容を補填することも視野に入れてご検討ください。

デメリット2. 特約や配当金がなくなる

払い済み保険に変更すると、それまでの保険に付けられていた特約や配当金が一切なくなります

医療特約や介護特約、収入保障特約などを付けた保険契約において払い済み保険へ変更する場合は、特約の保障は受けられなくなってしまいます。

なお、払い済み保険に変更しても「リビング・ニーズ特約(余命6か月以内と宣告された場合に死亡保険金を先に受け取れる)」だけは継続できる場合があります。

監修者からひとこと
諏澤 吉彦
  • 諏澤 吉彦
  • 京都産業大学教授
ライフステージの転換点には晒されるリスクの変化に伴い、保険の見直しを行うことが理想です。たとえば、育児中に手厚い死亡保障を用意していた人が、子どもの独立を経て葬儀費用などに充当する最低限の保障で十分となった場合には、払い済み保険の手続きを行うことができます。ただし、死亡保障型の生命保険契約には、一般に医療・介護保障などの特約が付されていることに留意が必要です。記事にもあるように、払い済み保険手続き後はこれらの特約は消滅しますので、別途新たに手当てをする必要があるかもしれません。医療保険や介護保険を個別に加入した場合には、特約によりパッケージ化された保険に比べて合計の保険料が高い場合がありますので、払い済み保険の検討の際には、既存契約の特約についても精査すべきでしょう。

デメリット3. 保険会社が定める所定の期間を過ぎると、元に戻せなくなる

保険会社が定める所定の期間内(一般的に1~3年)であれば、変更前の契約に戻すことができますが、期間を過ぎてしまうと復旧ができなくなります

また、復旧する際には改めて健康状態の告知と医師による診査などが必要となります

加えて積立額の不足分の支払いが必要なだけでなく、保険会社によっては利息も負担しなければなりません。

そのため、払い済み保険に変更する前にこれらの注意点をしっかりと認識し、よく吟味した上で検討されることをおすすめします。

払い済み保険に関する口コミ

まとめ

払い済み保険には以下のようなメリットとデメリットがあります。

これらのメリットとデメリットを踏まえて、払い済み保険の特徴を認識したうえで検討することが重要です。

毎月の保険料を抑えるために払い済み保険にするか迷っている方は、お金のプロであるファイナンシャルプランナーへご相談されることをおすすめします。

専門家の視点で、あなたの現状に見合った最適なアドバイスを無料で受けられるため、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。

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諏澤 吉彦
諏澤 吉彦
京都産業大学教授
米国St. John’s University College of Insurance(現 Peter J. Tobin College of Business)において経営学修士(優等学位)および理学修士、そして一橋大学大学院商学研究科において博士(商学)を取得。損害保険料率算出機構に勤務した後、京都産業大学経営学部専任講師、准教授を経て現在は教授。Asia-Pacific Risk and Insurance Association理事などを歴任し、現在は生活経済学会理事、日本保険学会評議委員。
所有資格
博士(商学)、Master of Business Administration (Hons.)、Master of Science
専門分野・得意分野
保険、リスクマネジメント、社会保障
中村 翔也
中村 翔也
Webライター/ファイナンシャルプランナー
携帯代理店法人部門にて営業職として2年半勤務後、2017年12月よりwebライターとして独立。通信ジャンルをメインに金融系、保険記事を毎月30本以上執筆。
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士3級
専門分野・得意分野
保険全般・金融全般・通信全般
ナビナビ保険編集部
ナビナビ保険編集部
ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。

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