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更新 更新:2022.11.24

NISAはデメリットしかない?始める際に知っておくべきことをわかりやすく解説

NISAはデメリットしかない?始める際に知っておくべきことをわかりやすく解説
監修者

山中 伸枝

(株)アセット・アドバンテージ代表取締役/FP相談ねっと 代表
所有資格
ファイナンシャルプランナー(CFP)
監修者

藤田 匡紀

所有資格
AFP資格、証券外務員Ⅱ種
専門分野・得意分野
生命保険全般、資産運用
執筆者

中村 翔也

ファイナンシャルプランナー
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士3級
専門分野・得意分野
保険全般・金融全般・通信全般

NISAとは?

NISAとは、年間120万円までの株式や投資信託による投資から得られる利益を非課税で運用できる制度のことです。

2014年1月にスタートしたばかりの比較的新しい制度で、少額から投資を始められるという特徴から老後の資産形成に向いています

少額から投資ができること以外にも、NISAには以下のような特徴があります。

NISAの特徴

  • 日本在住の20歳以上の人であれば誰でもNISA口座の開設が可能
  • 年間120万円×最長5年間で最大600万円までが非課税枠として運用できる
  • 投資信託を購入する場合は証券会社によって100円や1,000円などの少額から投資を始められる
  • 保有する金融資産はいつでも払い出し・売却ができる
  • 投資可能期間は2028年まで(当初は2023年までだったが令和2年度税制改正にて期間延長)

NISAの非課税期間が最長で5年までと決められており、年間120万円×最長5年間の600万円まで非課税で運用が可能です

通常は運用益に対して約20%の税金が課せられますが、NISAによって得られた利益なら非課税となるので税制上の優遇が受けられることが最大のメリットです。

ただし、その一方でNISA特有のデメリットがあることも事実です。

そこでこの記事では、NISAのメリットやデメリットを解説した上でNISAを始めるのに向いている人の特徴をご紹介します。

まずは、NISAと混同されやすい各種制度との違いや比較からご覧ください。

NISAと混同されやすい各種制度

山中 伸枝
ナビナビ保険監修
(株)アセット・アドバンテージ代表取締役/FP相談ねっと 代表
山中 伸枝

非課税が人気のNISAですが、自分が一般NISA向きなのかつみたてNISA向きなのか見極めましょう。金融機関によっては、つみたてNISAよりも一般NISAを勧める傾向が強いところもあるようです。なぜなら、つみたてNISAはそもそも金融庁が低コストの投資信託のみを選択できるようにとセレクトしているので、あまり金融機関にとっては販売のメリットがないからです。NISA口座を開くための金融機関選びは慎重に行い、ネット証券も含め複数比較検討することをおすすめします。

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つみたてNISAとの違い

NISAには大きく分けて「NISA(一般NISA)・つみたてNISA・ジュニアNISA」の3種類があります。

20歳以上の人が始められるのは「NISA(一般NISA)」と「つみたてNISA」のどちらかです。

ここで「つみたてNISA」との違いを確認していきましょう。

つみたてNISAと一般NISAの違い
つみたてNISA 一般NISA
注意事項 つみたてNISAと一般NISAの併用不可
対象者 日本国内在住の20歳以上の方
投資可能期間 2042年まで
※令和2年度税制改正にて投資可能期間が5年間延長されました
2028年まで
※令和2年度税制改正にて投資可能期間が5年間延長されました
年間投資上限額 40万円 120万円
(2015年分までは年100万円)
非課税期間 投資した年から最長20年間 投資した年から5年間
(ロールオーバー利用で最長10年間)
投資対象商品
  • 長期の積立・分散投資に適した一定基準を満たした公募株式投資信託・ETF
  • 【要件】公募株式投資信託の場合、以下の要件を全て満たすもの
    • 販売手数料はゼロ(ノーロード)
    • 信託報酬は一定水準以下(例:国内株のインデックス投信の場合0.5%以下)に限定
    • 顧客一人ひとりに対して、その顧客が過去1年間に負担した信託報酬の概算金額を通知すること
    • 信託契約期間が無期限または20年以上であること
    • 分配頻度が毎月でないこと
    • ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと
上場株式(ETF、REIT含む)
公募株式投資信託等
投資方法 定期かつ継続的方法による積立 投資上限額内の一括買付、積立も選択可能

