お電話でのお問い合わせ 0120-641-297
10:00〜19:00 土日祝も対応(年末年始を除く)
  1. ナビナビ保険 /
  2. 社会保障制度 /
  3. 配偶者特別控除
更新:2020.09.24 公開:2020.09.15

配偶者特別控除とは?配偶者控除との違いや手続きを解説

配偶者特別控除とは?配偶者控除との違いや手続きを解説

配偶者特別控除とは?

配偶者特別控除とは、納税者に「年間48万円以上の所得がある配偶者」がいる場合に適用される所得控除のことです。

通常、配偶者がいる場合には「配偶者控除」が適用されて税負担が軽減されますが、配偶者控除は配偶者の年間所得金額が48万円以内でなければ適用されません。

ただし、48万円を超過して配偶者控除が適用できない場合でも、年間所得金額が48万円〜133万円までの範囲内であれば、所得金額に応じた控除が適用されるようになります

このときに適用される特別な配偶者控除のことを「配偶者特別控除」と呼びます。

無料でお金のプロ(FP)に相談するclick

配偶者特別控除の適用要件

配偶者特別控除の適用条件は以下のとおりです。

配偶者特別控除の適用条件

  • 控除を受ける納税者本人のその年における合計所得金額が1,000万円以下であること
  • 配偶者が次の要件すべてに当てはまること
  • 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は除く)
  • 控除を受ける人と生計を一にしていること
  • その年に青色申告者の事業専従者としての給与の支払いを受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと
  • 年間の合計所得金額が48万円超133万円以下であること
  • 配偶者が、配偶者特別控除を適用していないこと
  • 配偶者が、給与所得者の扶養控除等申告書又は従たる給与についての扶養控除等申告書に記載された源泉控除対象配偶者がある居住者として、源泉徴収されていないこと(配偶者が年末調整や確定申告で配偶者特別控除の適用を受けなかった場合等を除く)
  • 配偶者が、公的年金等の受給者の扶養親族等申告書に記載された源泉控除対象配偶者がある居住者として、源泉徴収されていないこと(配偶者が年末調整や確定申告で配偶者特別控除の適用を受けなかった場合等を除く)

参照:配偶者特別控除|国税庁

配偶者特別控除を適用するためには、まず納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下でなければなりません

その上で、配偶者の年間所得金額が48万円〜133万円以下である場合に配偶者特別控除が適用可能となります。

なお、給与所得がある場合は「給与所得控除」が適用されるので、それも考慮すると配偶者の年間給与収入が103万円〜201万円であれば配偶者特別控除が適用できます

これは俗にいう「201万円の壁」のことを指しており、配偶者特別控除が適用できなくなるボーダーラインが年間給与収入201万円という金額になります。

つまり、年間の給与収入が103万円〜201万円の範囲内であれば、配偶者特別控除によって税負担が軽減できる可能性があるということです。

なお、配偶者特別控除は夫婦間で相互に適用することはできないため、どちらか一方がすでに配偶者特別控除を適用している場合、もう一方は控除を受けることができないので注意しましょう。

配偶者特別控除の控除額

配偶者特別控除の控除額は以下のとおりです。

配偶者の年間所得金額によって控除可能な金額が変わるので、事前に確認しておくようにしましょう。

配偶者特別控除の控除額
配偶者の合計所得金額控除を受ける納税者本人の合計所得金額
900万円以下900万円超950万円以下950万円超1,000万円以下
48万円超95万円以下38万円26万円13万円
95万円超100万円以下36万円24万円12万円
100万円超105万円以下31万円21万円11万円
105万円超110万円以下26万円18万円9万円
110万円超115万円以下21万円14万円7万円
115万円超120万円以下16万円11万円6万円
120万円超125万円以下11万円8万円4万円
125万円超130万円以下6万円4万円2万円
130万円超133万円以下3万円2万円1万円

参照:配偶者特別控除|国税庁

配偶者の合計所得金額が48万円〜95万円以下(給与所得控除分を合わせると年収103万円〜150万円以下)の場合、配偶者特別控除によって最大38万円の控除が適用されます。

ただし、95万円を超過してしまうと控除される金額も減ってしまうので、満額の控除を適用したい場合には配偶者の年収が150万円以下になるように抑える必要があります

なお、合計所得金額が48万円以下(給与所得込みで年収103万円以下)の場合は、「配偶者控除」によって38万円の控除が適用可能です。

無料でお金のプロ(FP)に相談するclick

配偶者特別控除と配偶者控除との違い

配偶者控除は、配偶者の合計所得金額が年間で48万円以下(給与所得控除込みで年収103万円以下)の場合に適用される所得控除のことです。

配偶者特別控除との違いは、配偶者の合計所得金額が48万円を境に、どちらの所得控除が適用されるかという点です。

配偶者控除の適用要件

配偶者控除の適用条件は以下のとおりです。

配偶者控除の適用条件

  • 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は除く)
  • 納税者と生計を一にしていること
  • 年間の合計所得金額が48万円以下(令和元年分以前は38万円以下)
    • 給与のみの場合は給与収入が103万円以下であること
  • 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払いを受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと

