育児休業給付金とは、雇用保険の被保険者が育児休業を取得する場合に国から支給される給付金のことです。
簡単に特徴をまとめると以下のとおりになります。
育児休業給付金の特徴まとめ
- 子供が1歳になるまで国から給付金が受け取れる制度
- 受給要件を満たすと最長で子供が2歳になるまで受給可能
- 受け取った給付金は非課税で、休業期間中の保険料等は全額免除
- 休業開始時賃金日額の5割〜7割弱の金額が2ヶ月ごとに支給される
- 申請手続きを行ってから支給されるまでには最短で3か月程度かかる
育児休業を取得したあとで同職場に復帰することを前提条件とし、育児休業が始まるときの「休業開始時賃金月額」のうち、最大で67%に相当する金額が受け取れます。
子供が1歳に達する前日まで支給され、要件を満たせば最長で2歳に達する前日まで延長できるので、育児休業中の収入に対する不安を緩和できる制度といえます。
ただし、育児休業給付金を受給するためには様々な要件を満たさなければならないため、育児休業を取得したからといって必ずしも給付金が支給される訳ではありません。
また、基本的には勤務先の担当部署に届け出を行うことで育児休業給付金が支給されるようになりますが、場合によっては自分でハローワークにて申請を行う必要があります。
この記事は、育児休業給付金の受給要件と申請方法について解説していきます。
育児休業給付金の支給日・支給期間はいつからいつまで?

育児休業給付金の支給期間は、産前・産後休業(出産後8週以内)が終了した翌日から生まれた子供が1歳を迎える前日までとなります。
産前・産後休業が終了した日は「育児休業開始日」のことを指しており、育児休業を取得した女性の場合は出産日から起算して58日目が該当します。
なお、男性も育児休業給付の対象となり、配偶者の出産日当日から育児休業給付の支給対象となるので覚えておきましょう。
初回の給付金が振り込まれるのは約3か月後
産前・産後休業(出産後8週間以内)が終了した翌日から育児休業給付金の対象となり、2か月ごとに2か月分がまとめて支給されます。
また、育児休業給付金が支給されるためにはハローワークによる審査が必要ですが、審査をするためには2週間程度の時間が必要とされています。
審査が行われた後、支給が決定されてから概ね1週間程度で指定口座へ振り込まれるので、初回の申請から給付金が支給されるまでに3か月程度の時間がかかるので、注意しましょう。
2回目以降は2か月ごとに申請が必要です。
パパ・ママ育休プラス制度を利用すると1歳2か月まで延長可能
父母ともに育児休業を取得する場合に利用できる「パパ・ママ育休プラス制度」を利用すると、育児休業取得可能期間が延長できます。
パパ・ママ育休プラス制度は、出産後8週間以内に父親が育児休業を取得すると、再度、育児休業を取得できる制度です。
この制度を利用すると、原則として子供が1歳になるまで取得できる休業可能期間が、最長で1歳2か月に達する日までとなり、それに伴い育児休業給付金の支給期間もが支給される期間も延長されます。
パパ・ママ育休プラス制度を利用する場合は、都道府県労働局雇用環境・均等部までお問い合わせください。
支給条件を満たすと2歳になる前日まで延長可能
2017年(平成29年)10月1日より、受給要件を満たしていれば子供が2歳になる前日まで育児休業給付金が支給されるようになります。
ただし、支給期間の延長は1歳6か月、2歳と段階的に引き上げられ、それぞれで受給要件を満たしておかなければなりません。
1歳6か月まで延長されるための受給要件
- 育児休業の申出に係る子について、保育所(無認可保育施設は除く。)等における保育の実施を希望し、申込みを行っているが、その子が1歳に達する日(※)後の期間について、当面その実施が行われない場合
-
常態として育児休業の申出に係る子の養育を行っている配偶者であって、その子が1歳に達する日後の期間について常態としてその子の養育を行う予定であった方が以下のいずれかに該当した場合
- 死亡したとき
- 負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により育児休業の申出に係る子を養育することが困難な状態になったとき
- 婚姻の解消その他の事情により配偶者が育児休業の申出に係る子と同居しないこととなったとき