NISAとつみたてNISAは、どちらも安定的な資産形成を目的とした制度ですが、上限金額や非課税期間、投資対象となる金融商品に違いがあります

また、NISAは「一括買付」が基本であるのに対し、つみたてNISAは基本的に「積立」による運用となります。

つみたてNISAは定時定額で買い付けをするため売買のタイミングを自分で選べませんが、NISAは自分の判断で最大120万円までの資産運用ができることから、ある程度の資産を持っている幅広い層の人たちに人気がある制度です。

なお、NISAとつみたてNISAのどちらを始めるにも「NISA専用口座」を開設する必要があります。

また、一人あたり1口座しか開設できないため、NISAとつみたてNISAを併用することはできません

1年に一度、最初の取引前であればNISA口座の切り替えができますが、それ以外では一般NISAとつみたてNISAを切り替えることはできないので、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で選択する必要があります。

ジュニアNISAとの違い

一般NISAが日本在住の20歳以上から始められるのに対し、日本在住の0〜19歳の未成年者を対象としたNISAのことを「ジュニアNISA」といいます

一般NISAとジュニアNISAの最大の違いは対象年齢ですが、年間の非課税枠の金額や投資可能期間にも違いがあります。

一般NISAとジュニアNISAの違い
一般NISA ジュニアNISA
対象者 日本国内在住の20歳以上の方 日本国内在住の0〜19歳の方
投資可能期間 2028年まで
※令和2年度税制改正にて投資可能期間が5年間延長されました
2023年
※令和2年度税制改正にて、利用実績が乏しいために期間延長を行わないことが公表されています
年間投資上限額 120万円
(2015年分までは年100万円)
80万円
非課税期間 投資した年から5年間
(ロールオーバーによる継続保有が可能)
投資対象商品
  • 株式投資信託
  • 国内株
  • 外国株
  • 国内ETF
  • 海外ETF
  • ETN(上場投資証券)
  • 国内REIT(J-REIT)
  • 海外REIT
  • 新株予約権付社債(ワラント債)
投資方法 投資上限額内の一括買付、積立も選択可能
払出し制限 なし 18歳まで払出し制限
金融機関変更 年単位で変更可能 変更不可

ジュニアNISAは、進学や就職といった「子供の将来のための資産形成」を目的とした制度です。

そのため、18歳である年の前年12月末まではジュニアNISA口座からの払い出しをすることができません。(2023年以降は払い出し制限は撤廃されます。)

ジュニアNISAは廃止が決まったので新規の投資は2023年が最後となりますが、20歳(2023年からは18歳)までは非課税での投資を継続できます。その場合は、継続管理勘定に資産を移管する必要がありますので、忘れずに手続きをしましょう。

また、成人以降も運用を継続を希望する場合は、一般NISAへの移管も可能です。(つみたてNISAへの移管は不可)

なお、ジュニアNISAを利用すると家族全員のNISA口座を開設できるので、子供ひとりにつき80万円の非課税枠を利用することができます。

山中 伸枝
ナビナビ保険監修
(株)アセット・アドバンテージ代表取締役/FP相談ねっと 代表
山中 伸枝

2023年を最後に廃止となるジュニアNISA。新しい資金は、2022年の80万円、2023年の80万円までの投資が上限となります。お子さんの教育資金のために長期間で効率的に資産運用をするためにとても良い制度だったのですが、大学進学直前まで資金の引き出しができないという制限が不人気だったようです。廃止に伴い引き出し制限が撤廃され、にわかに人気のようですがあくまでも投資ですから長期運用を前提に上手に活用していただきたいものです。

2024年から始まる新NISAとの違い

NISAは新規投資枠が2023年に終了となりますが、その翌年の2024年から2028年までの5年間に投資期間が延長された「新NISA」がスタートします

新NISAは「つみたてNISA」と「一般NISA」が組み合わさった2階建ての制度であることが特徴で、現行の一般NISAとは以下のような違いがあります。

NISAと2024年から始まる新NISAとの違い
NISA 新NISA(仮称)
1階部分 2階部分
投資可能期間 2023年まで 2024年〜2028年まで
対象商品 上場株式(ETF、REIT含む)
公募株式投資信託等
つみたてNISAの対象商品 一般NISAの一部対象商品
(上場株式・REIT・ETF・公募株式投信など)
年間投資上限額 120万円 20万円 102万円
投資方法  投資上限額内の一括買付、積立も選択可能 積立のみ 一括・積立どちらでも可能

