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更新 更新:2025.10.30

糖尿病になったら生命保険(医療保険)に入れない?入れる保険やおりるのか解説

糖尿病になったら生命保険(医療保険)に入れない?入れる保険やおりるのか解説
所有資格
博士(商学)、Master of Business Administration (Hons.)、Master of Science
専門分野・得意分野
保険、リスクマネジメント、社会保障
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士3級
専門分野・得意分野
保険全般・金融全般・通信全般
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士2級, 日商簿記検定3級
専門分野・得意分野
保険全般・不動産関連・税金・投資

糖尿病と診断された場合でも、生命保険や医療保険に加入できる可能性はあります

ただし、加入が断られてしまうケースもあるため「引受基準緩和型医療保険」や「無選択型保険」も含めて検討することが大切です。

本記事では、糖尿病と診断された場合に通常の保険に加入しづらくなる理由と、保険に加入できなかった場合の選択肢についてご紹介していきます。

糖尿病と診断されてしまっても、加入可能な保険商品は見つかるので、諦めずに探していきましょう。

糖尿病とは?

糖尿病とは、インスリンが不足することによって血糖値の上昇を抑える機能が働かなくなり、高血糖が続く病気です

自覚症状がなく病気が進行していき、網膜症・腎症・神経障害の3大合併症を引き起こす可能性や、場合によっては心臓病や脳卒中を煩うリスクもあります。

普段から健康的な生活を心がけ、体調の変化に気を使い、早期発見することが大切です。

糖尿病は年々増加傾向にある

日本国内での糖尿病患者の数は、年々増加傾向にあります。

厚生労働省の「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」を参照すると、日本人男性の約5人に1人、日本人女性の約10人に1人は糖尿病予備群であることが分かっています。

糖尿病は自覚症状が少ない病気でもあるので、この数値が表す以上に身近に潜んでいる病気といえるでしょう。

糖尿病が強く疑われる人の割合の年次推移(20歳以上)

※ヘモグロビン A1c の測定値があり、身体状況調査票の問診において「これまでに医療機関や健診で糖尿病といわれたことの有無」、「現在、糖尿病治療の有無」及び「現在の状況」が有効回答である者のうち、ヘモグロビン A1c(NGSP)値が 6.5%以上(平成 23 年まではヘモグロビン A1c(JDS)値が 6.1%以上)又は「糖尿病治療の有無」に「有」と回答した人の割合
参照:令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要|厚生労働省

また、厚生労働省の調査では、糖尿病の入院患者数は約1万2,700人、外来患者数は20万5,400人となっています。※出典:令和5年 患者調査の概況|厚生労働省 

監修者からひとこと
諏澤 吉彦
  • 諏澤 吉彦
  • 京都産業大学教授
記事にもあるとおり、糖尿病の患者数は増加傾向にありますが、これには高齢化だけではなく、食事内容の変化も関与していると考えられています。また、糖尿病の発症や進行は、遺伝的要因に依存する面があると同時に、Ⅱ型糖尿病のように食事や運動といった生活習慣からも一定の影響を受けるものもあります。つまり、食事習慣や運動習慣を改善することにより、糖尿病悪化のリスクをある程度コントロールできる場合があるわけです。適切な食事や運動の実践は、糖尿病、そしてそれ以外の疾病のリスクを縮小するリスクコントロールの活動であると言えます。パーソナルリスクマネジメントにおいては、リスクに金銭的に備えるリスクファイナンスとしての保険に加え、リスクを積極的に縮小する、生活習慣の改善などのリスクコントロールを併せて行うことが望まれます。

