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更新:2020.07.08 公開:2020.01.28

終身保険は必要? 種類ごとの特徴、メリットデメリットを分かりやすく解説

終身保険は必要? 種類ごとの特徴、メリットデメリットを分かりやすく解説

終身保険とは

終身保険の仕組み

終身保険とは、一生涯の死亡保障がある生命保険のことで、死亡または高度障害状態になった際に死亡保険金が支払われる保険です。

保険料の一部が積み立てられるため、途中解約した場合は所定の解約返戻金を受け取ることができ、貯蓄性もあります。

また、保険期間中に更新がなく、加入時の保険料が継続されるのが大きな特徴で、主な加入目的は以下の2つです。

終身保険の主な加入目的

  • 万が一の際の葬儀費用や身辺整理代・遺された家族の生活費保障
  • 将来の大きな支出に対する経済的な備え

終身保険には、低解約返戻金型や積立利率変動型といった種類がありますので、これらの仕組みを理解して、自分に合った保険を選べるのが理想です。

もしもの際の経済的リスクが軽減できるように、終身保険の基礎的な知識から、ご自身に合った選び方を紹介します。

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終身保険の種類と特徴

終身保険の主な種類と特徴を、分かりやすくまとめました。それぞれ、特徴や性質が異なりますので、自分がどの保険に合っているのかを把握しましょう。

終身保険

終身保険の仕組み

終身保険は、何歳で亡くなっても保障が続いている限り死亡保険金を受け取ることができる、もっともスタンダードな保険です。

一定期間、もしくは一定の年齢で保険料の払い込みが終了するものを「有期払い」、一生涯保険料の払い込みが続くものを「終身払い」に大別できます。

保険加入時の年齢・商品によって異なりますが、有期払いの場合は途中解約すると解約返戻金は払い込んだ保険料を下回るものの、保険料の払い込みが終了した後であれば、元本よりも多く返戻金を受け取れる場合があります。

ですので、死亡保障の必要性が薄くなった際はそのまま老後資金とすることも可能です。また、特約を付帯すれば、その他の保障をつけることも可能です。

低解約返戻金型終身保険

低解約返戻金型終身保険

低解約返戻金型終身保険は、途中解約した際の解約返戻金が低く抑えられた保険です。

途中で解約した場合の解約返戻金は従来の終身保険に比べて低くなるものの(70%前後が多い)、代わりに割安の保険料で一生涯の保障を受けられます。

保険料の払い込みが終了した後の解約返戻金は、従来の終身保険とほとんど同額の水準になります。

積立利率変動型終身保険

積立利率変動型終身保険

積立利率変動型終身保険は、契約後も積立利率が市場金利に応じて変動し、将来受け取れる保険金や解約返戻金が変動する終身保険です。

一般的な終身保険は、契約時に定められる予定利率に応じて積立利率も決まりますが、積立利率変動型終身保険では、市況の変化に応じて積立利率も変動するため、受け取れる保険金や解約返戻金の金額も合わせて変動します。

「予定利率」とは?
契約者の払い込み保険料をもとに、保険会社が運用によって得られる収益をあらかじめ予測して一定の利率で保険料を割り引くための計算に利用される利率のこと

貯蓄性のある保険の多くは予定利率が固定されるため、保険加入後にインフレになった際に実質的な資産価値が目減りする弱みがあります。

積立利率変動型終身保険であれば、払い込み期間中にインフレが起きた場合は、保険金・解約返戻金が増えることになり、インフレに柔軟に対応できます。

積立利率には最低保証が設定される保険が大半のため、最低保証を下回った分のリスクを負う必要がないのもポイントです。

積立利率変動型終身保険は外貨建てが大半

外貨建て終身保険の仕組み

積立利率変動型終身保険の多くはドルなど外貨建ての商品が主流です。

理由は日本のマイナス金利政策で、円建てだと積立利率変動型である恩恵をほとんど受けることができないためです。

死亡保険金や解約返戻金を受け取る際は、受け取り時点の為替の影響を受けますので、加入を検討する際は把握しておきましょう。

変額保険(終身型)

