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保険を知る

更新:2020.10.22 公開:2020.10.14

「任意保険」と「自賠責保険」の違いとは?それぞれの補償範囲や必要性を解説

「任意保険」と「自賠責保険」の違いとは?それぞれの補償範囲や必要性を解説

任意保険(自動車保険)とは?強制保険(自賠責保険)との違い

自動車保険の分類

自動車を運転する際、万が一の事故に備えて「自動車保険」に加入する必要があります。

自動車保険は「任意保険」と「自賠責保険」の2種類に分けられ、どちらの保険も自動車を運転する際に重要な役割を備えています。

自動車保険の種類

  • 自賠責保険:自動車を運転する場合に法律で加入が義務付けられている保険
  • 任意保険:契約者の判断で加入するか否かを任意で決められる保険

自賠責保険は法律で加入が義務付けられていることから「強制保険」とも呼ばれており、自動車を購入する際にあわせて自賠責保険の加入手続きも行います。

万が一、自賠責保険に加入せずに自動車を運転すると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金刑が科され、免許停止処分となります。

一方の任意保険は、契約者の判断で加入するか否かを任意で決められる保険のことで、仮に加入しなかったとしても罪に問われることはありません。

ただし、両者には補償範囲や保険の対象者などに明確な違いがあるため、それらの違いを知っていないと万一の時に補償が適用されないといった事態が起こりえます。

この記事では「任意保険」と「自賠責保険」の違いや補償範囲、その必要性について解説します。

義務か任意か

任意保険と自賠責保険の違いは、加入が義務付けられているか否かです。

自賠責保険は自動車損害賠償保障法によって加入が義務付けられており、加入していない状態で自動車を運転すると法律違反となり罰金または懲役刑が科されます。

任意保険は必要に応じて保険に加入するか否かを選択できるので、加入しない人も一定数いるようです。

ですが、任意保険と自賠責保険は万が一のことがあった場合の補償範囲が異なるので、自動車を運転する人は任意保険にも加入しておくべきだといえます。

補償範囲

自賠責保険の補償額

自賠責保険と任意保険では、補償範囲が大きく異なります。

法律によって加入が義務付けられている自賠責保険では、事故があった場合に補償されるのは相手を死亡させたりケガを負わせたりしたときだけです。

相手の自動車や所有物への損害、自分自身のケガ、自分の自動車の損害に対しては一切の補償がありません。

また、傷害による損害に対しては最大120万円、死亡による損害に対しては最大3,000万円、後遺障害がある場合には最大4,000万円までといったように補償額についても上限が設けられています

一方の任意保険は、自賠責保険で補償できない部分まで広範囲をカバーしてくれ、保険会社によっては賠償額に対する補償が無制限であることも少なくありません

また、主契約とは別に特約を付けることで相手との示談交渉やロードサービスなども利用できるようになります。

保険料

自賠責保険の保険料は、損害保険料率算出機構によって定められる「自動車損害賠償責任保険基準料率」をもとにして決められています。

2020年4月1日以降における自賠責保険の保険料は以下のとおりです。

自賠責保険の保険料
12か月契約 24か月契約 36か月契約
自家用乗用自動車 13,410円 21,550円 29,520円
軽自動車(検査対象車) 13,210円 21,140円 28,910円
小型二輪自動車
(251cc以上のバイク)
7,420円 9,680円 11,900円
原動機付自転車 7,060円 8,950円 10,790円

※車種によって保険料は異なります※契約期間は1か月単位で決められます※離島以外の地域(沖縄県を除く)に適用される基準料率です参照:自賠責保険基準料率|損害保険料率算出機構

自動車損害賠償責任保険基準料率は、交通事故の発生率や保険金支払い額の状況などによって変わるため、加入するタイミングによって保険料が異なります

任意保険の保険料は、補償額や特約の有無によって払い込む保険料の金額が変動します。

広範囲の補償を準備する場合や補償額を大きくする場合は保険料が高額になりやすいので、バランスを見て補償額を決めるようにしましょう。

被保険者の違い

自賠責保険と任意保険では対人賠償における被保険者の範囲(ケガを負わせた場合に保険が使える人)が異なります。

自賠責保険と任意保険、それぞれの被保険者の範囲は以下のとおりです。

自賠責保険と任意保険の被保険者の範囲
自賠責保険の被保険者 任意保険の被保険者
  • 運行供用者(自己のために自動車を運行の用に供する者)
  • 運転者
  • 記銘被保険者(保険の契約者)
  • 記銘被保険者の配偶者
  • 記銘被保険者または配偶者と同居の家族
  • 別居の未婚の子
  • 記銘被保険者の承諾を得た使用者

