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保険を知る

更新:2020.08.04 公開:2020.04.15

生命保険は誰にでも必要性がある?保険の必要性や保障額について解説

生命保険は誰にでも必要性がある?保険の必要性や保障額について解説

生命保険は加入者が死亡した場合や、病気、ケガ、高度障害状態になった場合の経済的なリスクを保障してくれる保険で、約9割の世帯が加入しています。

ただし、生命保険は主に遺された家族のために加入する意味合いも強く、必ずしも全ての人に生命保険が必要とはいえません

「自分にとって生命保険の必要性がわからない。本当に必要?」と疑問を持つ人も多くいるでしょう。

この記事では生命保険の必要性について以下の内容を解説します。

  • 生命保険の必要性が高い人・低い人
  • 必要な保障額の考え方
  • 年代・ライフステージによって起こる必要性の変化
  • 生命保険の加入や保障額の相場

自分のケースに当てはめて、自分は生命保険が必要か検討してみましょう。

生命保険(死亡保険・医療保険)の必要性が高い人・低い人

生命保険を大きく分類すると、一般的には「死亡保険」と「医療保険」に分類されます。

まずは、2つの保険の違いについて以下の表にて簡単にご説明します。

死亡保険と医療保険の違い

 

保障の範囲

加入の目的

死亡保険

被保険者が死亡した場合や高度障害状態になった場合の経済的なリスクを保障する

主に遺された家族の経済的な負担を軽減するため

医療保険

被保険者が病気やけがになった場合にかかった医療費を保障する

主に加入者の医療費を軽減するため

上記の表から分かるとおり、一口に生命保険といっても、死亡保険と医療保険で加入する目的や保障の範囲が大きく異なります。

生命保険は死亡や病気の経済的なリスクに備える以外に、金融資産としての側面も持ち合わせており、貯蓄代わりとしても利用できます

一般的に「貯金は三角、保険は四角」と言われるのは、かけた年数に関わらず必要な金額が受け取れる仕組みに由来します。

貯蓄は三角、保険は四角の説明図

子供が成人するまでの費用は数千万円かかると言われており、貯金だけでこれらの金額を準備するには長い時間がかかります。

さらに、貯金の途中で万が一のことがあった場合、これらの資金を準備できず、遺された家族は金銭的に困窮する可能性が高くなります

一方、生命保険に加入している場合、保険料の支払い年数に関わらず条件を満たせば適切な保険金を準備することができます

すでに十分な貯蓄がある場合には必ずしも生命保険への加入は必要とは言えません。しかしそうでない場合は、これから起こりうる様々なリスクへの備えとして生命保険へ加入しておくと安心でしょう。

ただし、貯蓄は自分のタイミングで資産を活用できますが、保険は資産を受け取るタイミングや条件がある点は理解しておく必要があります。

保険の必要性が高い人

上項でも解説したとおり、生命保険は自分に万一のことがあったときに遺された家族が経済的に困窮しないために加入するので、以下のような人は生命保険への加入必要性が高いといえます。

子育て世代の人

自分が一家の大黒柱として収入面を支えている場合、死亡もしくは入院が必要な状態になったことを想定し、遺された家族の生活費を準備しておく必要があります

パートナーも家計を支えている場合には、直近の生活費だけを考えればひっ迫する可能性は低いかもしれませんが、子育て世代は生活費の他に教育費も必要になり、それは子供の成長に伴い高額になります

子育て世代にとって、必要なときに適切な資産を残すことのできる生命保険は必要性が高いといます。

自分の収入が家計のメインの人

子供がいない場合でも、結婚している、親と同居しており、自分が家計のメインの収入源となっている人は生命保険の必要性が高いと言えます。

万が一の場合に遺された家族の生活費の他に、葬儀などにかかる費用も準備する必要があります

また、病気になってしまった場合には家族の生活費の他に、自身の医療費が必要となり、通常の生活費よりも高額になる場合が多いでしょう。

独身の場合には死亡時には葬儀等最低限の費用で賄うことはできますが、病気になってしまった場合には収入がなくなるため、当面の生活費や医療費を準備しておく必要があります。