終身型変額保険の仕組み

変額保険(終身型)は、特別勘定の運用実績に応じて、将来受け取れる保険金や解約返戻金が変動する終身保険です。

「特別勘定」とは?
特別勘定とは、運用実績に応じて給付金額が変動する保険商品の資産を管理・運用するための勘定。投資信託などの金融商品で運用されており、一般勘定とは区別して管理・運用が行われます

一般的な終身保険は、払い込まれた保険料を保険会社が債券などで運用して殖やしていきますが、変額保険(終身型)はいくつか準備されている特別勘定の中から、契約者自身が運用先を選択し、保険料を運用していきます。

そのため、運用結果が好調の場合、保険金や解約返戻金の額が増えるのに対して低調だと元本割れとなるリスクがあります。

保険金・解約返戻金とは違い、死亡保険金には最低保証がありますので、運用の成果がマイナスだった場合でも最低保証額を下回ることはありません。

外貨建て終身保険

外貨建て終身保険

保険料、死亡保険金が外貨建てになっている終身保険です。

ドルやユーロなど、円より金利の高い通貨で積み立てることにより、高い貯蓄性が期待できます。

こちらも積立利率変動型終身保険と同じく、死亡保険金や解約返戻金を受け取る際は、受け取り時点の為替の影響を受けます。

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終身保険の主なメリット・デメリット

終身保険の主なメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット1. 一生涯の保障で、万が一の経時的リスクに対して保障ができる

終身保険の最大のメリットは、定期保険や他の保険と違い、生きている限り保障が一生涯続くことで万が一の経済的リスクに備えられる点です。

自ら解約する場合を除き、一定の年齢や所定の年数が過ぎたからといって保障が終了することはありません。

例えば、自らが亡くなった際に高い確率で必要となる費用に葬儀費用がありますが、平均で200万円程度が相場と言われており、さらにお墓もご自身で購入される場合は、別途お墓代も必要になります。

(一般財団法人の日本消費者協会が2017年1月に発表した「葬儀についてのアンケート調査報告書」に掲載されている葬儀の平均費用1,957,000円)

また、遺された遺族の当面の生活費の保障にもなったりと、終身保険に加入していれば、上記のような費用に対しても死亡保険金で賄うことができます。

実際に終身保険に加入している人が死亡保険金の設定をいくらにしているのかナビナビ保険独自でアンケート調査を行った結果、「1,000万円以上2,000万円未満」の人が最多の19.8%、次いで「300万円以上500万円未満」が17.1%(※分からないと回答した人を除く)という結果となりました。

終身保険の死亡保険金設定の調査結果グラフ

メリット2. 保険料が変わらず、貯蓄性が高い

定期保険は更新のたびに少しずつ保険料が上がっていくのが一般的ですが、終身保険の場合、加入時に定められた保険料は年数が経ってもずっと一定で、金額が上がることはありません。

また、解約返戻金があるのが一般的なため、解約した場合でも返戻金を受け取ることができます。

早期解約における解約返戻金と保障の関係

さらに、保険加入時の年齢・商品によって、短期払いの場合は保険料の払い込みが終了した時点で払い込んだ保険料を解約返戻金が上回る場合もあり、老後資金の積み立てとして活用することも可能です。

実際に終身保険に加入している人の月額保険料の設定をいくらにしているのかナビナビ保険独自でアンケート調査を行った結果、「5,000円以上10,000円未満」の人が最多の21.3%、次いで「10,000円以上15,000円未満」が18.3%という結果となりました。

終身保険の月額保険料の設定金額の調査結果グラフ

メリット3. 所得税・住民税の負担が軽減される

終身保険に加入していると「一般生命保険料控除」の対象になり、一定額まで所得税と住民税の負担が軽減されます。

「生命保険料控除」とは
1年間の払い込み保険料の一定額を所得税と住民税の対象となる所得から控除できる制度

会社員の方は、年末調整の時期になると保険会社から控除証明書が送付されてきますので、そちらの内容をもとに控除額を申告します。自営業者の方は、確定申告で控除の申請を行いましょう。