糖尿病の種類

糖尿病には、大きく分けると次の4種類が挙げられます。

糖尿病の種類
糖尿病 保険への加入難易度 内容
Ⅰ型
糖尿病
  • 合併症のリスクがあるため、加入できる通常の生命保険(医療保険)は限られる。
  • 入院がない事や症状が安定している場合は検討できる商品はある。
  • 膵臓内のβ細胞が破壊され、インスリンがほとんど出なくなる状態。
  • 年齢が若い人を中心に、幅広い年齢で発症する可能性があり、注射でインスリンを補う治療が必須となる(インスリン依存状態)。
  • 世界的に見た場合、糖尿病患者の約5%がⅠ型糖尿病に分類される。
Ⅱ型
糖尿病
  • インスリンの分泌が低下、またはインスリン抵抗性によって血糖値が高くなった状態。
  • 遺伝的な影響に加え、食べ過ぎや運動不足、肥満といった環境的な影響を受けて発症する可能性が高い。
  • Ⅰ型糖尿病とは異なり、基本的には食事療法や運動療法、飲み薬での治療が行われ、必要に応じてインスリン注射で治療を行う。
  • 日本国内での糖尿病患者は、ほとんどがⅡ型糖尿病に分類され、いわゆる「生活習慣病」の一つに数えられる。
妊娠
糖尿病
  • 「糖尿病」と同じ基準で検討できる通常の生命保険(医療保険)は限られる。
  • しかし、出産後は症状が落ち着くため、出産後や完治して数年経過した場合は検討できる商品は増える。
  • 女性が妊娠した場合に発症する可能性がある糖尿病
  • 胎盤から分泌されるホルモンの影響を受けて、インスリン抵抗性が強くなり、結果としてインスリンが十分に働かない状態となる。
  • 基本的には食事療法と体重管理で血糖値をコントロールし、必要に応じてインスリン注射による治療を行う。
その他
  • 他の疾患、ステロイドの服用などが原因で発症した糖尿病を指す

参照:糖尿病とはどんな病気?|香川県

日本では、Ⅱ型糖尿病に分類されるケースが多くなっています。

Ⅱ型糖尿病の原因としては、「遺伝的要因」と「環境要因」の2つが挙げられており、生活習慣に起因する病気として「生活習慣病」の一つに数えられています

主な合併症の種類

糖尿病とは、簡単に言えば「インスリン不足により血糖値が一定の基準以上の高い状態を保っていること」を指します

血糖値が高い状態が続くと、次で挙げた3つの合併症を発症する可能性が高いとされています。

糖尿病が原因による三大合併症
病名 内容
糖尿病腎症
  • 糖尿病が原因で、腎不全や尿毒症になる可能性がある。
  • 糖尿病腎症を発症した場合、早急に手術を行うなどの治療が必要となる。
糖尿病網膜症
  • 糖尿病の発症が失明の原因となる可能性がある。
  • 継続した血糖コントロールを行い、良好な状態を維持し続ける必要がある。
糖尿病神経障害
  • 糖尿病を発症することで、手足の先が麻痺して動かなくなる。
  • 知覚神経や自律神経に大きな影響が出る。

参照:糖尿病の合併症|日本臨床内科医会

糖尿病を発症した場合、上記の合併症を誘発する可能性があります。

糖尿病やそれによる合併症を防ぐためには、食習慣や運動習慣の見直し、過度なストレスを避けることが重要といわれています。

糖尿病の可能性が考えられる場合は、生活習慣を見直しながら、主治医の指導の元で適切な治療を行っていきましょう。

糖尿病でも生命保険(医療保険)に加入できる場合がある

結論、糖尿病を患っていても生命保険(医療保険)に加入できる可能性はあります。

通常、保険商品を契約する際には、現在の健康状態や過去の病歴などを保険会社に告知する義務があります。

糖尿病と診断された場合、告知をしたことで保険への加入を断られてしまうケースがありますが、その理由は普通の人よりも入院や手術を受けるリスクが高い状態にあるためです。

ただし、治療状況によっては、糖尿病でも生命保険(医療保険)に下図のように加入できる可能性があります。

糖尿病 審査見通し

健康診断の結果等条件を満たしている方は、一部の保険会社で通常の保険に加入できる可能性がありますが、基本的に糖尿病を治療中の場合や合併症を患っている方は通常の医療保険に加入するのが難しいです。

そのため、一般的な生命保険(医療保険)だけではなく、引受基準緩和型保険も検討するのがおすすめです。

審査基準は保険会社によって異なるので、1社で断られたとしても別の保険会社であれば審査が通る場合もあります。

お体の状況に合わせた保険をご検討されてる方はぜひお問合せください。

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正しい告知を行うために必要なデータ

糖尿病と診断された方でも、絶対に生命保険に加入できない訳ではありません。

保険会社が定める一定の基準をクリアしていれば、たとえ糖尿病を患っていても、通常の生命保険や医療保険に加入できる可能性があります

糖尿病の人が通常の医療保険に加入するために用意しておきたいデータは以下の通りです。

告知を行う際に用意しておきたいデータ

  • 血糖値などを示すデータ
  • 定期健康診断や人間ドックの結果表
  • 診療機関名、治療期間、治療のために飲んでいる薬剤名など

これらの情報を正確に伝えることで、保険会社側も審査しやすくなります。

上記のポイントを押さえたうえで、事実をありのままに告知したにもかかわらず、保険加入を断られてしまった場合は、「引受基準緩和型医療保険」や「無選択型保険」を検討すると良いでしょう。