既婚、独身に関わらず、生活費や医療費を自身で準備する必要がある人は、生命保険に加入しておくと安心でしょう。

金銭的に不安がある人

生命保険には死亡や病気の経済的なリスクに備える以外にも、金融資産としての側面も持ち合わせています。

加入期間中に保険金を受け取る必要がなければ、解約返戻金を受け取ることができる保険もあります。

「解約返戻金」とは?
貯蓄型の保険に加入していた場合、解約時にこれまで積み立てていた金額を受け取れるお金のこと

ただし、受取の際には契約年数などの条件があり、早期解約をした場合には元本割れの可能性もあるため注意が必要です。

解約返戻金が支払い保険料を下回る時に元本割れを起こす

保険の必要性が高くない人

生命保険の必要性が高くない人は、すでに十分な貯蓄があり、様々なリスクへの備えができている人です。具体的には以下の通りです。

それぞれのケースでなぜ生命保険の必要性が高くないのか詳しく解説していきます。

独身の人(万が一の場合でも遺産を残す必要がない)

独身の人は自分が死亡しても家族の生活費などを準備する必要がありません。

ただし、病気やケガによって入院が必要となる場合や働けなくなる場合には、医療費や当面の生活費が必要になります。

また、死亡した場合、生活費は不要ですが葬儀等、身辺整理にかかる費用は必要です。

これらを予め貯金等で準備することができるのであれば、保険は不要と言えるでしょう。

病気やケガに備えた十分な貯蓄がある人(医療保険は必要ない)

病気やケガになった際に、貯蓄で治療費を賄える人は医療保険で備える必要がありません

貯蓄額の目安は、高額療養費制度を確認し、月額の自己負担上限額を把握するといいでしょう。

「高額療養費制度」とは?
1ヶ月(1日から末日まで)の医療費の自己負担が、個人の収入によって決まった上限額を超えた場合、超過分が払い戻される制度のこと

ただし、がん治療などは高額な先進医療が必要になる場合もあります。先進医療は高額な医療費であっても全額自己負担となり、経済的リスクが高くなる治療方法もあります。

それらの費用の概算も確認した上で、貯蓄のみで備えが十分かは検討してください。

必要保障額の考え方

生命保険の必要保障額の考え方

生命保険に加入する際には保障額を自分で決めることができます。

保障額を高く設定すれば支払う保険料も必然的に高くなります。

月々の保険料負担を抑えるために保障額を安く設定したい気持ちもあるかもしれません。

しかし、万が一のときに適切な保障額がなければ、結果として満足な保障を受けられない可能性があります

基本的には、生命保険で用意すべき必要保障額は以下の計算式で考えます。

生命保険の必要保障額の考え方

  • 「家族に入る一生分の収入」−「家族が使う一生分の支出」=必要保障額

計算式としては非常にシンプルですが、家族に入る一生分の収入や支出の項目がなかなかイメージつきにくいところです。

ここで収入や支出の項目を考える際の参考例として一般的な項目をご紹介します。

家族に入る一生分の収入

  • 遺族年金(基礎年金・厚生年金)
  • 勤務先の福利厚生費(死亡退職金など)
  • 配偶者の収入
  • 貯蓄 など

家族が使う一生分の支出

  • 生活費
  • 住居費用(ローンや家賃など)
  • 教育費
  • 葬儀代 など

これらの項目を現在の生活から想定しながら必要保障額を決めていきます。

一人で計算すると非常に労力がかかりますが、保険ショップの相談員やファイナンシャルプランナーに相談すると、これらについて一緒に考えてくれ、より適切なアドバイスをもらうことができます。

