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生命保険料控除証明書とは? 各項目の見方、再発行・手続きの流れを解説

生命保険料控除証明書とは

生命保険料控除証明書とは、その年(月)に支払った保険料を証明するための書類のことです。

「確定申告」や、勤務先の「年末調整」を行う際に生命保険料控除証明書を提出することで、生命保険などの保険料に応じた所得控除が適用されます。

所得控除が適用されることで税負担が軽減され、自営業の人であれば納めるべき税金が減り、会社員の人であれば払いすぎた税金が返ってくる可能性があります。

生命保険料控除によって所得税は最大12万円まで、住民税は最大7万円までの控除が受けられるようになります。

また、個人年金保険(税制適格型)に加入している人は「個人年金保険料控除証明書」という、名前が異なる書類が発行されますので合わせて覚えておきましょう。

控除証明書を入手・発行できるのはいつ?

生命保険料控除証明書は、基本的に毎年10月から翌年1月にかけて加入中の保険会社から発行されます。届いたら破棄せずに保管しておきましょう。

ただし、以下の場合は発送時期が微妙に異なります。

生命保険料控除証明書の発送時期が通常と異なるパターン

新契約の保険料に関する控除証明書の発送時期(その年に初めて加入した保険)

確定申告や年末調整をする年に加入した保険の控除証明書の発送時期は、以下のとおりです。

新契約の保険料に関する控除証明書の発送時期(その年に初めて加入した保険)

  • 8月末までに加入した保険契約:10月中旬
  • 9月1日以降に加入の保険契約:加入月の翌月末頃

複数の保険契約に加入している場合や保険内容によっては複数枚の生命保険料控除証明書が発行される場合もありますので、届いた書類はすべて破棄せずに保管しておくようにしましょう。

既契約の保険料に関する控除証明書の発送時期(その年以前に加入していた保険)

確定申告や年末調整をする年以前に加入していた保険の控除証明書の発送時期は以下の通りです。

その年に初めて加入した保険の場合に比べて、支払い方法によっても差があるのでご注意ください。

既契約の保険料に関する控除証明書の発送時期(その年以前に加入していた保険)
支払い方法 保険料の支払い時期 控除証明書の発送時期
月払い 1〜8月中に8月分までの保険料を支払い済みの契約

10月中旬

※8月分保険料を9月中に支払った場合は10月末頃に発送

年払い/半年払い 1〜8月中に保険料を支払い済みの契約 10月中旬
9月中に保険料を支払い済みの契約 10月末頃
10月中に保険料を支払い済みの契約 11月末頃
11月中に保険料を支払い済みの契約 12月末頃
12月中に保険料を支払い済みの契約

翌年1月頃

控除証明書の発送時期は保険契約の内容によって多少のズレが発生する場合もあるので、あくまで参考程度に留めておきましょう。

また、支払い方法として前納や一括払い、団体扱の場合は保険会社によって送付時期が異なります。

詳細な発送時期を知りたい方は、ご加入中の保険会社までお問い合わせください。

生命保険料控除証明書は再発行できる?

生命保険料控除を紛失してしまった場合は、保険会社に問い合わせをすれば再発行してもらえます。

問い合わせ方法は保険会社によって異なりますが、基本的には以下の3つのパターンで再発行ができます。

生命保険料控除証明書の再発行方法

  1. インターネットサービス(各種保険のマイページより)
  2. 電話(コールセンター)
  3. 最寄りの店舗窓口

インターネットサービスや電話での再発行には一週間程度の時間がかかる場合が多いです。

確定申告や年末調整の時期に間に合わない可能性がある場合は、直接窓口まで訪問しましょう。

「生命保険料控除制度」改正による控除額計算式の変更について

支払ってきた保険料に応じて所得控除が適用される「生命保険料控除制度」ですが、2012年(平成24年)以降の契約分より生命保険料控除の金額が変更される改正が行われました。

昔から入り続けている保険契約の見直しやプラン変更をすると新制度の控除金額が適用されるので、今までの控除金額よりも不利になるケースがあるので注意が必要です。

「旧制度」と「新制度」における控除金額の計算式を確認しておきましょう。

新制度と旧制度の控除計算式
新制度 旧制度
区分
  1. 新生命保険料控除
  2. 介護医療保険料控除
  3. 新個人年金保険料控除
  1. 旧生命保険料控除
  2. 旧個人年金保険料控除
所得税
  • 年間払込保険料20,000円以下:払込保険料全額
  • 年間払込保険料20,000円超〜40,000円以下:払込保険料×0.5+10,000円
  • 年間払込保険料40,000円超〜80,000円以下:払込保険料×0.25+20,000円
  • 年間払込保険料80,000円超:40,000円

