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生命保険見直しのポイントとは? 4つの手順で保障を選んで家計を節約

「生命保険の見直し方が分からない」と感じたことはありませんか?

確かに生命保険は、複雑な部分があるため、どのタイミングでどのように見直せば良いか、分からない人も多いです。

しかし、生命保険は定期的に見直さないと、保障の内容が生活背景に合わなくなります。

そして余分な保険料を払ってしまったり、万一の場合に必要なお金が足りなくなったりする可能性があるため、保険の見直しはとても大切です。

そこで今回は、生命保険を見直すポイントや注意点について解説していきます。

保険を適切に見直すことで、保障を過不足なく準備できるだけでなく、家計の節約にもつながるためぜひ最後までご一読ください。

生命保険の見直しポイント

生命保険を見直すときは、自分もしくは家族にとって必要な保障を確認し、現在加入している保険で必要な保障をカバーできているかを確認します。

生命保険の保障を手厚くすると安心です。

しかし、必要のない保障に保険料を払い、現在の生活を圧迫しては意味がありません。
必要な保障に必要な分だけ加入することがポイントです。

具体的な見直しポイントは以下の3つです。

生命保険の見直しポイント

  • どの保障が必要なのか
  • 必要な保障額はいくらか
  • いつまで保障が必要か

上記の内容を確認し、現在加入している内容で必要な保障を準備できていない場合は見直しが必要です。

生命保険の見直しをシミュレーション

実際にイメージが沸きやすいように、こちらではシミュレーション形式で保険の見直しポイントを解説していきます。 

生命保険見直しのシミュレーション例

  • 契約者:夫(35歳)
  • 家族構成:妻(共働き)、子供2人(4歳、2歳)

現在の加入内容は以下のように、保障内容を自由に組み立てられる保険に加入しています。

見直し前の例

保障額 月払保険料
総合保障保険
  • 死亡保障(定期保険):3,000万円
  • 死亡時の収入保障:月額20万円
  • 入院給付金日額:10,000円
  • 手術給付金:10〜40万円
  • 16,456円(10年更新)

子供が小さいうちは高額な死亡保障が必要ですので、一見すると十分な保障に加入しているように見えます。

しかし、この家庭は毎月の保険料負担が高額であり、10年後に更新を迎えると保険料負担がさらに上昇するため見直しを考えています。

見直しにあたり、このご家庭が必要としている保障は以下の通りです。

  • ご主人が亡くなったときに、子供が独立するまで必要な家族の生活費用
  • ご主人が亡くなったときの葬儀費用が一生涯必要
  • ご主人が入院や手術をした場合の医療費が一生涯必要

また、ご主人が亡くなった後に受け取れる遺族年金や、病気やケガで入院・手術をした場合に利用できる健康保険制度を調べると、以下のことが分かりました。

  • 遺族年金の額や配偶者の収入を考慮すると、ご主人が亡くなった後に、子供が独立するまで必要な生活費や教育費は毎月15万円である
  • 会社の健康保険制度に「付加給付」があり、ひと月の医療費の自己負担額が25,000円で済むため、手厚い医療保障は不要

このような点に留意して見直すと、以下のような保障になりました。

見直し後の例

必要な保障 加入する保険 保障額 月払保険料
遺族の生活費 収入保障保険 年金月額:15万円 2,800円(55歳満了)
夫の葬儀費用 終身保険 保険金額:300万円 6,954円(65歳払済)
夫の医療費 医療保険 入院給付金日額:5,000円
手術給付金:10万円
先進医療特約
1,812円(終身払い)
合計保険料 11,566円

