糖尿病と診断された場合でも、生命保険や医療保険に加入できる可能性はあります。
ただし、加入が断られてしまうケースもあるため「引受基準緩和型医療保険」や「無選択型保険」も含めて検討することが大切です。
本記事では、糖尿病と診断された場合に通常の保険に加入しづらくなる理由と、保険に加入できなかった場合の選択肢についてご紹介していきます。
糖尿病と診断されてしまっても、加入可能な保険商品は見つかるので、諦めずに探していきましょう。
糖尿病とは?
糖尿病とは、インスリンが不足することによって血糖値の上昇を抑える機能が働かなくなり、高血糖が続く病気です。
自覚症状がなく病気が進行していき、網膜症・腎症・神経障害の3大合併症を引き起こす可能性や、場合によっては心臓病や脳卒中を煩うリスクもあります。
普段から健康的な生活を心がけ、体調の変化に気を使い、早期発見することが大切です。
糖尿病は年々増加傾向にある
日本国内での糖尿病患者の数は、年々増加傾向にあります。
厚生労働省の「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」を参照すると、日本人男性の約5人に1人、日本人女性の約10人に1人は糖尿病予備群であることが分かっています。
糖尿病は自覚症状が少ない病気でもあるので、この数値が表す以上に身近に潜んでいる病気といえるでしょう。

※ヘモグロビン A1c の測定値があり、身体状況調査票の問診において「これまでに医療機関や健診で糖尿病といわれたことの有無」、「現在、糖尿病治療の有無」及び「現在の状況」が有効回答である者のうち、ヘモグロビン A1c(NGSP)値が 6.5%以上(平成 23 年まではヘモグロビン A1c(JDS)値が 6.1%以上)又は「糖尿病治療の有無」に「有」と回答した人の割合
参照:令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要|厚生労働省
また、厚生労働省の調査では、糖尿病の入院患者数は約1万2,700人、外来患者数は20万5,400人となっています。※出典:令和5年 患者調査の概況|厚生労働省
- 諏澤 吉彦
- 京都産業大学教授
糖尿病の種類
糖尿病には、大きく分けると次の4種類が挙げられます。
| 糖尿病 | 保険への加入難易度 | 内容 |
|---|---|---|
| Ⅰ型 糖尿病 |
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| Ⅱ型 糖尿病 |
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| 妊娠 糖尿病 |
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| その他 |
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日本では、Ⅱ型糖尿病に分類されるケースが多くなっています。
Ⅱ型糖尿病の原因としては、「遺伝的要因」と「環境要因」の2つが挙げられており、生活習慣に起因する病気として「生活習慣病」の一つに数えられています。
主な合併症の種類
糖尿病とは、簡単に言えば「インスリン不足により血糖値が一定の基準以上の高い状態を保っていること」を指します。
血糖値が高い状態が続くと、次で挙げた3つの合併症を発症する可能性が高いとされています。
| 病名 | 内容 |
|---|---|
| 糖尿病腎症 |
|
| 糖尿病網膜症 |
|
| 糖尿病神経障害 |
|
糖尿病を発症した場合、上記の合併症を誘発する可能性があります。
糖尿病やそれによる合併症を防ぐためには、食習慣や運動習慣の見直し、過度なストレスを避けることが重要といわれています。
糖尿病の可能性が考えられる場合は、生活習慣を見直しながら、主治医の指導の元で適切な治療を行っていきましょう。
糖尿病でも生命保険(医療保険)に加入できる場合がある
結論、糖尿病を患っていても生命保険(医療保険)に加入できる可能性はあります。
通常、保険商品を契約する際には、現在の健康状態や過去の病歴などを保険会社に告知する義務があります。
糖尿病と診断された場合、告知をしたことで保険への加入を断られてしまうケースがありますが、その理由は普通の人よりも入院や手術を受けるリスクが高い状態にあるためです。
ただし、治療状況によっては、糖尿病でも生命保険(医療保険)に下図のように加入できる可能性があります。

健康診断の結果等条件を満たしている方は、一部の保険会社で通常の保険に加入できる可能性がありますが、基本的に糖尿病を治療中の場合や合併症を患っている方は通常の医療保険に加入するのが難しいです。
そのため、一般的な生命保険(医療保険)だけではなく、引受基準緩和型保険も検討するのがおすすめです。
審査基準は保険会社によって異なるので、1社で断られたとしても別の保険会社であれば審査が通る場合もあります。
お体の状況に合わせた保険をご検討されてる方はぜひお問合せください。
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正しい告知を行うために必要なデータ
糖尿病と診断された方でも、絶対に生命保険に加入できない訳ではありません。
保険会社が定める一定の基準をクリアしていれば、たとえ糖尿病を患っていても、通常の生命保険や医療保険に加入できる可能性があります。
糖尿病の人が通常の医療保険に加入するために用意しておきたいデータは以下の通りです。
告知を行う際に用意しておきたいデータ