糖尿病と診断されたからといって諦めてしまうのはもったいないので、さまざまな選択肢をピックアップして、その中から自分に合った保障を選ぶようにしましょう。

監修者からひとこと
諏澤 吉彦
  • 諏澤 吉彦
  • 京都産業大学教授
糖尿病は、記事のなかで後述されるように腎症や網膜症など様々な合併症を引き起こすため、重大な健康リスクであると言えます。しかし、その深刻さの程度は、軽度から重度まで多様であるとともに、適切な治療を受けていれば、合併症のリスクを縮小することも可能です。また、糖尿病と診断されたからといって生命保険や医療保険に加入できないわけではありません。しかし、糖尿病の状態に関する情報を開示しないと、加入申込者の健康状態について情報劣位にある保険会社は、リスクを過大評価し、加入を謝絶することにもなりかねません。したがって、糖尿病と診断されたら、まず適切な治療を開始し、その内容を示す情報を保険会社に提示し、リスク評価を適正に受け、保険加入の可否を確認すべきでしょう。

告知義務違反は絶対にNG

糖尿病であることを隠して生命保険に加入すると、「告知義務違反」として保険契約が強制解約されてしまう可能性があります。

告知義務によって契約が解除されると、支払事由に該当しても保険金や給付金は支払われません

また、それまでに払い込んだ保険料は返ってこない可能性があります。

そのため、生命保険に加入するときは、告知書で問われていることに対して事実をありのままに保険会社へ伝えて、絶対に告知義務違反を起こさないことを心がけましょう。

糖尿病で生命保険加入が難しい場合の選択肢

糖尿病が原因で通常の保険加入が難しい場合、次の3つの選択肢が挙げられます。

糖尿病が原因で通常の保険加入が難しい場合の選択肢

持病のある人でも、これらの保険なら必要な保障を備えておくことができます。

それぞれの保険の特徴を解説していくので、参考にしてみてください。

引受基準緩和型保険

糖尿病と診断された人が、通常の保険の次に検討するべき保険は「引受基準緩和型医療保険」です

引受基準緩和型医療保険は、一般的な保険商品よりも保険会社に告知する項目が少ないことが特徴で、引受基準が緩めに設定されています。

一般的な告知内容は保険会社によって異なりますが、一般的には以下の通りです。

引受基準緩和型医療保険の告知内容(一例)

  • 直近3ヵ月以内に、医師から「入院・手術・検査」を勧められたことはありますか?
  • 過去2年以内に入院または手術をしたことはありますか?
  • 過去5年以内に「がん(悪性新生物)」と診断され、入院または手術を受けたことはありますか?

引受基準緩和型医療保険は、加入してから一定期間は保険金が減額されるのが一般的でしたが、昨今では初めから減額されないタイプの保険商品も登場しています

また、糖尿病患者を対象にした保険商品も登場しているので、昔に比べて選択肢が広がってきています。

無選択型保険

無選択型保険は、健康状態の告知・医師の診査・健康診断結果の提出を一切必要としない生命保険のことです。

糖尿病や他に持病がある場合でも、健康状態の告知項目がないため加入しやすいことが最大のメリットです。

ただし、加入のハードルが非常に低い一方で、一般的な保険商品よりも月々の保険料負担が重めな点には注意が必要です

それに加え、加入してからの一定期間は、死亡保障などの保険金額が大幅に減額されることが多いので、必要な保障を備えられないケースも考えられます。

監修者からひとこと
諏澤 吉彦
  • 諏澤 吉彦
  • 京都産業大学教授
特定疾病不担保とは、例えば肺炎など特定の疾病について一定期間不担保とする一方で、特定部位不担保は、肺といった身体の特定の部位に関する疾病はすべて一定期間保障対象外となるものであり、一般的に後者のほうが、より限定された保障が提供されることになります。保険会社や保険商品により異なりますが、過去に入院・手術の経験がある場合や、健康診断結果に問題があった場合などには、これらの不担保条件が付されることがありますので、糖尿病はもちろん、それ以外の疾病歴がある場合にも、留意する必要があります。ただし、不担保期間を経過すれば、その後は通常の保障が得られますので、これらの条件が付けられる場合でも、不担保となる疾病・部位・期間をよく理解したうえで、加入するかどうかを判断すべきでしょう。

生命保険加入後に糖尿病になったら保険はおりる?