メリット4. 相続対策に活用できる

死亡保険金は、契約者(保険料負担者)と受取人の関係によって相続税・所得税・贈与税のいずれかの課税対象となります。

保険金受取りの際にかかる税金の種類

それぞれの税金に非課税限度額や控除額があり、一定額を超えると課税されますが、相続税の場合は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」の基礎控除額を超えると課税対象になります。

しかし、生命保険(終身保険)には、死亡保険金の相続に限り「500万円 × 法定相続人の数」まで非課税となる、生命保険の非課税制度と呼ばれるものがあります。

例えば、父と母、子ども2人の家庭で父が亡くなってしまった場合、法定相続人は母と子ども2人の計3人です。父が生命保険(終身保険)を契約していた場合「500万×3人(法定相続人) = 1,500万円」まで相続が非課税になるのです。

この制度を利用することで、非課税枠を増やし、分割できない不動産などの相続税を保険金で支払うなどの対策をとることができます。

デメリット1. 掛け捨て(定期)保険と比較すると、保険料は割高

掛け捨てタイプの保険と貯蓄タイプの保険の違い

終身保険は、掛け捨て(定期)保険と比較すると、保険料は割高です。

そのため、終身保険だけで十分な死亡保障を得ようとすると、家計への負担が大きくなることもあります。

終身保険だけですべてを賄おうとするのではなく、他の保険や金融商品と合わせて検討するのがおすすめです。

終身保険以外の生命保険については、下記の記事を参考にして下さい。

デメリット2. インフレになると不利

インフレの場合とデフレの場合の「お金・モノ」の価値の違い

市場全体の物価が上がり、お金の価値が下がることをインフレと言い、一般的に好景気になるとインフレになりやすいと言われています。

貯蓄性のある生命保険(終身保険)の多くは、契約時の予定利率によって総支払保険料が決まります。

この保険料は、払い込みが終わるまで変わらないため、保険加入後にインフレが進むと実質的な資産価値が目減りすることになります。

終身保険も例外ではなく、特に現在20代など若い方は保険料の払い込み期間が30年以上の長期間になることが大半です。

長期間にわたり金利が固定されるという点は返戻率と一緒に確認しておきましょう。

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終身保険が必要な人

自分、あるいは家族に終身保険が必要かどうかのイメージがつきやすいよう、目安となる特徴を紹介します。

自身の葬儀費用・身辺整理代を準備したい人

ご自身に万が一のことがあった際、当然ながら葬儀費用や身辺整理代がかかり、終身保険などに加入して備えていなかった場合は当然、遺された家族がこれらの費用を拠出することになります。

家族葬などが増えたこともあり、葬祭費用は年々安くなってきているとはいえ、それでも200万~300万円が相場と言われています。

終身保険の保障は一生涯続くため、毎月の保険料をきちんと払い込むことで万が一の際の費用負担を下げることが可能です。

葬儀費用についてや、終身保険もしくは葬儀保険で備えるべきなのかについて解説したこちらの記事も参考にしてください。

保障を受けながら、将来の子供の教育資金を準備したい人

子供の教育資金が必要になる時期までに払い込みが終わるように終身保険に加入することで、受け取った解約返戻金を子供の進学費用に充てられます。

「終身保険を解約するとそれまで受けていた保障がなくなってしまう」と考える人もいるかと思いますが、終身保険は一部解約(部分解約)という方法もあり、保障を受けながら解約返戻金の一部を受け取ることも可能です。

「一部解約(部分解約)」とは?
保険契約自体を全て解約するのではなく、主契約の保障(保険金額)の一部分の解約や、主契約の内容はそのまま継続し不要な特約のみ解約できる仕組み

似ている仕組みの保険として「学資保険」がありますが、学資保険との大きな違いは親(契約者)の死亡保障にもなる点です。

また、「契約者貸付制度」により、解約返戻金の一定の範囲内で保険会社からお金を借りることができます。

契約者貸付制度のイメージ(定期保険)