- 血糖値などを示すデータ
- 定期健康診断や人間ドックの結果表
- 診療機関名、治療期間、治療のために飲んでいる薬剤名など
これらの情報を正確に伝えることで、保険会社側も審査しやすくなります。
上記のポイントを押さえたうえで、事実をありのままに告知したにもかかわらず、保険加入を断られてしまった場合は、「引受基準緩和型医療保険」や「無選択型保険」を検討すると良いでしょう。
糖尿病と診断されたからといって諦めてしまうのはもったいないので、さまざまな選択肢をピックアップして、その中から自分に合った保障を選ぶようにしましょう。
- 諏澤 吉彦
- 京都産業大学教授
告知義務違反は絶対にNG
糖尿病であることを隠して生命保険に加入すると、「告知義務違反」として保険契約が強制解約されてしまう可能性があります。
告知義務によって契約が解除されると、支払事由に該当しても保険金や給付金は支払われません。
また、それまでに払い込んだ保険料は返ってこない可能性があります。
そのため、生命保険に加入するときは、告知書で問われていることに対して事実をありのままに保険会社へ伝えて、絶対に告知義務違反を起こさないことを心がけましょう。
糖尿病で生命保険加入が難しい場合の選択肢
糖尿病が原因で通常の保険加入が難しい場合、次の3つの選択肢が挙げられます。
持病のある人でも、これらの保険なら必要な保障を備えておくことができます。
それぞれの保険の特徴を解説していくので、参考にしてみてください。
引受基準緩和型保険
糖尿病と診断された人が、通常の保険の次に検討するべき保険は「引受基準緩和型医療保険」です。
引受基準緩和型医療保険は、一般的な保険商品よりも保険会社に告知する項目が少ないことが特徴で、引受基準が緩めに設定されています。
一般的な告知内容は保険会社によって異なりますが、一般的には以下の通りです。
引受基準緩和型医療保険の告知内容(一例)
- 直近3ヵ月以内に、医師から「入院・手術・検査」を勧められたことはありますか?
- 過去2年以内に入院または手術をしたことはありますか?
- 過去5年以内に「がん(悪性新生物)」と診断され、入院または手術を受けたことはありますか?
引受基準緩和型医療保険は、加入してから一定期間は保険金が減額されるのが一般的でしたが、昨今では初めから減額されないタイプの保険商品も登場しています。
また、糖尿病患者を対象にした保険商品も登場しているので、昔に比べて選択肢が広がってきています。
無選択型保険
無選択型保険は、健康状態の告知・医師の診査・健康診断結果の提出を一切必要としない生命保険のことです。
糖尿病や他に持病がある場合でも、健康状態の告知項目がないため加入しやすいことが最大のメリットです。
ただし、加入のハードルが非常に低い一方で、一般的な保険商品よりも月々の保険料負担が重めな点には注意が必要です。
それに加え、加入してからの一定期間は、死亡保障などの保険金額が大幅に減額されることが多いので、必要な保障を備えられないケースも考えられます。
- 諏澤 吉彦
- 京都産業大学教授
生命保険加入後に糖尿病になったら保険はおりる?
生命保険の加入後に糖尿病を発症した場合、既に契約が成立していれば保障は継続されます。
糖尿病になったからといって契約が解除されたり、保障がなくなったりするリスクはありません。
また、糖尿病により高度障害や入院が必要となった場合には、保険金(給付金)が降りることもあります。
しかし、商品や保険会社によっても条件は異なるので、確認することをおすすめします。
さらに、糖尿病やそれに付随する合併症の治療費は、基本的に公的保険制度の対象です。
差額ベッド代や入院中の食費は全額自己負担する必要がありますが、治療費の自己負担は最大でも3割にとどまります。
糖尿病の生命保険に関してよくある質問 Q&A
糖尿病の保険に関してよくある質問
Q. 糖尿病でも入れる死亡保険はどれですか?
A. 糖尿病の状態や経過年数、入院の有無などで変わりますが、通常の保険が難しい場合は以下の2つも検討してみてください。
Q. 糖尿病でも入れる保険は保障が薄いのですか?
A. 一般的に糖尿病でも入れる保険では、保障が手薄になる可能性があります。
一方で、保険料は割高であるケースが多く、加入前にきちんと確認する必要があります。
Q. 糖尿病1型の治療は公的医療保険の適用になりますか?
A. 糖尿病は通常の診察や薬剤、血糖自己測定等は公的医療保険の対象となります。
しかし、血糖自己測定に関しては回数制限がありⅠ型の場合は月120回まで、Ⅱ型は月60回まで公的医療保険適応となります。
参考:糖尿病とお金のはなし|国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター
まとめ
糖尿病とは「インスリン不足によって血糖値が高い状態」を表す病気のことです。
糖尿病になると、合併症にかかる可能性があるため、通常の人よりも入院や手術を受けるリスクが高い状態にあります。
保険商品では「公平性の原則」に則って、契約者間の公平性を維持する必要があるため、糖尿病と診断された場合は通常の生命保険に加入しづらくなってします。
一方で、糖尿病と診断されてしまった場合でも、「引受基準緩和型医療保険」や「無選択型保険」であれば加入できる可能性があります。
すでに持病がある方でも必要な保障を備えておくことができるので、糖尿病になっても諦めず、自分に最適な保険商品を探してみてください。
さらに、保険に入れない病気について知りたい方は、【コのほけん!】保険に入れない病気一覧とは?持病で保険に入れない場合の対処法も参考にしてみてください。