- 6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定であるか又は産後8週間を経過しないとき(産前休業を請求できる期間又は産前休業期間及び産後休業期間)
参照:Q11 どのような場合に、1歳6か月まで延長が可能になるのでしょうか|厚生労働省
2歳まで延長されるための受給要件
- 育児休業の申出に係る子について、保育所(無認可保育施設は除く。)等における保育の実施を希望し、申込みを行っているが、その子が1歳6か月に達する日(※)後の期間について、当面その実施が行われない場合
-
常態として育児休業の申出に係る子の養育を行っている配偶者であって、その子が1歳6か月に達する日後の期間について常態としてその子の養育を行う予定であった方が以下のいずれかに該当した場合
- 死亡したとき
- 負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により育児休業の申出に係る子を養育することが困難な状態になったとき
- 婚姻の解消その他の事情により配偶者が育児休業の申出に係る子と同居しないこととなったとき
- 6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定であるか又は産後8週間を経過しないとき(産前休業を請求できる期間又は産前休業期間及び産後休業期間)
参照:Q12 どのような場合に、2歳まで延長が可能になるのでしょうか|厚生労働省
簡単にまとめると、保育所などの施設での保育を希望しているものの当面の間実施されない可能性があり、何らかの理由で子供の養育が困難と認められた場合に育児休業給付金の延長ができます。
育児休業給付金の受給期間を延長するためには、事前に申請を行う必要があるのでご注意ください。
育児休業給付金の給付条件
育児休業給付金の給付条件は以下のとおりです。
育児休業給付金の給付条件
- 雇用保険の被保険者であること
- 過去2年間で就業日が11日以上ある月が12か月以上あること
- 同期間中に第1子の育児休業を取得した、または申請者本人に疾病がある場合は上記を満たしていなくとも受給できる場合がある
- 育児休業中に賃金月額(休業開始前の賃金)のうち8割以上の金額が支払われていないこと
- 育児休業中の就業日数が月10日以下であること
雇用保険に加入しており、就業日数が11日以上ある月が12か月以上ある場合は、派遣社員やパートタイマーでも育児休業給付金を取得できます。
ただし、労使協定を締結した場合には、無期雇用労働者と同様に、事業主に引き続き雇用された期間が1年未満である労働者を対象から除外されます。
就業日数等は自身で管理しつつ、事前に勤務先の担当部署と相談して調整しておくようにしましょう。
育児給付金の計算方法
育児休業給付金の計算方法は以下のとおりです。

休業開始時賃金日額は、原則として育児休業開始前6か月間の総支給額を180で割った金額となります。
このときの総支給額は、保険料等が控除される前の金額(残業手当や通勤手当等の各種手当は計算に含む)で、賞与は除いた金額で計算を行います。
具体的な金額についてはハローワークに提出する「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」に基づいて計算が行われますが、1支給単位期間における支給金額の目安は以下のとおりです。
| 育児休業開始前6か月間の総支給額(平均) | 育児休業開始から6か月間の支給額 | 育児休業開始から6か月経過後の支給額 |
|---|---|---|
| 平均して月額15万円程度の場合 | 月額10万円程度 | 月額7.5万円程度 |
| 平均して月額20万円程度の場合 | 月額13.4万円程度 | 月額10万円程度 |
| 平均して月額30万円程度の場合 | 月額20.1万円程度 | 月額15万円程度 |
参照:Q7 育児休業給付の受給できる額は、例えば1か月でどの程度もらえるのか、だいたいの金額を教えてください|厚生労働省
なお、育児休業給付金は上記の計算式によって算出された金額が2ヵ月ごとにまとめて支給されます。
そのため、申請手続きを行ってから実際に支給されるまでには最短でも3か月程度(出産後8週間+2か月ごとに支給)の時間がかかることを覚えておきましょう。
支給額の上限と下限
育児休業給付金は、支給される金額は以下のような上限が設けられています。