基本的には自動車を運転している人、または保険の契約者であればどちらの保険も適用対象となります。

ただし、任意保険では「被害者が特定の条件に該当する場合は対人賠償の補償対象外」となるケースがあります

任意保険で補償の対象外となるケース

  • 記銘被保険者
  • 被保険自動車を運転中の者、配偶者、子、父母
  • 被保険者自身、配偶者、子、父母
  • 被保険者の業務に従事中の使用人
  • 被保険者の使用社の業務に従事中の他の使用人

上記に該当する人がケガをした場合、任意保険の対人賠償による補償が適用されません

自賠責保険でも運行供用者(自動車の持ち主)と運転者は補償の対象外ですが、配偶者や子供、父母がケガをした場合は補償の対象です。

そのため、対人賠償においては自賠責保険のほうが被保険者の範囲は広いといえます。

任意保険の必要性

任意保険に加入する際は、主に以下でまとめた4つのリスクに備えることを目的として加入します。

自動車を運転する際、どんなに気をつけていても自分が事故を起こしてしまったり、他の人の事故に巻き込まれてしまったりといったケースが考えられます。

そうした場合、もしも自賠責保険だけの加入であれば、多額の賠償責任を負うこととなり、今後の人生設計に大きな悪影響を与える要因となる可能性があります

名前こそ「任意」ではありますが、自賠責保険とは補償範囲が異なることから、自動車を運転する人にとって任意保険の必要性は非常に高いといえるでしょう。

この章では、任意保険に加入する目的となる4つのリスクについて簡単にご紹介していきます。

任意保険の加入率(2018年度末)

任意保険に加入する目的となるリスクの内容について解説する前に、任意保険の加入率を確認しておきましょう。

2020年9月時点でわかる「任意保険の加入率」に関する最新版のデータ(2018年度末)をまとめているので参考にしてください。

任意保険の加入率(2018年度末)
2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
対人賠償保険 73.1% 73.4% 73.1% 73.3% 73.4% 73.8% 74.1% 74.3% 74.6% 74.8%
対物賠償保険 73.0% 73.4% 73.1% 73.3% 73.4% 73.8% 74.2% 74.4% 74.7% 74.9%
搭乗者傷害保険 57.5% 50.3% 45.1% 43.1% 41.7% 34.0% 29.3% 27.9% 26.7% 26.3%
車両保険 41.0% 41.8% 42.1% 42.6% 43.0% 43.2% 43.5% 43.8% 44.4% 45.1%
人身傷害保険 - - - - - 67.0% 68.0% 68.7% 69.3% 69.8%

参照:自動車保険の概況|損害保険料率算出機構

2018年度末、つまり2019年3月末時点における自動車保険(対人賠償保険)の未加入率は約25%で、自動車をもっている人の4人に1人は任意保険に加入していない計算となります。

他人にケガを負わせたり死亡させてしまったりすると、数千万円以上の高額な賠償金が発生する可能性が高いので、自賠責保険だけではとても賄うことはできません。

今までに交通事故を起こしたことがない人もたくさんいますが、いつ・どのような形で自分が加害者となってしまうかはわかりません。

自動車を運転する以上は万が一の事態に備えておくのは必要不可欠なので、任意保険への加入を前向きにご検討ください

対人賠償リスク

任意保険に加入する目的のひとつとして、対人賠償リスクに備えることが挙げられます

事故を起こして他人にケガや後遺症を負わせてしまったり死亡させてしまったりすると、数億円以上にも上る非常に高額な賠償責任が課される可能性があります

以下、人身事故における高額賠償の判決事例をご覧ください。

人身事故における高額賠償判決例
認定総損害額 態様 裁判所 判決年月日 事故年月日
5億2,853万円 死亡 横浜地裁 2011年11月1日 2009年12月27日
4億5,381万円 後遺障害 札幌地裁 2016年3月30日 2009年1月7日
4億5,375万円 後遺障害 横浜地裁 2017年7月18日 2012年11月1日
4億3,961万円 後遺障害 鹿児島地裁 2016年12月6日 2010年11月9日
3億6,750万円 死亡 大阪地裁 2006年6月21日 2002年11月9日

参照:自動車保険の概況|損害保険料率算出機構

対人賠償であれば自賠責保険でも補償が適用されますが、後遺障害の場合における4,000万円の補償が最大なので、万が一の場合に補償がまったく足りない状況になりえます。