参照:令和2年度税制改正について|金融庁(PDF)

2024年からの新NISAは2階建ての仕組みとなっていて、1階部分の「つみたてNISA対象の金融商品」に対して年間20万円までの積立投資を行うことができます

1階部分の投資枠を利用していれば、2階部分の「一般NISA対象の金融商品」に対して年間102万円までの投資を行うことができ、買い方は一括・積立の好きな方を選べます。

なお、2階部分の投資を行うためには1階部分の20万円分の枠を全部埋める必要はなく、少額でも1階部分の対象商品に対して積立投資を行っていれば2階部分の非課税枠を利用することが可能です。

また、すでにNISA専用口座を開設している場合や上場株式の投資経験者であれば、証券会社に「1階部分を利用しない」旨を伝えることで、いきなり2回部分の対象商品に対しての投資も始められます。

ただし、その場合は投資対象商品が「個別株のみ」となってしまい、株式やETF、REITへの投資はできなくなってしまうのでご注意ください。

山中 伸枝
ナビナビ保険監修
(株)アセット・アドバンテージ代表取締役/FP相談ねっと 代表
山中 伸枝

新NISAの利用を希望する方は、これから詳細情報が出てくると思われるので、しっかり情報収集をしましょう。特に非課税期間の5年が終了した段階で適切な判断ができるかどうかが鍵となりそうです。また今回2028年までの延長は決まりましたが、その後についてはなにも決まっていません。新NISAの1階部分はつみたてNISAへのロールオーバーが可能ですが、2階部分は特定口座への移管か売却のみが選択肢となるでしょう。今のうちから特定口座も併せて活用する方法を研究しておいた方が良さそうです。

iDeCoとの違い

NISAは老後の生活資金を貯蓄するための方法として注目を集めていますが、同様に資産形成の方法として知られているのが「iDeCo(個人型確定拠出年金)」です。

NISAとiDeCoはどちらも老後資金を準備するために活用できますが、実際には以下のような違いがあります。

NISAとiDeCoの違い
NISA(少額投資非課税制度) iDeCo(個人型確定拠出年金)
年間投資上限額 120万円 14.4万円〜81.6万円
(被保険者の加入資格によって異なる)
非課税期間 投資した年から最長5年間 加入から最大65歳まで
途中換金 可能
ただし、非課税枠の再利用不可
不可
資金の引き出し 可能 原則60歳になるまで引き出せない
ただし、重度の障害状態や死亡時には拠出金額を給付金として引き出せる
投資対象商品 上場株式(ETF、REIT含む)・公募株式投資信託等 定期預金・保険・投資信託

NISAは年間で最大120万円までの非課税枠を利用できますが、iDeCoの場合は被保険者の加入資格ごとに決められた上限額があります。

例えば、自営業やフリーランスなど、国民年金の第1号被保険者の場合は年間で最大81.6万円までの投資ができます

また、会社員の場合は、勤務先の企業型確定拠出年金があるかどうかでiDeCoの掛金上限額が変わります。毎月の掛金上限額は、以下の通りです。

企業型DCとiDeCoを併用する場合の掛金の上限額
企業型DCに加入している方がiDeCoに加入する場合 企業型DCと確定給付型(DB、厚生年金基金など)に加入している方がiDeCoに加入する場合
企業型DCの事業主掛金(①) 55,000円以内 27,500円以内
iDeCoの掛金(②) 20,000円以内 12,000円以内
① + ② 55,000円以内 27,500円以内

対象となる人の年齢もNISAとiDeCoで異なります。NISAは基本的に20歳以上であれば利用できますが、iDeCoの場合は20歳以上65歳未満の方のみ利用できます。

これまでiDeCoに加入できる年齢は60歳まででしたが、2022年5月からは以下に該当する場合、最大65歳まで加入できるようになりました。

iDeCoの加入条件

  • 会社員・公務員など(国民年金第2号被保険者)で60歳以上65歳未満(※)の方
  • 国民年金に任意加入している60歳以上65歳未満の方
  • 国民年金に任意加入している海外居住の方