参照:配偶者控除|国税庁

上記の条件を満たした場合は「配偶者控除」、合計所得金額が48万円を超える場合は「配偶者特別控除」が適用されます。

給与所得控除込みで計算すると、年間の給与収入が103万円以下であれば「配偶者控除」、それ以上であれば「配偶者特別控除」が適用されることになります。

配偶者控除の控除額

配偶者控除による控除額は以下のとおりです。

配偶者特別控除と同様で、控除を受ける納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下でなければなりません。

配偶者控除額の金額
控除を受ける納税者本人の合計所得金額控除額
一般の控除対象配偶者老人控除対象配偶者
(12月31日時点で年齢が70歳以上の人)
900万円以下38万円48万円
900万円超950万円以下26万円32万円
950万円超1,000万円以下13万円16万円

参照:配偶者控除|国税庁

老人控除対象配偶者とは、控除対象配偶者のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人をいいます。

なお、配偶者が障害者の場合には、配偶者控除の他に「障害者控除27万円(特別障害者の場合は40万円、同居特別障害者の場合は75万円)」が適用されます。

無料でお金のプロ(FP)に相談するclick

配偶者控除、配偶者特別控除の手続き

配偶者控除、または配偶者特別控除を適用するためには「給与所得者の配偶者控除等申告書」を作成して勤務先に提出する必要があります

この章では、所得者本人の合計所得金額の見積額が700万円で、配偶者の合計所得金額の見積額が100万円の場合を想定して、配偶者控除並びに配偶者特別控除の申請手続きの手順を解説します。

具体的な申請手続きの手順は以下のとおりです。

給与所得者の配偶者控除等申告書

配偶者控除等の申告書は上から順番に記入しようとすると難しいので、記入しやすい項目ごとに番号を割り振っています。

上記の番号どおりに記入を進めていけば簡単に書類を作成できるので、ぜひ上記の手順どおりに進めてみてください。

①所得者の住所を記入

まずは、所得者の氏名・フリガナ・住所を記入して、押印しましょう。

押印する際はシャチハタではなく認印、または実印をご用意ください。

会社によってはシャチハタでOKとする場合もありますが、基本的には認印または実印を用意して、朱肉を使って押印するのが望ましいといえます

②「所得者の合計所得金額」を記入

続いて、所得者の合計所得金額の項目を記入します。

配偶者控除等申告書の裏面に所得金額ごとの計算式が記載されているのでご確認ください。

special-deduction-for-spouse

※出典:令和元年分 給与所得者の配偶者控除等申告書

所得者本人の合計所得金額の見積額が700万円の場合を想定すると、記入する金額は以下のようになります。

所得者の合計所得金額 計算式

  • 7,000,000円 × 90% - 1,200,000 = 5,100,000円

ですので、配偶者控除等申告書の「給与所得(1)」の欄には「7,000,000」、『所得金額』には『5,100,000』と記入をすれば大丈夫です。

給与所得の他に、以下に該当するような所得がある場合はその金額についても記載します。

給与所得以外の所得の種類

  • 事業所得:自分で事業を行っていて得られた所得
  • 雑所得:利子所得や配当所得、不動産所得、事業所得などに該当しない所得
  • 配当所得:保有する株式などから得られた所得
  • 不動産所得:保有する不動産によって得られた所得
  • 退職所得:退職によって勤務先から得られた退職手当など

これらがない場合、該当項目に記入する必要はありません。

配偶者控除等申告書の裏面に、これらの所得に該当するケースが分かりやすく記載されているのでご確認ください。

③「所得者の本年中の合計所得金額の見積額」を記入

続いて「所得者の本年中の合計所得金額の見積額」を記入します。

この項目では、先ほど計算した「所得者の合計所得金額」と同じ金額を記入すればOKです

なお、数字を記入する横の項目で「区分A〜C」のいずれかにチェックを入れ、さらにその横にある「区分Ⅰ」の欄にチェックを入れたアルファベットを入れるのを忘れないようにしてください。