そうした場合に任意保険に加入していれば、高額な賠償責任による経済的な負担を大きく減らせる可能性が高いです。

対物賠償のリスク

交通事故が起きたときは人のケガはもちろんですが、自動車や周囲の建造物への対物賠償のリスクも考えられます

以下、物件事故における高額賠償の判決事例を確認していきましょう。

物件事故における高額賠償判決例
認定総損害額 被害物件 裁判所 判決年月日 事故年月日
2億6,135万円 積荷(呉服・洋服・毛皮) 神戸地裁 1994年7月19日 1985年5月29日
1億3,450万円 店舗(パチンコ店) 東京地裁 1996年7月17日 1991年2月23日
1億2,036万円 電車・線路・家屋 福岡地裁 1980年7月18日 1975年3月1日
1億1,798万円 トレーラー  大阪地裁 2011年12月7日 2007年4月19日
1億1,347万円 電車 千葉地裁 1998年10月26日 1992年9月14日

参照:自動車保険の概況|損害保険料率算出機構

積荷や店舗へ損害を与えた場合、過去の判例では最高で2億円以上もの賠償責任が科されていることがわかります。

自賠責保険では対物補償が一切受けられないので、全額自己負担となってしまいます

そうした場合にも、任意保険に加入をしていれば保険金によって自己負担額を大きく軽減することができます。

自分自身のケガのリスク

自動車事故は自分がケガをしたり死亡したりする可能性も十分に考えられ、相手に損害を与えてしまった場合と同様の治療費や介護費用が発生します。

これらの支出は家計にとって非常に大きな痛手となるほか、万が一死亡した場合は残された家族の生活も苦しくなるでしょう。

ですが、自賠責保険で補償されるのは「他人に損害を与えてしまったときだけ」なので、自分自身がケガをした場合には一切の補償が受けられません

任意保険には、保険加入者がケガをしたときに備えられる「人身傷害補償保険」や同乗者も補償が受けられる「搭乗者傷害保険」といった機能がついています。

自分自身のケガのリスクに対しても備えられることから、任意保険の必要性は高いといえるでしょう

自分の車が壊れるリスク

自動車事故が起きた場合、自分の車が壊れてしまうリスクも考えられます。

一般的に自動車の修理費用は高額になりやすく、場合によっては自動車を買い替えなければならないケースもあるでしょう。

相手方が自動車保険に加入していれば、相手の対物賠償によって自分の自動車に対する補償が受けられますが、その場合の補償は「相手の過失割合分」しか支払われません。

自分の過失割合が高い場合にはほとんど補償が受けられないので、高額な修理費用や買い替え費用を自己負担で支払うことになってしまいます

そうした場合に備えるためには「車両保険」に加入しておく必要がありますが、任意保険には車両保険機能もついているものもあるので、自動車事故が発生して自分の車が損壊してしまった場合でも安心です。