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公的制度や福利厚生を確認する

必要保障額を考える上では公的制度や福利厚生も計算に入れることがポイントです。

例えば、家計の収入が夫のみの家族の場合、夫が亡くなると収入が0になると考えがちです。しかし、実際には遺族年金や死亡退職金などの収入があります。

これらの収入を計算しないと、過大な保険金額を設定してしまう可能性があります。

公的制度に関しては保険ショップの相談員やファイナンシャルプランナーに相談すると、すぐに計算できるので活用してください。

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年代、ライフステージ別の生命保険の必要性

生命保険の見直しとタイミング

生命保険はライフステージや年齢の変化によって必要性も変わるので、見直しや、加入、解約を行うことが重要です。

しかし、人によって見直すべきタイミングが異なるので、一般的に生命保険を見直すべきタイミングについて以下2軸で解説します。

生命保険を見直すべきタイミング

自分自身の状況に当てはめて、どのように生命保険を見直すべきか参考にしてください。

ライフステージ別

まずは、ライフステージ別に生命保険の必要性がどう変化するかを解説していきます。

ライフステージ別生命保険の必要性一覧表

 

必要性

加入・見直しのポイント

就職

  • 死亡時に経済的に困る人はいないため必要性は低い
  • 医療費は自分で負担することになるので保険の必要性も出てくる

結婚

  • 死亡時や病気になった時に経済的に困る家族が増えるので必要性は高くなる
  • 配偶者の収入もあるため必要保障額はそこまで高くないことが多い

出産

  • 子供が独立するまでの生活費と教育費を準備する必要があるので、生命保険の必要性は非常に高く、必要保障額も高い
  • 子供の教育費を貯めるための保険(学資保険)への検討もするといい

住宅購入

  • 住宅を購入すると団信に加入するため、住宅費の心配はなくなる
  • 子供がいる場合は生命保険の必要性は高いが必要保障額は低くなるケースが多いので見直すといい

定年退職

  • 年金が支給されるようになると死亡時でも配偶者の収入が心配なくなるので生命保険の必要性は低くなる
  • 独立前の子供がいる場合は教育費の準備などの面から生命保険の必要性は高い

生命保険は基本的に家族が増えると、生活費や教育費など必要な資金が多くなるため必要性と必要保障額が高くなります

逆に子供が独立してお金をかけるべき家族が減ると、必要保障額は減っていきます

しかし、その場合でも老後の資金などを考える必要があるため、それを踏まえた保険内容に見直すことを検討しましょう。
大きく必要保障額に影響するライフステージの変化としては住宅購入も挙げられます。

住宅購入時に加入する団体信用生命保険(以下、団信)は加入者が死亡したときに残っている住宅ローンを負担してくれる保険です。

団信に加入している場合は、万が一の際に生命保険で備えていた住居費を考慮しなくてよくなるため、必要保障額が大きく減ります。

団体信用生命保険(団信)に加入している際の保障額の考え方

ただし、団信は病気や事故による収入減までは保障されません。団信に特約を付帯して保障内容を拡大する、単体の医療保険ことで病気やケガに備えることができます。

住宅購入時の生命保険の見直し方は、以下の記事で詳しく説明しているので参考にしてください。

年代別

次に年代別に生命保険の必要性がどう変化するかを解説します。

年代別生命保険の必要性一覧表

 

必要性

加入・見直しのポイント

10代以下

  • 死亡時に経済的に困る人はいない
  • 医療費は他の年代と同じようにかかるので準備する必要がある

20代

  • 独身の場合、死亡保障の必要性は低い
  • 女性は30代前半から乳がんや子宮がんの罹患率が高くなるので医療保険やがん保険の検討を始めるといい

30代

  • 家族が新たに出来たり、親の生活費を仕送りするなど、自分の収入が家計に大きく影響する年代のため必要性は高くなる
  • 40代以降がんや三大疾病の罹患率が高くなるので、がん保険や三大疾病保険の検討を行う際には30代で検討するといい

40代

  • 30代と同じく自分の収入が家計に大きく影響する年代なので必要性は高い
  • 死亡保障や医療保険の他に介護保険の検討もはじめる時期
  • 公的介護保険の適用はまだされないので民間の保険の検討をはじめるといい