④「配偶者の合計所得金額」を記入

次は「配偶者の合計所得金額」を記入していきます。

所得者の合計所得金額を計算する際に使用した計算方法と同じなので、配偶者控除等申告書の裏面をもう一度ご確認ください。

配偶者の所得金額が100万円の場合を想定すると、記入する金額は以下のとおりになります。

配偶者の合計所得金額 計算式

  • 100万円-65万円=35万円

所得者の合計金額を記入したときと同様で、配偶者に給与所得以外の所得がなければ該当項目に記入する必要はありません

⑤配偶者の生年月日と④で計算した金額を記入

配偶者の所得金額を記入し終えたら、続いて「配偶者の氏名・フリガナ・生年月日」を記入します。

個人番号の項目は勤務先からの指示があった場合のみ記入すれば良いので、基本的には空欄で問題ありません。

生年月日の下にある3つの項目は、該当するものがあれば「◯」を記入すればOKです。

  • 老人控除対象配偶者:配偶者の年齢が12月31日時点で70歳以上の場合
  • 非居住者である配偶者:配偶者が国外在住の場合
  • 生計を一にする事実:国外に配偶者がいる場合にその配偶者への年間総金額を記入します
  • この項目だけ「◯」ではなく金額を記入する点にご注意ください

そのまま右方向に進んでいくと、先ほど計算した「配偶者の合計所得金額の見積額」を記入する項目があります。

金額を記入したら、その下にある4つの区分から該当する箇所にチェックを入れ、その横にある「区分Ⅱ」にチェックを入れた数字を記入します。

⑥表から「配偶者控除額」か「配偶者特別控除額」を計算し、どちらかの控除額を記入

ここまで記入が進んだら、あとは「配偶者控除額」または「配偶者特別控除額」を計算して、どちらか一方の控除額を記入すれば書類が完成します。

先ほど記入した「区分Ⅰ」と「区分Ⅱ」を表に当てはめていくと、記入すべき金額が自動的にわかるようになっています。

たとえば、今回の「所得者本人の合計所得金額の見積額が700万円で、配偶者の合計所得金額の見積額が100万円」の場合では、「区分Ⅰ:A」「区分Ⅱ:②」となるため、控除金額は380,000円となります

今回の場合、摘要が「配偶者控除」に含まれるため、配偶者控除の欄に380,000を記入すればOKです。

なお、配偶者特別控除を記入する場合、国税庁が6つの記載例を用意しているのでこちらも合わせてご参照ください。

参照:令和元年分 給与所得者の配偶者控除等申告書の記載例

無料でお金のプロ(FP)に相談するclick

まとめ

配偶者特別控除は、納税者に「年間48万円以上の所得がある配偶者」がいる場合に適用される所得控除のことです。

配偶者特別控除が適用されることで控除される金額は、配偶者の年間所得金額によって変わります。

配偶者特別控除の控除額
配偶者の合計所得金額控除を受ける納税者本人の合計所得金額
900万円以下900万円超950万円以下950万円超1,000万円以下
48万円超95万円以下38万円26万円13万円
95万円超100万円以下36万円24万円12万円
100万円超105万円以下31万円21万円11万円
105万円超110万円以下26万円18万円9万円
110万円超115万円以下21万円14万円7万円
115万円超120万円以下16万円11万円6万円
120万円超125万円以下11万円8万円4万円
125万円超130万円以下6万円4万円2万円
130万円超133万円以下3万円2万円1万円

参照:配偶者特別控除|国税庁

なお、年間所得が48万円以下の場合は「配偶者控除」が適用されるので、最大38万円の所得控除が適用されます。

また、給与所得控除も適用されることから、配偶者の給与所得が年収103万円以下の場合は「配偶者控除」で38万円の控除、103万円〜150万円の場合は「配偶者特別控除」によって最大38万円の控除が受けられます。

給与所得が年収150万円を超えた場合は控除額が少なくなり、年収201万円を超えてしまうと配偶者特別控除による所得控除が一切受けられなくなることを覚えておきましょう。

無料でお金のプロ(FP)に相談するclick

この記事の執筆者

中村 翔也

携帯代理店法人部門にて営業職として2年半勤務後、2017年12月よりwebライターとして独立。通信ジャンルをメインに金融系、保険記事を毎月30本以上執筆。
この記事の監修者

石田 直樹

ソニー生命、東京海上日動あんしん生命保険、保険代理店等、保険業界を28年間勤務。支社長や管理職を経験、200回以上のセミナーや研修講師の登壇経験あり。その知識を活かし、もっと多くの人に保険の必要性を正しく理解してもらいたい!という思いを胸に、ナビナビ保険の事業立ち上げメンバーとして異業種のIT企業に転職し、現在に至る。
所有資格
AFP資格、TLC(生保協会認定FP)資格
この記事の編集者

ナビナビ保険編集部

ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。
Insurance