生命保険の加入後に糖尿病を発症した場合、既に契約が成立していれば保障は継続されます

糖尿病になったからといって契約が解除されたり、保障がなくなったりするリスクはありません。

また、糖尿病により高度障害や入院が必要となった場合には、保険金(給付金)が降りることもあります

しかし、商品や保険会社によっても条件は異なるので、確認することをおすすめします。

さらに、糖尿病やそれに付随する合併症の治療費は、基本的に公的保険制度の対象です。

差額ベッド代や入院中の食費は全額自己負担する必要がありますが、治療費の自己負担は最大でも3割にとどまります。

糖尿病の生命保険に関してよくある質問 Q&A

Q. 糖尿病でも入れる死亡保険はどれですか?

A. 糖尿病の状態や経過年数、入院の有無などで変わりますが、通常の保険が難しい場合は以下の2つも検討してみてください

糖尿病で検討してもよい保険

Q. 糖尿病でも入れる保険は保障が薄いのですか?

A. 一般的に糖尿病でも入れる保険では、保障が手薄になる可能性があります

一方で、保険料は割高であるケースが多く、加入前にきちんと確認する必要があります。

Q. 糖尿病1型の治療は公的医療保険の適用になりますか?

A. 糖尿病は通常の診察や薬剤、血糖自己測定等は公的医療保険の対象となります

しかし、血糖自己測定に関しては回数制限がありⅠ型の場合は月120回まで、Ⅱ型は月60回まで公的医療保険適応となります。

参考:糖尿病とお金のはなし|国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター

まとめ

糖尿病とは「インスリン不足によって血糖値が高い状態」を表す病気のことです。

糖尿病になると、合併症にかかる可能性があるため、通常の人よりも入院や手術を受けるリスクが高い状態にあります。

保険商品では「公平性の原則」に則って、契約者間の公平性を維持する必要があるため、糖尿病と診断された場合は通常の生命保険に加入しづらくなってします。

一方で、糖尿病と診断されてしまった場合でも、「引受基準緩和型医療保険」や「無選択型保険」であれば加入できる可能性があります。

すでに持病がある方でも必要な保障を備えておくことができるので、糖尿病になっても諦めず、自分に最適な保険商品を探してみてください。

さらに、保険に入れない病気について知りたい方は、【コのほけん!】保険に入れない病気一覧とは?持病で保険に入れない場合の対処法も参考にしてみてください。

諏澤 吉彦
諏澤 吉彦
京都産業大学教授
米国St. John’s University College of Insurance(現 Peter J. Tobin College of Business)において経営学修士(優等学位)および理学修士、そして一橋大学大学院商学研究科において博士(商学)を取得。損害保険料率算出機構に勤務した後、京都産業大学経営学部専任講師、准教授を経て現在は教授。Asia-Pacific Risk and Insurance Association理事などを歴任し、現在は生活経済学会理事、日本保険学会評議委員。
所有資格
博士(商学)、Master of Business Administration (Hons.)、Master of Science
専門分野・得意分野
保険、リスクマネジメント、社会保障
品木 彰
品木 彰
Webライター/ファイナンシャルプランナー
大手生命保険会社にて7年半勤務し、チームリーダーや管理職候補として個人営業、法人営業の両方を経験。その後、人材会社で転職コンサルタントとしての勤務を経て、2019年1月よりwebライター/監修者として独立。
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士2級, 日商簿記検定3級
専門分野・得意分野
保険全般・不動産関連・税金・投資
中村 翔也
中村 翔也
Webライター/ファイナンシャルプランナー
携帯代理店法人部門にて営業職として2年半勤務後、2017年12月よりwebライターとして独立。通信ジャンルをメインに金融系、保険記事を毎月30本以上執筆。
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士3級
専門分野・得意分野
保険全般・金融全般・通信全般
しっかり保険、ちゃんと節約。編集部
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