※生命保険料・介護医療保険料・年金保険料それぞれで最大40,000円まで

※合算して最大120,000円までの控除が可能

  • 年間払込保険料25,000円以下:払込保険料全額
  • 年間払込保険料25,000円超〜50,000円以下:払込保険料×0.5+12,500円
  • 年間払込保険料50,000円超〜100,000円以下:払込保険料×0.25+25,000円
  • 年間払込保険料100,000円超:50,000円


※生命保険料・年金保険料それぞれで最大50,000円まで
※合算して最大100,000円までの控除が可能

住民税
  • 年間払込保険料12,000円以下:払込保険料全額
  • 年間払込保険料12,000円超〜32,000円以下:払込保険料×0.5+6,000円
  • 年間払込保険料32,000円超〜56,000円以下:払込保険料×0.25+14,000円
  • 年間払込保険料56,000円超:28,000円


※生命保険料・介護医療保険料・保険料それぞれで最大28,000円まで
※ただし控除の最大限度額は70,000円まで

  • 年間払込保険料15,000円以下:払込保険料全額
  • 年間払込保険料15,000円超〜40,000円以下:払込保険料×0.5+7,500円
  • 年間払込保険料40,000円超〜70,000円以下:払込保険料×0.25+17,500円
  • 年間払込保険料70,000円超:35,000円


※生命保険料・年金保険料それぞれで最大35,000円まで
※合算して最大70,000円までの控除が可能

旧制度の場合は「生命保険料控除」と「個人年金保険料控除」の2区分のみでしたが、新制度では生命保険料控除が細分化され、「生命保険料控除」と「介護医療保険料控除」を区分しなければなりません。

税制としてはメリットが増えたといえますが、確定申告や年末調整で申告書類を作成する際の手間が増えたので、昔から加入している生命保険のプラン変更をした方は特にご注意ください。

また、保険契約の主契約(基本プラン)以外にも特約(オプション)においても区分ごとの保険料計算が必要となります。

契約中の保険がどういった区分になるのかは、保険会社への確認が必要なので覚えておきましょう。

新制度と旧制度の両方の契約がある場合

生命保険料控除をしようと考えている方の中には、2012年以前から加入している保険以外に、最近になって新たな保険に加入された方も多いかと思います。

上記のような「複数の保険に加入中で新制度と旧制度の両方の契約がある場合」は、以下の3パターンで控除額を計算し、最も金額が大きいものを選択できます。

新制度と旧制度の両方の契約がある場合の控除額

  • 新制度対象の保険料控除のみ:一項目の限度額は40,000円まで
  • 旧制度対象の保険料控除のみ:一項目の限度額は50,000円まで
  • 新旧両方の適用を受ける場合:新旧両方の控除額を合算。ただし限度額は40,000円まで

上記だけでは分かりづらいかと思いますので、以下を例に解説します。

例:新生命保険料の支払額40,000円、旧生命保険料の支払額100,000円の場合の生命保険料控除額
計算式 控除額
新制度対象の保険料のみ控除する場合 40,000円×0.5+10,000円 ①30,000円
旧制度対象の保険料のみ控除する場合 100,000円×0.25+25,000円 ②50,000円
新旧合算で保険料を控除する場合 ①30,000円+②50,000円 ③40,000円(限度額が40,000円となるため)

参照:旧生命保険料と新生命保険料の支払いがある場合の生命保険料控除額|国税庁

今回の例では、新生命保険料の支払額が40,000円、旧生命保険料の支払額が100,000円の場合で計算を行いました。

上記の場合、新制度対象の保険料のみ控除する場合は30,000円まで、旧制度対象の保険料のみ控除する場合は50,000円までの控除が受けられ、新旧合算で保険料を控除する場合は最大40,000円までの控除が可能です。

この中で最も控除額が大きいのは「旧制度対象の保険料のみを控除する場合」なので、最大50,000円までの生命保険料控除が受けられることになります。

このように控除額の計算で若干の手間がかかるので、新制度と旧制度の両方が対象となる保険契約をしている方は、必ず保険会社に確認を取りながら計算を行うようにしましょう。