※参考:iDeCo公式サイト「2022年の制度改正の概要※65歳以上の国民年金第2号被保険者は公的年金の加入期間520月に満たない場合、65歳以降も厚生年金およびiDeCoに加入できます

iDeCoで積み立てたお金は、60歳以降に老齢給付金として受け取ることができます。受取方法は、年金または一括、あるいはその両方を選択できます。

しかし、60歳になるまでは基本的には資産を引き出せません。一方でiDeCoには、以下のようなメリットがあります。

iDeCoを利用するメリット

  • 積み立てた金額が全額所得控除になる
  • 運用益が非課税になる
  • 受取りの際にも所得控除が受けられる

これらの制度は併用が可能なので、それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、生活資金を除いた余剰資金を使って投資を行うのが理想的です。

具体的には、「NISA」は途中での引き出しが可能な点を活かして、出産や子供の進学、住宅の改装など、人生の中で発生する出来事に備えるための資金として運用を行います。

一方の「iDeCo」は、60歳になるまで引き出すことができないデメリットを逆手に取って、半強制的に老後生活のための貯蓄として活用する方法があります。

なお、口座開設をする金融機関を選ぶ際には、ネット証券で国内株取引シェアが最も多く、商品のラインナップも充実している「SBI証券」がおすすめです。

手数料の安さや取引の際にTポイントが貯まることもおすすめ理由の1つですが、もちろん注意点等も存在しますので、以下ページをしっかりと読んで理解してから申し込むようにしましょう。

NISAのメリットとデメリット

NISAには、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリットが多い反面、忘れてはならないデメリットにも着目することが大切です。

この章でメリットとデメリットをしっかりと理解して、無理のない範囲でNISAを活用して資産形成を行っていきましょう。

メリット1. 年間120万円×最長5年間の最大600万円を非課税で投資ができる

NISAの最大のメリットは、年間120万円までの資金を非課税で投資できることです。

非課税期間は最長で5年間なので、非課税枠を毎年最大限にフルで活用すれば最大で600万円までの資金を非課税で運用できます

また、非課税期間中に売却してしまえば税金が発生することがない点も特徴です。

なお、5年の非課税期間が終了した後の金融商品に対しては以下のような選択肢があります。

非課税期間が終了した後の選択肢

  1. 翌年の非課税投資枠に金融商品を移す(ロールオーバー)
  2. 課税口座に金融商品を移す(その年から課税対象)

ロールオーバーについては「メリット3.非課税期間が終了しても翌年の非課税枠に移管(ロールオーバー)できる」で解説します。

メリット2. 配当金や売却益は無制限で非課税

NISAの運用によって得られた配当金や売却益は、無制限で非課税となります。

例えば、1年間でNISAに投資できる最大の金額は120万円と決められていますが、非課税となる収益に対しては上限が設けられていません

通常、投資によって得られた収益の20.315%が課税されるため、収益のおよそ1/5は税金として納めることになります。

しかし、NISAで運用して得られた収益に対しては一切の課税が為されないため、利益が大きくなればなるほど非課税で運用できるメリットによる恩恵も大きくなっていきます。

メリット3. 非課税期間が終了してもロールオーバー、または新NISAへの移管ができる

NISA ロールオーバー

NISAによる5年間の非課税期間が終了しても、保有している金融商品を翌年の非課税投資枠への移管(ロールオーバー)が可能です。

しかし新NISAが2024年に開設されるのに伴い、2019年以降に従来NISA口座を開設した人は、新NISAにロールオーバーすることになります

ロールオーバーをすることで、トータルで見ると利益が出ていないのに課税されてしまう現象を防ぐことができます。

例えば、NISAの運用中に120万円の金融商品が60万円になった場合を想定してみましょう。

60万円になったまま非課税投資期間の5年を過ぎてしまい、ロールオーバーをしなかった場合は課税口座に移すかその時点で売却するしかありません。

この時、課税口座に移した後で金融商品の価値が高騰して120万円に戻ったと仮定すると、利益の60万円に対して20.315%が課税されて12万1,890円を税金として納めなければならなくなります。

つまり、投資した金額としてはプラスマイナスゼロですが、課税口座内では収益が出たものとみなされるため、20.315%の課税がされてしまいます

ロールオーバーを活用すれば、翌年の非課税枠を利用できるのでこうした事態を防ぐことができます。

ただしロールオーバーを利用しても非課税枠が増える訳ではないので注意

ただし、あくまで翌年の非課税枠を利用するという性質から、ロールオーバーした年については「年間投資枠120万円 - ロールオーバー分」の金額までしか投資することができません