毎月の生活費や教育費は、万一の場合に保険期間満了まで保険金を毎月受け取れる収入保障保険でカバーします。

保険期間は、下のお子さんが独立する20年後まで保障が必要と考えてご主人が35歳から20年後の55歳で保険期間が満了するように設定しています。

またご主人の葬儀費用は一生涯の死亡保障である終身保険でカバー。

そして、医療保険も最低限の保障にして老後も継続できるように終身払いとしました。

このような見直しで保険料は、見直し前に比べて毎月で4,890円も節約できました。

さらに、見直し後の保険は更新型の保険はありませんので、将来保険料が上がる心配がありません。

この見直しシミュレーションによって、必要な保障を準備しつつ保険料負担も抑えられることが分かりましたね。

生命保険は、同じ保障内容であれば保険料が安い保険を選ぶと家計への負担が減ります。

「高い保険料を払ってでもこの保険会社(もしくはこの人)に任せたい」といったこだわりがない限りは、保険料が安い保険商品を探しましょう。

生命保険見直しの注意点

生命保険の見直しは、必要な保障を検討して、過剰な部分は削り、足りない部分は付け足します。

今加入している保険をすべて解約する必要はありませんが、解約を伴う場合は元本割れ損をする可能性がある点にも注意しましょう。

解約時に戻ってくる解約返戻金は、保険会社が保険金を支払うために積み立てているお金(責任準備金)から、解約のペナルティである解約控除が差し引かれます。

そのため、支払った保険料の総額よりも解約返戻金が少なくなる元本割れが起こりやすくなるのです。

また、終身保険や養老保険といった貯蓄性の保険は、ひと昔前の方が予定利率が良いです。

よく検討せずに解約すると、利率の面で有利な保険に2度と加入できません。

利率の良い貯蓄性の保険は無理に解約せずにできるだけ継続するのがおすすめです。

仮に継続が難しい場合は、終身保険や養老保険を延長(定期)保険や払済保険に移行するのも1つの方法です。

  • 延長(定期)保険:保険料の払込を中止して保障額をそのままに定期保険に移行する
  • 払済保険:保険料の払込を中止して保障額を減額し保障期間はそのままで継続する

このように、解約による損失を回避する手段があるため、ご自身の状況に合ったものを選んでみてください。

ここまで見直しの内容や注意点をおおまかにお伝えしてきました。

次からは具体的な見直しが必要なタイミングや方法について解説していきます。

保険見直しのベストタイミングはライフステージに変化があるとき

保険の見直しは、以下のような大きなライフステージに大きな変化があったときに行いましょう。

タイミング このタイミングで見直すべきポイント おすすめの保険商品
就職 働けなくなったとき保障や入院・手術時の保障、万一の場合の葬儀費用をメインに考える
  • 就業不能保険
  • 医療保険
  • 終身保険
結婚 亡くなった時や働けなくなった時にパートナーの生活が困らないように保障を準備する
  • 定期保険
  • 終身保険
  • 就業不能保険
  • 医療保険
出産 子供が独立するまでの教育費や生活費が追加で必要となるため手厚い死亡保障が必要
  • 定期保険
  • 収入保障保険
住宅購入 住宅ローンを組み団体信用生命保険に加入した場合は死亡保障額から住居費用を差し引いて見直す
  • 定期保険
  • 収入保障保険
子供の独立 大きな死亡保障が必要なくなる代わりに医療保障や介護保障を必要に応じて追加する
  • 医療保険
  • がん保険
  • 介護保険