育児休業給付金の上限
- 休業開始時賃金月額:上限 462,900円、下限82,380円
-
支給額
- 育児休業開始から6か月間:310,143円
- 育児休業開始から6か月経過後:231,450円
※2023年(令和5年)8月1日以降の支給限度額です。支給限度額は毎年8月1日に見直しが行われます
参照:雇用保険事務手続きの手引き参照:ハローワーク令和5年8月1日発行分|厚生労働省参照:雇用継続給付|ハローワークインターネットサービス(厚生労働省)
休業開始時賃金日額が上限額を超えている場合、育児休業給付金で支給される金額は上限額が一律で支給されます。
逆に、休業開始時賃金日額が下限額以下であっても、最低でも育児休業給付金の下限額は受け取れることになります。
育児休業中に就労した場合の計算方法
育児休業中に就労した場合、受け取った賃金額によって育児休業給付金の支給額が減額されます。
育児休業中に就労した場合の支給額
- 受け取った金額が賃金月額の13%以下:減額なし
- 受け取った金額が賃金月額の13%以上80%未満:賃金 -(賃金月額×80%)
- 181日目以降の場合は30%以上80%未満
- 受け取った金額が賃金月額の80%以上:支給なし
なお、育児休業中に就労した場合、育児休業給付金が支給されるためには「就労日数が10日以下(10日以上の場合は就労時間が80時間以下)であること」が条件となります。
また、就労日数・就労時間は在職中の事業所以外で就労した分も含まれるので覚えておきましょう。
育児給付金の申請方法と必要書類
育児休業給付金の申請方法は以下の手順で行います。
育児休業給付金の申請方法
- 勤務先の担当部署に育児休業給付金の申請を行う旨を伝える
-
必要書類を準備する
(ア) 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
(イ) 育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書
(ウ) 賃金台帳、労働者名簿、出勤簿またはタイムカード等
(エ) 母子手帳など育児を行っている事実を確認できる書類 - 勤務先の担当部署に必要書類一式を提出する
基本的には勤務先経由で申請を行うことになりますが、個人で申請を行うこともできます。
個人で申請を行う場合は、勤務先の所在地を管轄するハローワークにて申請手続きを行うことになるのでご注意ください。
また、勤務先経由で申請をする場合は産休終了(育休開始)の1か月前、自分で申請をする場合は育休開始から4ヵ月後の月末が申請期限となるので、早めに手続きを行うようにしましょう。
延長の申請方法と必要書類
育児休業給付金の延長申請は以下の手順で行います。
育児休業給付金の延長申請
- 勤務先の担当部署に育児休業を延長する旨を伝える
-
延長する理由ごとに必要な書類を準備する
(ア) 保育所が見つからない場合:入所不承諾通知書、入所申出書など
(イ) 配偶者が死亡した、離婚した場合:世帯員全員がわかる住民票、母子健康手帳など
(ウ) 負傷や病気、精神障害等の場合:病院の診断書、母子健康手帳など - 延長の旨を記載したうえで「育児休業給付金申請書」を作成する
- 育児休業給付金申請書と必要書類一式を勤務先の担当部署に提出する
受給要件を満たしていれば受給期間を1歳6か月、2歳までと段階的に引き上げられますが、それぞれで延長申請を行う必要があります。
1歳6か月になるまでの延長を行う場合は子供が1歳になるまでに、2歳になるまでの延長を行う場合は1歳6か月に達した後で申請を行うことになるので覚えておきましょう。
妊娠~出産時に利用できる社会保障制度や助成金
何かとお金のかかる妊娠~出産時期だからこそ、国や自治体から受けられる社会保障制度や助成金、免除制度を上手に活用することで自己負担を軽減することが可能です。
ただし、社会保障から恩恵を受けるには、必ず自分から申請することが必要です。
以下の一覧表を参考に、自分が適用される制度や助成金を事前にチェックし、忘れずに申請しましょう。
| 時期・対象者 | 制度名 | 対象者 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 妊娠中~出産後の免除制度 | 妊娠中の人 | 出産予定日又は出産日が属する月の前月から4か月間、国民年金保険料が免除される(多胎妊娠の場合は、出産予定日、または出産日が属する月の3か月前から6か月間) | |