例えば、保有中の資産が100万円でロールオーバーする場合、翌年の投資枠は「120万円 - 100万円」で残りの20万円までとなります。

なお、ロールオーバーできる金額には上限が設けられていないため、5年経過時点で保有している金融商品の時価が120万円を超えていた場合でも、すべてを翌年の非課税投資枠に移せます

しかし、その場合は非課税枠を使い切っているのと同義になるため、その年は資金を追加して投資を行えないということを覚えておきましょう。

デメリット1. 元本割れする可能性がある

NISAは運用の結果によって元本割れを起こす可能性があります

また、NISAの非課税期間は最長で5年間と期間が短く、その後はロールオーバーが課税口座への移管のどちらかの手続きをする必要があります。

仮に元本割れの状態で課税口座へ移した場合、その時点の金額が新しい購入単価とみなされるので、たとえ金額が元に戻っても収益とみなされて課税されます。

たとえ投資金額のトータルで見た場合に損益が出ていたとしても、課税口座へ移してから収益が出ていれば課税対象とみなされてしまうので、元本割れが起きた状態は特に注意が必要です。

デメリット2. 損益通算ができない

NISAでは損益通算ができません

「損益通算」とは?
一定期間内の利益と損失を相殺すること

例えば、口座Aでの運用益が+50万円、口座Bでの運用益が-30万円となった場合、通常は口座Aの50万円に対して約20%が課税されます。

この時、損益通算を行うことで口座Aの利益50万円から口座Bの損失30万円を差し引いた金額20万円が課税対象となり、課税対象の金額が減ったことで税負担の軽減が見込めます。

しかし、NISAは損益通算の対象に含まれません。仮に課税口座で利益が出ていてNISA口座で損失を出していたとしても損益通算ができないので、利益の分だけ税金を収める必要があります

また、NISAの損失を翌年以降に繰り越すこともできないので気をつけましょう。

デメリット3. 投資対象は新規のみ

NISAは新規での投資だけが対象となります。

現在保有している株式や投資信託などの金融商品をNISA口座に移すことはできないので、すでに金融商品を保有している人はご注意ください。

デメリット4. 取引できる金融商品が限られている

NISAで取引ができる金融商品は限定されています。

NISAで取引できる金融商品
対象の金融商品 対象とならない金融商品
  • 株式投資信託
  • 国内株・外国株
  • 国内ETF・海外ETF
  • ETN(上場投資証券)
  • 国内REIT・海外REIT
  • 新株予約権付社債(ワラント債)
  • 非上場株式
  • 預貯金
  • 債券
  • 公社債投資信託
  • MMF・MRF
  • eワラント
  • 上場株価指数先物
  • FX(外国為替証拠金取引)
  • 金・プラチナ等

参照:NISAの基礎知識|金融庁

投資初心者の人であれば気にする必要はありませんが、すでに投資を経験している人で上記以外の金融商品での投資を考えている人は気をつけましょう。

NISAに向いている人

NISAのメリットやデメリットから分かる「NISAに向いている人」は、以下のような特徴の人です。

投資経験がある人

NISAは、ある程度の投資経験がある人に向いている制度といえます。

年間で最大120万円の非課税枠を利用できることがメリットですが、自分で投資対象を選んだり売買のタイミングを判断したりと投資に対する専門的な知識が必要です。

また「まずは投資を試してみたい」と考える人も多いので、いきなり初年度から非課税枠を最大限に活用できるとは考え難く、投資初心者の人にとってはNISAのメリットを最大限に活かすことが難しいと考えられます

投資経験がある人であれば、自身の戦略に基づいた運用でNISAのメリットを最大限活かすことができます。ある程度の投資経験がある人は積極的にNISAを活用すると良いでしょう。

投資資金にゆとりがある人

NISAでの資金運用は、生活資金を除いた投資資金にゆとりがある人に向いているといえます。

もちろん少額からでもNISAを利用することはできます。しかし、NISAの非課税枠120万円を最大限に活用することを考えると、資金に余裕がある人の方が積極的に活用できるのは間違いありません。

まとまった資金を用意することが難しい場合は、口座を開設する金融機関によって最低100円から積立投資ができる「つみたてNISA」を選ぶのがおすすめです。

比較的短期での資産形成がしたい人

通常、金融商品での資産運用は10年以上の長期間を見越して行うのが一般的です。

しかし、NISAでの運用が非課税となる期間は5年間と短めなので、短期での資産形成を行いたい人にはNISAが向いているといえます。

なお、NISAの非課税枠は年間で最大120万円ですが、運用益や配当金に対しては上限が設けられていないので、利益が多ければ多いほど非課税によるメリットも大きくなります