このようにライフステージの変化に応じて、必要な保障が異なっているのが分かりますね。

特に住宅購入を購入し団体信用生命保険に加入した場合の見直しと、子供が独立した後の見直しは忘れないようにしましょう。

団体信用生命保険に加入していると、世帯主など住宅ローンを借りた人が亡くなった場合に、残債がゼロになります。

そのため、設定している死亡保障額に住居費用が含まれている場合は見直しが必要です。

また、子供が独立した後は、子供の生活費や教育費を保険で備える必要がなくなるため、死亡保障を減らしましょう。

できれば子供の成長に合わせて定期的に見直しをして、死亡保障額を減らせるとベスト。

子供が成長して進学していくと、必要な教育費が少なくなるからです。

以上が見直しをするタイミングです。

ここでご紹介したのは、あくまで最低限見直しをすべきタイミングですので、生活環境に変化があったときは必要に応じて保険を見直してみて下さい。

生命保険の選び方

次に、見直しにおける生命保険の選び方や保障額の設定方法について解説してきます。

ここでご紹介するのは、最も見直す期間が多く見直しの必要性も高い、世帯主が亡くなった場合の保障額についてです。

世帯主が亡くなった場合の必要保障額は、以下のように一生分の支出から一生分の収入を差し引いた不足分に合わせて設定しましょう。

一生分の支出・収入

例えば一生分の支出が1億2,000万円、一生分の収入が7,500万円の場合、4,500万円の死亡保障が必要といった具合に考えます。

それでは、具体的に保険を選ぶ手順を順番に確認していきましょう。

1.現在加入保険の内容をチェック

まずは現在加入している保険について、以下の内容をチェックしましょう。

保障内容は、保険証券に記載されています。

  • 保険の種類:定期保険や終身保険など加入している保険の種類は何か
  • 保障額・解約返戻金・満期保険金:死亡した場合や解約した場合、満期になった場合などに受け取れるお金はそれぞれいくらか
  • 保険期間:必要な期間分の保障が得られているか
  • 保険料:支払っている保険料が家計を圧迫していないか
  • 保険金受取人と被保険者(保険の対象となる人):家族構成に合わせて適切に設定されているか

以上の項目は、保険を見直すときに確認が必須である項目です。

すべて確認したうえで、今の状況に合っているかを1つずつ照らし合わせていきましょう。

2.ライフプランの棚卸しで「一生分の支出」を見積もる

次にライフプランを棚卸しして、一生分の支出がどれくらいかかるのかを算出します。

考慮すべき支出には、以下のものが挙げられます。

  • 残された家族の生活費:食費、光熱費、通信費
  • 教育費:授業料、教科書代、制服代、塾代、結婚の援助資金 
  • 住居関連費:家賃、共益費、管理費、修繕積立金
  • 自動車関連費:ローン、ガソリン代、任意保険の保険料
  • 葬儀代 など

ライフプランの棚卸しが必要な理由は、一生の支出額が家族構成や子供の就学状況、住宅購入の有無などによって大きく変わるからです。

また世帯主が亡くなった後の生活費は、家族の人数が減ることを考慮して、現在の生活費の7割、子供が独立した後は現在に5割で計算する場合もあります。

3.「一生分の収入」を見積もり、不足額を算出する

最後に一生分の収入を見積もりましょう。収入には以下のようなものがあります。

  • 遺族基礎年金・遺族厚生年金:亡くなった場合に遺族が受給できる公的年金
  • 配偶者の収入:世帯主の死亡後に配偶者の労働によって得られる想定の収入
  • 勤務先の退職金・弔慰金
  • 家庭の資産:投資用のマンションの賃料収入、株の配当収入 など

遺族基礎年金や遺族厚生年金の額は、亡くなった人の公的年金保険の加入状況や加入期間によって金額が変わる仕組みです。

特に遺族厚生年金は、厚生年金保険に加入している会社員や公務員しか受給できません。

自営業やフリーランスは、会社員や公務員より遺族年金が少ないため、より手厚い保障を民間の保障で準備する必要がありますね。

4.どのような保険で補えるのか検討する

現在の加入内容、一生分の支出額と収入額が分かったら、実際に生命保険を選んでいきます。

候補として挙げられる死亡保険は以下のとおりです。

  • 定期保険:一定期間内に亡くなった場合に保険金が一括で支払われる保険
  • 終身保険:一生涯の死亡保障が得られる保険
  • 収入保障保険:亡くなった場合に毎月一定額の保険金が支払われる保険

例えば、必要保障額が数千万円ほどで手厚い死亡保障が必要な場合は、保険料が掛け捨てで割安な定期保険や収入保障保険を選びます。

以上が生命保険の選び方です。

「自分で計算するのは難しそうだ」と感じた人もいるでしょう。

確かに生涯の収入や支出の計算は難しく、フィナンシャルプランナー(FP)のような専門の資格を持った人やシミュレーションツールの力を借りて、算出してもらうのも1つの方法でしょう。