生命保険料控除の手続き

生命保険料控除証明書を使って手続きを行う際の一連の流れを解説します。

会社員と自営業とで手続きの内容が異なるので、該当する項目を選択して手続きの流れをご確認ください。

年末調整の場合

会社員の方は、勤務先から渡される「給与所得者の保険料控除申告書」に必要事項を記入します。

必要事項に関しては以下の画像をご覧ください。

《記載例》令和元年分給与所得者の保険料控除申告書の記載例|国税庁

画像引用:《記載例》令和元年分給与所得者の保険料控除申告書の記載例|国税庁

勤務先から渡される年末調整書類の中に、上記のような「給与所得者の保険料控除申告書」があります。

「生命保険料控除制度」改正による控除額計算式の変更について」を参考にしながら、自信の生命保険料控除学を計算し、該当項目に記入をしていきましょう。

記入が終わったら、「給与所得者の保険料控除申告書」と保険会社から送られてくる「生命保険料控除証明書」の2種類の書類を勤務先に提出して終了となります。

生命保険料控除証明書の発行が年末調整に間に合わない場合

生命保険料控除証明書は、保険料の払込時期によって10月中旬から翌年1月末頃に発行されますが、時期によっては勤務先の年末調整に間に合わないケースが起こりえます。

その場合は、控除申告予定金額が記載されている「生命保険料控除申告予定額のお知らせ」という書類が送られてきます。

生命保険料控除証明書が間に合わない場合は、本お知らせに記載されている金額を保険料控除申告書に記入すれば年末調整で生命保険料控除の手続きが可能です。

ただし、その場合は「生命保険料控除証明書」が届き次第、速やかに勤務先に提出する必要があるので、提出をし忘れることがないようにご注意ください。

また、勤務先によっては「生命保険料控除申告予定額のお知らせ」が年末調整に使えないケースもあるので、年末調整の時期が近づいたら勤務先の担当者に確認しておきましょう。

確定申告の場合

自営業の人、会社員で副業や株式売買、不動産での所得がある人は毎年2月中旬から3月中旬までに行う「確定申告」の際に「生命保険料控除証明書」を添付して提出する必要があります。

会社員で給与所得を受け取っている方と自営業(個人事業主)とで提出する際の書類が異なるので、以下を参考にして書類をご用意ください。

確定申告書類の種類

  • 会社員の人:確定申告書A(第一表・第二表)、生命保険料控除証明書、源泉徴収票
  • 自営業の人:確定申告書B(第一表・第二表)、生命保険料控除

自営業の方であれば税務署から確定申告に必要な書類一式が送られてきますが、会社員の方は最寄りの税務署に取りに行く必要があります。

確定申告書類の用意ができたら、「「生命保険料控除制度」改正による控除額計算式の変更について」を参考にしながら生命保険料控除額を計算して該当箇所へ記入を行います。

確定申告書類における生命保険料控除額の該当箇所は以下のとおりです。

生命保険料控除に関する記入項目
確定申告書類の種類 記入項目
確定申告書A
  • 第一表:(8)生命保険料控除欄に、計算した控除金額合計を記入
  • 第二表:(8)生命保険料控除欄に、新旧生命保険料・新旧個人年金保険料・介護医療保険料を記入
確定申告書B
  • 第一表:(12)生命保険料控除欄に、計算した控除金額合計を記入
  • 第二表:(12)生命保険料控除欄に、新旧生命保険料・新旧個人年金保険料・介護医療保険料を記入

※令和元年分より14番から12番に変更

確定申告の手続は申告する年の翌年3月15日までなので、期日が過ぎてしまわないように余裕を持ってお手続きください。

該当箇所へ金額を記入したら、確定申告書類とともに生命保険料控除証明書を一緒に税務署へ提出すれば手続きは終了です。

まとめ

生命保険料控除証明書に関する重要なポイントの振り返りをしておきましょう。

生命保険料控除証明書の重要なポイント

  • 生命保険料控除証明書は、確定申告や会社の年末調整で所得控除を受けるために必要な書類
  • 生命保険料控除を申請すると所得税で最大12万円、住民税で最大7万円の所得控除が適用される
  • 生命保険料控除は毎年10月中旬から翌年1月末頃にかけて加入中の保険会社から発行される
  • 万が一、紛失してしまっても保険会社に問い合わせをすれば再発行してもらえる
  • 会社員の人は年末調整書類に、自営業の人は確定申告書類に生命保険料控除証明書を添付すればOK

生命保険料控除証明書は、確定申告や勤務先の年末調整で保険料控除を受けるために必須の書類です。

保険会社から10月中旬〜翌年1月末頃にかけて発行されるので、破棄せずに保管しておきましょう。

万が一、破棄してしまったり届いていなかったりする場合は、加入中の保険会社に問い合わせをすれば再発行してもらえます。

所得税で最大12万円、住民税で最大7万円の控除が受けられる非常にメリットの大きい制度なので、生命保険に加入している方はぜひこの機会にご活用ください

この記事の執筆者
中村 翔也
携帯代理店法人部門にて営業職として2年半勤務後、2017年12月よりwebライターとして独立。通信ジャンルをメインに金融系、保険記事を毎月30本以上執筆。
この記事の監修者
石田 直樹
所有資格
AFP資格、TLC(生保協会認定FP)資格
ソニー生命、東京海上日動あんしん生命保険、保険代理店等、保険業界を28年間勤務。支社長や管理職を経験、200回以上のセミナーや研修講師の登壇経験あり。その知識を活かし、もっと多くの人に保険の必要性を正しく理解してもらいたい!という思いを胸に、ナビナビ保険の事業立ち上げメンバーとして異業種のIT企業に転職し、現在に至る。
この記事の編集者
ナビナビ保険編集部
ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。

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