| 国民健康保険の加入者 | 出産育児一時金など助成金を除き一定以上の医療費がかかった場合に、確定申告をすれば一定金額の所得控除を受けることができる | ||
| 国民健康保険の加入者 | 一ヶ月の間に保険診療で支払った治療費が一定額を超えた場合に、超過分を公的医療保険が負担してくれる | ||
| 出産後の助成金制度 | 出産育児一時金 | 国民健康保険の加入者 | 出産や妊娠にかかる費用を補てんするために、出産後に健康保険から世帯主に子1人当たり50万円の一時金が支払われる |
| 児童手当 | 国民健康保険の加入者 | 住所地の市区町村に請求する手当であり、その市区町村に住んでいて誕生してから15歳になった最初の3月31日までの児童を養育・監護している人に支払われる手当 | |
| 国民健康保険の加入者 | 6歳に達する日以後の最初の3月31日までの乳幼児が、健康保険証を使用して医療機関等を受診したとき(保険診療)の自己負担金を公費で助成する制度 | ||
| 働く女性 | 出産するために産休を取得している女性 | 健康保険の被保険者が出産のために会社を休み、給料を貰えない場合に給料の3分の2を手当金として支給される制度 | |
| 育児休業の取得者 | 子供が2歳になるまでの間、育児を理由として出社できない場合に、雇用保険から休業開始時の67%もしくは50%の給付金を受け取れる制度 | ||
| 会社を退職し、また働く意思がある人 | 会社を退職し、また働く意思がある場合、次の就職先が決まっていない失業状態の一定期間、雇用保険から給付金を受けとれる制度 | ||
| 国民健康保険の加入者 | ー |
国民年金保険料が免除
出産予定日、または出産日が属する月の前月から4か月間国民年金保険料の免除を受けることができます。
多胎妊娠の場合は、出産予定日又は出産日が属する月の3か月前から6か月間の国民年金保険料が免除される決まりになっています。
免除を受けるためには、住民登録をしている市区町村の国民年金担当窓口へ届書を提出が必要です。
医療費控除

出産育児一時金などで賄えなかったお金は、条件が当てはまっていれば医療費控除として返還してもらえます。
控除の対象となるのは、出産で入院する際に電車やバスなどの公共の交通期間が利用できずにタクシーを利用した場合や入院中の食事代などです。ただし、パジャマや洗面具などの身の回り品を購入した費用は医療費控除の対象外です。
高額療養費制度

異常分娩で医療費が高額になった場合には、高額療養費制度から給付を受けることができます。
高額療養費制度は、年齢や年収により一ヶ月の上限額(自己負担限度額)が以下のように区分されています。

出産育児一時金
出産育児一時金は前述のとおり、出産後に健康保険から世帯主に子1人当たり50万円の一時金が支払われる制度です。
出産育児一時金の受給方法は、以下の2通りがあるため、受診する医療機関がどちらの制度を取り入れているか事前に確認しておきましょう。
出産育児一時金の受給方法
- 直接支払制度:加入している健康保険が医療機関に直接支払う方法
- 受取代理制度:事前(出産予定日の2カ月目以降)に医療機関を受取代理として設定する方法
妊娠期間が満12週以上での死産・流産の場合も対象になりますが、出産(死産・流産)の翌日から2年経過すると消滅時効により申請不可となるので注意が必要です。
児童手当
- 「児童手当」とは?
- 住所地の市区町村に請求する手当であり、その市区町村に住んでいて誕生してから15歳になった最初の3月31日までの児童を養育・監護している人に支払われる手当
原則申請日の翌月分から支給されますが、手当をもらうには所得要件をクリアする必要があります。
手当ての年齢・金額は下記の通りで、市区町村に請求した月の翌月から受け取れます。
| 支給対象児童 | 1人あたり月額 |
|---|---|
| 0歳~3歳未満 | 15,000円 |
| 3歳~小学校修了前 | 第1子および第2子 10,000円 (第3子 15,000円) |
| 中学校 | 10,000円 |
ただし所得制限額以上では、0歳から15歳まで一律5,000円となります。
乳幼児医療費助成制度
- 「乳幼児医療費助成制度」とは?