50代

  • 子供が独立しはじめる年代になり必要保障額は減っていく
  • 医療保険や介護保険など自分が治療や介護を受ける際の資金をどう準備するか考えた方がいい

60代以上

  • 年金支給されると自分が死亡しても生活費の心配はしなくてもいいことが多い
  • 必要保障額は減っていく傾向にある

生命保険は年代別よりもライフステージ別の方が見直すタイミングや、範囲が大きくなります

がんの罹患率や要介護状態になる可能性は年齢に影響されるので、それらの可能性が高くなる前に必要な資金の準備について考えておくと安心でしょう。

一般的な加入率と保障額

日本の生命保険の世帯加入率88.7%と非常に高水準です。

生命保険の必要性は、個人の収入や支出、貯蓄額などによって変わるため、他人と比較する必要はありません。

とはいえ、一般的な加入率や保障額を知ることで、自分自身に必要な保険や保障額を考えるときの参考にはなるでしょう。

この章では一般的な生命保険の加入率と保障額について解説していきます。

生命保険の加入率

まずは、生命保険(死亡保障)と医療保険の世帯加入率と世帯員別の加入率をご紹介します。

生命保険と医療保険の世帯員別加入率
世帯員別 生命保険の加入率(個人年金保険含む) 医療保険の加入率

世帯

88.7%

88.5%

世帯主

85.6%

82.5%

配偶者

77.8%

68.2%

参考:生命保険文化センター平成30年度「生命保険に関する全国実態調査」

配偶者よりも世帯主の収入の方が家計に与える影響が大きいことが多いため、生命保険・医療保険ともに世帯主の加入率の方が高くなっています。

しかし、配偶者に万が一のことがあった際にも家計への影響は小さいとは言えないため、配偶者の加入率も低くはない状況です。

生命保険の保険金額の相場

生命保険の保険金額(保障額)の相場は以下のとおりです。

生命保険の保険金額(保障額)の相場
世帯員別 生命保険の平均保険金額

世帯

2,255万円

世帯主

1,406万円

配偶者

758万円

参考:生命保険文化センター平成30年度「生命保険に関する全国実態調査」

加入率と同様に、家計の収入への影響の大きさによって保険金額に差が出ていますが、夫婦二人とも生命保険に加入している家庭も多く、世帯の保険金額は世帯主と配偶者の合計金額に近い金額となっています。

ただし、年収や年代によって必要保障額は変わってくるので、その点には注意しましょう。

まとめ

この記事では生命保険の必要性について下記の内容を解説してきました。大切なポイントを振り返りましょう。

  • 生命保険は保険料を支払った瞬間に大きな資産を持つことができる
  • 生命保険は必要性が高い人と低い人がいる
  • 必要保障額は「一生分の収入」−「一生分の支出」で考える
  • 生命保険はライフステージや年代の変化で必要性と必要保障額が変わる

生命保険の必要性はライフステージや年代の変化で変わってきます。

そのため、人生に変化があるたびに自分のリスクや保険の必要性について見直すことが重要です。

自分にとって生命保険が必要であるかどうかは保険ショップの相談員やファイナンシャルプランナーに相談すると一緒に考えてくれます。

ぜひ活用し、ライフスタイルの変化があるごとに生命保険について考えてみてください。

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この記事の執筆者
小山 直樹
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士2級, 生命保険販売資格, 変額保険販売資格
外資系生命保険会社にて個人・法人向けの営業・販売を担当。生命保険・医療保険・相続・外貨建て・学資保険など様々な商品を扱っていました。 難しい保険をわかりやすく考えられるように解説していきます。
この記事の監修者
石田 直樹
所有資格
AFP資格、TLC(生保協会認定FP)資格
ソニー生命、東京海上日動あんしん生命保険、保険代理店等、保険業界を28年間勤務。支社長や管理職を経験、200回以上のセミナーや研修講師の登壇経験あり。その知識を活かし、もっと多くの人に保険の必要性を正しく理解してもらいたい!という思いを胸に、ナビナビ保険の事業立ち上げメンバーとして異業種のIT企業に転職し、現在に至る。
この記事の編集者
ナビナビ保険編集部
ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。

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