長期的な資産形成がしたいのであれば、毎月コツコツと資金を積み立てていくことができる「つみたてNISA」を選ぶのががおすすめです。

NISAに関するよくある質問Q&A

最後に、NISAに関するよくある質問にお答えしていきます。

Q. NISAとiDeCoは併用できますか?

A. はい、できます

どちらの制度も老後資金を貯蓄するための方法として注目を集めています。

原則としてiDeCoは60歳になるまで資産を引き出せないので、iDeCoは老後資金以外の資金を準備する方法としては、あまり適さないといえます

NISAは途中での引き出しが可能なので、老後資金の貯蓄を行いながら、日々の生活の中でまとまったお金が必要となった時の資金として活用するのが良いでしょう。

Q. つみたてNISAとNISAは併用できますか?

A. できません

一般NISAとつみたてNISAを行うためには「NISA専用口座」を開設する必要があります。

NISA専用口座はひとりにつき1口座までと決められており、1口座で運用できるのはどちらか一方のみです。

また、税務署において二重口座でないことを確認されるので、ひとりで複数口座を保有することはできません。

Q. 一般NISAからつみたてNISAへの移行はできますか?

A. 年毎であれば変更できます

NISA専用口座では「NISA」か「つみたてNISA」のどちらか一方の資産しか管理できませんが、毎年初回の取引を行う前であれば移行手続きが可能です。

また、一般NISAの資産は非課税期間が終了するまで保有が可能なので、慌てて売却する必要はありません。

Q. 未使用分の非課税枠の翌年繰り越しはできますか?

A. できません

NISAの非課税枠は年間120万円までですが、仮に100万円までしか利用しなかったとしても、余った分の20万円を翌年に繰り越すことはできません

また、金融資産を売却したとしても非課税枠が復活することはないので、非課税枠は使い捨てであることを覚えておきましょう。

まとめ

NISAは、年間120万円までの株式や投資信託による投資から得られる利益を非課税で運用できる制度のことです。

NISAには以下のようなメリットとデメリットがあります。

これらのメリットとデメリットから分かる「NISAが向いている人の特徴」をまとめると、以下のとおりになります。

すでに投資経験がある人は、年間で最大120万円までの非課税枠を利用できるので、積極的にNISAを活用していくべきといえます。

逆に、投資経験が不十分な人や投資を試してみたいと考えている人は、少額から始められる「つみたてNISA」を選んだ方が良いでしょう。

NISA初心者の方におすすめなのは、「SBI証券」です。

SBI証券は、ネット証券の中で最も多くの人に利用されています。幅広い金融商品が取引可能なうえに、手数料の安さが特徴です。

メリットやデメリットをしっかりと理解したうえで、実践してみてください。

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保険は本当に不要なの??

パンフレット その保健不要論本当に正しいですか?
山中 伸枝

山中 伸枝

1993年米国オハイオ州立大学ビジネス学部卒業後メーカーに勤務。これからはひとりひとりが、自らの知識と信念で自分の人生を切り開いていく時代と痛感し、お金のアドバイザーであるファイナンシャルプランナー(FP)として2002年に独立。年金と資産運用、特に確定拠出年金やNISAの講演、ライフプラン相談を多数手掛ける。株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役。FP相談ネット 代表。一般社団法人公的保険アドバイザー協会 理事。
所有資格
ファイナンシャルプランナー(CFP)
藤田 匡紀

藤田 匡紀

新卒で日本生命保険相互会社に入社し、販売企画・代理店営業など多様な業務に従事。13年間勤務した後「もっと多くの人に、保険の必要性を正しく理解してもらいたい」という思いを胸にエイチームフィナジーに入社、ナビナビ保険の運営に参画。金融機関における顧客向け相続セミナー・研修会の実績も多数あり。
所有資格
AFP資格、証券外務員Ⅱ種
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中村 翔也

中村 翔也

携帯代理店法人部門にて営業職として2年半勤務後、2017年12月よりwebライターとして独立。通信ジャンルをメインに金融系、保険記事を毎月30本以上執筆。
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ナビナビ保険編集部

ナビナビ保険編集部

ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。

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