- 6歳に達する日以後の最初の3月31日までの乳幼児が、健康保険証を使用して医療機関等を受診したとき(保険診療)の自己負担金を公費で助成する制度
国民健康保険や健康保険など各種医療保険の自己負担分を助成するもので、乳幼児の医療費や薬剤費が対象となります。
助成を受けるためには医療機関の窓口で保険証とマル乳医療証を提示し、受診します。
当制度の診療を取り扱わない医療機関で診療を受ける場合には、一旦全額を支払い、後から市区町村の乳幼児医療費助成担当課に助成費の申請をします。
出産手当金

- 「出産手当金」とは?
- 健康保険の被保険者が出産のために会社を休み、給料を貰えない場合に給料の3分の2を手当金として支給される制度
出産するために産休を取得している場合、給料を貰うことができず収入が減少してしまいます。それを補てんする形の制度が出産手当金です。
出産手当金の支給額は、給料の3分の2を受け取ることができます。
育児休業給付金
- 「育児休業給付金」とは?
- 子供が2歳になるまでの間、育児を理由として出社できない場合に、雇用保険から67%もしくは50%の給付金を受け取れる制度
給付期間は最長子供が2歳になるまでで、復職する意思があることが前提です。
働いている女性が対象ですが、その中でも受給するためには以下の条件を満たしている必要があります。
育児休業給付金を受けれる条件
- 雇用保険に加入している(自営業の人は給付対象外)
- 育児休業を開始日の前2年間で、賃金支払い日数が月に11日以上の月が12カ月以上ある
- 育児休業後に、退職予定がないこと
- 育児休業中の給与が通常時の8割以下であること
支給額の目安は、休暇取得時から180日までは休業開始時のお給料の67%、それ以降は50%です。
失業給付金
- 「失業保険」とは?
- 会社を退職し、また働く意思がある場合、次の就職先が決まっていない失業状態の一定期間、雇用保険から給付金を受け取れる制度
給付額は勤続年数や退職前の給料によって異なり、一日当たりの受給額は、退職前6カ月の賃金合計÷180に給付率を掛けて計算します。
社会保険料・税金の免除
出産して働けない場合、収入が限られることから保険料や税金の支払いは免除されます。
具体的に免除となるのは、以下の通りです。
出産・育児休業中に免除となる社会保険料・税金
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 出産手当金、出産育児一時金、育児休業給付金の所得税
会社員として働いている場合には、会社独自の手当や制度を導入していることもあります。勤め先の制度を確認しておきましょう。
育児休業給付金のよくある質問Q&A
最後に、育児休業給付金の「よくある質問」にお答えします。
育児休業給付金のよくある質問Q&A
Q. 育児休業給付金をもらいながら保育園に預けることは可能?
A. 保育園への入園には、「保育を必要とする事由」に該当するかどうかが重要となります。
保育を必要とする事由
-
就労(フルタイムのほか、パートタイム、夜間など基本的にすべての就労に対応)
※ 一時預かりで対応可能な短時間の就労は除き、また、月48時間から64時間の間で市町村が定める時間を下限とする。 - 妊娠・出産
- 保護者の疾病・障がい
- 同居親族等の介護・看護
- 災害復旧
- 求職活動(起業準備を含む)
- 就学(職業訓練校等における職業訓練を含む)
- 虐待やDVのおそれがあること
- 育児休業取得時に、既に保育を利用していること
- その他市町村が定める事由
上記に加えて、育児休業給付金の受給期間を延長するためには「保育所(無認可保育施設は除く)等における保育の実施を希望して申し込みを行っているものの、当面の間実施されない場合」という条件を満たす必要があります。