また、車両保険に加入していれば、台風や洪水などの自然災害が原因で自動車が壊れてしまった場合も補償が受けられます

地方部では自動車での移動が大半なので、自分の車を守るためにも任意保険には加入しておくことをおすすめします。

任意保険に入るメリット

ここまで任意保険の必要性について見てきました。

ここで、自賠責保険では得られない任意保険ならではのメリットを見ていきましょう。

メリット1. 自賠責保険でカバーできない部分の補償

任意保険は、自賠責保険ではカバーできない部分の補償が受けられます。

自賠責保険では相手への損害しか補償が適用されませんが、任意保険なら以下の範囲まで補償が受けられるようになります

任意保険の補償範囲

  • 対人賠償保険
  • 対物賠償保険
  • 人身傷害保険
  • 搭乗者傷害保険
  • 車両保険
  • 無保険車傷害保険

補償の適用範囲は保険会社によって異なりますが、一般的には上記のような広範囲をカバーしてくれることが特徴です。

自動車を運転する際には様々なリスクがありますが、任意保険に加入していれば万が一のことがあった場合でも安心です。

メリット2. ロードサービスを利用できる

任意保険に加入しているとロードサービスが利用できます

ロードサービスは自動車を運転する上での様々なトラブルの際に役立ちます。

ロードサービスの利用例

  • 自動車のバッテリーあがり
  • タイヤのパンク
  • ガソリン切れや故障
  • 車内に鍵の置き忘れ

上記以外に、自動車が走行不能となった場合のレッカー車の手配、交通費やレンタカー費用のサポートが受けられるサービスもあります。

保険商品によっては、これらのロードサービスが無料で利用できるケースもあるので、自動車を運転する上での心強い味方といえるでしょう。

メリット3. 様々な特約が付帯できる

任意保険には基本的な補償の「主契約」のほかに、オプションとしてさらに広範囲をカバーできるようになる「特約」を付けることができます。

特約による補償内容は保険会社によって様々ですが、代表的な特約としては以下が挙げられます。

任意保険の特約

  • ファミリーバイク特約:原動機付自転車の事故でも契約者と同等の補償が受けられる
  • 他車運転特約:他人の車を運転する際に発生した自動車事故において対人対物賠償が受けられる
  • 弁護士費用特約:相手との示談交渉や訴訟問題にまで発展した場合の弁護士費用の補償が受けられる
  • 代車費用特約:事故が原因で自動車の修理が必要となった場合の代車費用に対して補償が受けられる
  • 対物超過修理費用補償特約:損壊した自動車の時価相当額よりも多額の修理費用が発生した場合に補償が受けられる

多種多様な特約が用意されていますが、保険金の給付条件や補償対象が事細かに定められているので、気になる特約がある場合は保険会社に確認を取ってから申し込むようにしましょう

任意保険で聞かれる「よくある質問Q&A」

任意保険で聞かれる「よくある質問」にお答えして終わります。

Q.自賠責保険はどうやって加入できますか?

A. 自賠責保険は、自動車を購入する際に合わせて手続きを行うことが一般的です

それ以外の方法では、自賠責保険の取扱代理店または保険会社の営業店で手続きをすれば加入できます。

自賠責保険に加入する際には、保険料(現金)、車台番号等の分かる書類(車検証など)が必要となるので準備しておきましょう

Q.任意保険証を紛失したら再発行はできますか?

A. もし任意保険証を紛失してしまっても、保険会社に問い合わせをすることで再発行が可能です

「任意保険証」とは?
保険会社から保険契約者に保険契約内容を証明する書類として交付される証明書

再発行を行うときの大まかな手続きの流れは以下の通りです。

任意保険証の再発行手続き

  1. 保険会社へ問い合わせをする(証券番号が分かるとスムーズ)
  2. 申請書を取り寄せて必要事項を記入する
  3. 申請書と必要書類を合わせて保険会社に提出する
  4. 1〜2週間程度で再発行された任意保険証が手元に届く

なお、任意保険証は事故が発生した際の保険会社への報告、契約の更新時に必要となります。

保険証を紛失してしまっても契約が無効となる訳ではありませんが、非常に重要な書類なので大切に保管するようにしてください

Q.ノンフリート等級(過去の事故歴)は保険料に影響しますか?

A.任意保険の保険料は、過去の事故歴によって決まる「ノンフリート等級」によって変動します

自動車保険のノンフリート等級(等級)

ノンフリート等級は1等級から20等級までに分かれており、数字が大きければ大きいほど保険料の割引率が高くなります

初めて自動車保険に加入するときは「6等級」からスタートすることがほとんどで、1年間無事故で保険未使用の場合には翌年の等級が1つ上がる仕組みです。

その反面、自動車事故が発生して保険を利用すると翌年のノンフリート等級は1つ下がり、割引率が減ることで保険料は高くなります。

保険を使ったからといって必ず等級が下がる訳ではないので、保険を利用する際には等級についても合わせて確認しておくのが良いでしょう。

まとめ

任意保険は、自賠責保険ではカバーできない部分を補償するための自動車保険です。

自賠責保険では相手に損害を与えてしまった時にしか補償が受けられず、ケガの場合は最大120万円、死亡させてしまった場合でも最大3,000万円までしか支給されません。

一方の任意保険は、自動車を運転する上での様々なリスクに対して補償が受けられるので、万が一のことがあっても経済的な負担を大きく軽減することができます。

名前こそ“任意”ではありますが、基本的には自賠責保険と合わせて任意保険にも加入するのが望ましいといえるでしょう。

この記事の執筆者

中村 翔也

携帯代理店法人部門にて営業職として2年半勤務後、2017年12月よりwebライターとして独立。通信ジャンルをメインに金融系、保険記事を毎月30本以上執筆。
この記事の監修者

藤田 匡紀

新卒で日本生命保険相互会社に入社し、販売企画・代理店営業など多様な業務に従事。13年間勤務した後「もっと多くの人に、保険の必要性を正しく理解してもらいたい」という思いを胸にエイチームフィナジーに入社、ナビナビ保険の運営に参画。金融機関における顧客向け相続セミナー・研修会の実績も多数あり。
所有資格
AFP資格、証券外務員Ⅱ種
この記事の編集者

ナビナビ保険編集部

ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。
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