上限額は、保険会社や契約している保険によって異なりますが、解約返戻金の7~9割程度とされているケースが多いです。

上限額の範囲内であれば、何度でも借り入れが可能で、利用目的も問われず、保証人も不要です。

老後資金の不足をカバーしたい人

日本人の平均寿命は年々伸びており、定年後の老後生活も長くなりつつあります。

老後2,000万円問題などを背景に、老後生活を公的年金のみに頼るのが現実的でなくなりつつある中、老後資金や介護費用の積み立てとしても終身保険は有用です。

自分が自助努力で老後までに貯めておきたい金額を試算し、その金額をカバーするために終身保険を検討してみましょう。

途中解約するつもりがない場合は、払い込み期間中の保険料を抑えながら払い込み満了後の解約返戻金が上がる「低解約返戻金型終身保険」がおすすめです。

計画的な貯蓄が苦手な人

終身保険は保険料が変わらず、貯蓄性が高いのが大きなメリットです。

加入さえしてしまえば、その後は自分で解約しない限り、強制的に毎月の保険料が支払われていき、その一部が解約返戻金として積み立てられます。

そのため、コツコツ計画的に貯蓄するのが向いていないと感じる方にもおすすめです。

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終身保険が不要な人

一方で、終身保険が不要な人の特徴は以下です。

すでに十分な貯蓄があり、老後の心配が少ない人

すでに十分な貯蓄があり、老後資金の心配も少ないという人は、終身保険の必要性はそこまで高くありません。

終身保険の主な加入目的は、冒頭でもお伝えしたとおり、

終身保険の主な加入目的

  • 万が一の際の葬儀費用や身辺整理代・遺された家族の生活費保障
  • 将来の大きな支出に対する経済的な備え

ですので、今現在すでに上記のリスクに対して十分に備えるだけの貯蓄がある方は、あえて終身保険に加入する必要はありません。

遺された家族の生活保障だけが目的の人

ご自身に万が一のことがあった際、遺された家族の生活保障だけを目的するのであれば、終身保険よりも定期保険や収入保障保険の方が、保険料が安くニーズに適しています。

終身保険のみで、遺された家族の一生涯の保障を考えると保険料はどうしても割高になります。

メリット・デメリットを把握し、他の保険との併用も考えつつ、ご自身のライフプランに最適な形を検討しましょう。

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まとめ

終身保険の基礎的な知識から、ご自身に合った選び方を分かりやすく解説しました、最後に振り返りをしていきましょう。

終身保険とは、一生涯の死亡保障がある生命保険のことで、死亡または高度障害状態になった際に死亡保険金が支払われる保険です。

保険期間中に更新がなく、加入時の保険料が継続されるのが大きな特徴で、主な加入目的は以下の2つです。

終身保険の主な加入目的

  • 万が一の際の葬儀費用や身辺整理代・遺された家族の生活費保障
  • 将来の大きな支出に対する経済的な備え

終身保険の主な種類と特徴は、下記を参考にして下さい。それぞれの商品で特徴や性質が異なりますので、自分に合った商品を選ぶのが大切です。

次に、終身保険の主なメリット・デメリットの比較です。

終身保険は、一生涯の保障を受けることができ、かつ貯蓄性も高いのが大きなメリットです。

そのため、さまざまな方法で活用することができますが、場合によっては他の保険を比較検討した方がお得になるケースもあります。

種類が多く、分かりづらい部分も多いですが、ちゃんと理解して加入することで万が一の際の大きな保障になります。

これまで解説してきた内容を読んでいただき、それでもよく分からない……という方もいるかもしれません。そのような方は、ぜひファイナンシャルプランナーへの無料相談を検討してみて下さい。

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この記事の執筆者
品木 彰
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士2級, 日商簿記検定3級
大手生命保険会社にて7年半勤務し、チームリーダーや管理職候補として個人営業、法人営業の両方を経験。その後、人材会社で転職コンサルタントとしての勤務を経て、2019年1月よりwebライターとして独立。
この記事の監修者
石田 直樹
所有資格
AFP資格、TLC(生保協会認定FP)資格
ソニー生命、東京海上日動あんしん生命保険、保険代理店等、保険業界を28年間勤務。支社長や管理職を経験、200回以上のセミナーや研修講師の登壇経験あり。その知識を活かし、もっと多くの人に保険の必要性を正しく理解してもらいたい!という思いを胸に、ナビナビ保険の事業立ち上げメンバーとして異業種のIT企業に転職し、現在に至る。
この記事の編集者
ナビナビ保険編集部
ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。

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