したがって、育児休業給付金をもらいながら保育園に預けるといったことはできません。
Q. 育児休業給付金が振り込まれないときの対応は?
A. 支給日になっても育児休業給付金が振り込まれない場合は、ハローワークにて審査が行われている途中の可能性があります。
勤務先の担当部署に確認してもらうか、自分で勤務先の所在地を管轄するハローワークまで行って確認を行いましょう。
ただし、個人情報保護の観点から電話での問い合わせには対応しておらず、厚生労働省や都道府県労働局、ハローワークでは個々の受給者の振込日が把握できないことから具体的な振込日についての回答は得られないのでご注意ください。
また、ハローワークの決定処分について不服がある場合は、処分を行ったハローワークを管轄する都道府県労働局の雇用保険審査官に対して審査請求を行うことになります。
審査請求は「処分のあったことを知った日の翌日から起算して3か月以内」に、文書または口頭で行うことができます。
詳細や具体的な請求方法等については、雇用保険審査官等にお問い合わせください。
Q. 育児休業給付金を受け取っている期間中の年末調整、確定申告はどうなるの?
A. 育児休業給付金は非課税なので年末調整の対象とならず、確定申告の必要もありません。
また、育児休業中は社会保険料の納付義務も免除されます。
詳細については最寄りの年金事務所までお問い合わせください。
Q. 公務員の育休手当はどうなるの?
A. 公務員は雇用保険に加入することができませんが、以下の法律によって公務員の育児休業に関する規定がなされています。
公務員の育児休業に係る法律
- 国家公務員:国家公務員の育児休業等に関する法律
- 地方公務員:地方公務員の育児休業等に関する法律
これらの法律によると、公務員が育児休暇を取得する場合、共済組合から「育児休業手当金」が支給されます。
育児休業手当金は、以下の計算式によって算出された金額が受け取れます。
育児休業手当金の支給額
- 育児休業開始から180日目まで:標準報酬日額の3分の2(67%)
-
育児休業開始から181日目以降:標準報酬日額の2分の1(50%)
※標準報酬日額は、標準報酬月額の22分の1の金額を指します※標準報酬月額は、支給開始日以前の連続した12か月間の平均報酬月額を指します
ただし、実際に受け取れる育児休業手当金には上限額が設けられています。
詳細については加入中の共済組合までお問い合わせください。
Q. 育児休業給付の対象は実子だけ?
A. 養子、特別養子縁組を成立させるための監護を受けている場合、養子縁組によって養親となることを希望している場合は育児休業給付の対象となります。
詳細については最寄りのハローワークまでお問い合わせください。
Q. 育児休業給付金が80%に引き上げられるのはいつからですか?
A. 育児休業給付金が80%に引き上げられる期間についてはまだ公表されていません。
2023年3月、日本政府は夫婦二人ともが出産後の一定期間にわたって育休を取得した場合、休業前の賃金とほぼ同額の給付金を受けられるように制度を変更することを明らかにしました。
Q. 育休手当は毎月もらえますか?
A. 育休手当は基本的に2か月ごとにまとめて受け取りますが、希望すれば毎月受け取ることは可能です。
また、受け取れる金額に変わりはありません。
まとめ
育児休業給付金は、雇用保険の被保険者が育児休業を取得する場合に国から支給される給付金のことです。
給付金を受け取るためには、以下の受給要件を満たしている必要があります。
育児休業給付金の給付条件
- 雇用保険の被保険者であること
-
過去2年間で就業日が11日以上ある月が12ヶ月以上あること
-
同期間中に第1子の育児休業を取得した、または申請者本人に疾病がある場合は上記を満たしていなくとも受給できる場合がある
-
育児休業中に賃金月額(休業開始前の賃金)のうち8割以上の金額が支払われていないこと
- 育児休業中の就業日数が月10日以下であること
また、延長するための受給要件を満たしていれば子供が2歳になるまで育児休業給付金を受給できるようになります。
申請手続きは基本的に勤務先経由で行うことになりますが、自分で手続きをおこなう場合は勤務先の所在地を管轄するハローワークで申請を行うことになるので覚えておきましょう。