どこで保険見直しをする? 訪問型代理店がおすすめ

保険を見直しの相談先には、以下のような方法が考えられます。

それぞれにおいて特徴や向いている人が異なるため、自分にあったものを選んでください。

相談先 特徴 向いている人
保険会社の
営業職員
  • 保険会社の営業職員や支社の窓口で加入手続きを行う
  • 比較する保険がその保険会社の商品のみとなる
  • 営業職員が契約後も引き続き契約管理や内容確認などのアフターフォローを担当する
  • 懇意にしている営業職員がいる人
  • 契約の管理や保険金の請求なども担当者に任せたい人
銀行窓口
  • 銀行職員が保険提案をする
  • 多数の金融商品を比較して選択したい人
  • 保険も含めた総合的な資産運用を相談したい人
  • お金の窓口をひとつにまとめたい人
通信販売
インターネット
  • インターネットや郵送を通じて加入手続きができる
  • 選べる保険商品はシンプルなものが多く、料金も割安に設定されていることが多い
  • 手軽に加入したい人
  • ある程度加入したい商品が決まっている人
来店型
保険ショップ
  • 複数社の保険商品を取り扱っている
  • ショッピングモールなど身近な場所に店舗を抱えている
  • 複数の保険商品を比較して選びたい人
  • 買い物と同時に気軽に保険の相談をしたい人
訪問型代理店
(訪問相談・FP相談)
  • 複数社の保険商品を取り扱っている
  • 自宅や職場、最寄りのカフェなど都合の良い場所まで担当者が説明に来てくれる
  • 保険の説明を聞く時間を確保するのが難しい人
  • 複数の保険商品を比較して選びたい人

上記の中でも特におすすめなのは、中立の立場で相談に乗ってくれる、保険ショップもしくは訪問型代理店(訪問相談、FP相談)です。

保険ショップもしくは訪問型代理店は、顧客視点に立った提案をしてくれるお金のプロのファイナンシャルプランナーが在籍しています。

中でも、訪問型代理店(訪問相談、FP相談)は、顧客の都合が良い時間帯・場所まで説明に来てくれるため移動の手間や時間を省くことができます。

「仕事が忙しくて都合がつきにくいけど保険はしっかり選びたい」といった人は訪問型がおすすめです。

まとめ

今回は保険の見直しについて解説してきました。

要点は以下の4つです。

  1. 見直しをするときは自分や家族にとって必要な保障を考えて、現在加入している保険の保障で過不足がないか確認する
  2. 保険の見直しは、ライフステージが変化するタイミングで行う 
  3. 死亡保障を見直すときは、生涯の支出から生涯の収入を差し引いた額に設定する
  4. 保障の見直しを相談するときは、顧客の都合が良い時間帯・場所にあわせて中立の立場で複数の保険の中から最適なものを提案してくれる来店型保険ショップや訪問型代理店(訪問相談・FP相談)がおすすめ

生命保険は状況に合わせて適切に見直すことで、保障額を減額することによる保険料の削減や、万が一の場合に必要なお金が不足する事態を避けられます。

保険を見直す必要性や方法が分かった人は、面倒だと思わずにぜひ保険を見直してみてください。

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この記事の執筆者
小山 直樹
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士2級, 生命保険販売資格, 変額保険販売資格
外資系生命保険会社にて個人・法人向けの営業・販売を担当。生命保険・医療保険・相続・外貨建て・学資保険など様々な商品を扱っていました。 難しい保険をわかりやすく考えられるように解説していきます。
この記事の監修者
石田 直樹
所有資格
AFP資格、TLC(生保協会認定FP)資格
ソニー生命、東京海上日動あんしん生命保険、保険代理店等、保険業界を28年間勤務。支社長や管理職を経験、200回以上のセミナーや研修講師の登壇経験あり。その知識を活かし、もっと多くの人に保険の必要性を正しく理解してもらいたい!という思いを胸に、ナビナビ保険の事業立ち上げメンバーとして異業種のIT企業に転職し、現在に至る。
この記事の編集者
ナビナビ保険編集部
ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。
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