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地震保険の仕組み・加入するべきか分かりやすく解説します

地震保険の仕組み・加入するべきか分かりやすく解説します

地震保険とは

地震保険は、火災保険では補償されない地震による損害を補償するための保険です。

地震による損害に加え、噴火、地震などが原因の津波による被害に対しても補償が適用されます。

地震保険は、一般的な保険商品とは大きく異なる特殊な保険で、以下の3つの特徴を持っています。

地震保険の3つの特徴

火災保険とのセットで加入する必要がある

  • 地震保険は火災保険とセットでなければ加入できない
  • すでに火災保険に加入している場合は後から地震保険だけに追加申し込みができる

公共性が高い半公的保険

  • 地震保険は損害額が大きくなりやすいため、民間の保険会社だけではその金額を補償できない可能性がある
  • そのため、保険会社が提供する保険を国が補償するという形で、保険会社と政府が共同で地震保険を運営している

どの保険会社でも保険料や補償内容は同じ

  • 保険会社と政府が共同で運営する保険であるため、どの保険会社で申し込んでも保険料や補償内容は一律に決められている

どの保険会社で申し込んでも最終的には同じ保険料・補償内容となるので、地震保険に関しては保険会社選びで迷う必要はありません。

ただし、火災保険とセットで加入する必要があるので、保険料と補償内容を比較して自分にあった火災保険を選ぶ必要があります。

保険料

地震保険では、以下の2つを基準にして毎月の保険料が決まります。

地震保険の保険料を決める2つの基準

  • 建物の所在地:保険対象の建物がどこに建っているか
  • 建物の構造:保険対象の建物がどのような素材(鉄骨、木造など)で造られているか

上記2点を踏まえた上で保険料が計算されますが、保険会社によって金額に違いはありません。

そのため、どの保険会社で申し込んでも条件が同じなら支払うことになる保険料は同じということになります。

基本的には東京都心部に近いほど保険料が割高となり、鉄骨やコンクリート造などの耐火性のある建物の場合は、非耐火性の建物(木造など)に比べて保険料は安めに設定されています。

補償金額を1,000万円と仮定した場合の毎月の地震保険料は以下の通りなので、参考にしてください。

補償金額1,000万円の場合における地震保険料(目安)

所在地(都道府県)

建物の構造

耐火性(鉄骨、コンクリート造など)

非耐火性(木造など)

岩手県、秋田県、山形県、栃木県、群馬県、富山県、石川県、福井県、長野県、滋賀県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県

7,100円

11,600円

北海道、青森県、新潟県、岐阜県、京都府、兵庫県、奈良県

7,800円

13,500円

福島県

8,500円

17,000円

宮城県、山梨県、香川県、大分県、宮崎県、沖縄県

10,700円

19,700円

愛媛県

12,000円

22,400円

大阪府

12,600円

22,400円

愛知県、三重県、和歌山県

14,400円

24,700円

茨城県

15,500円

32,000円

徳島県、高知県

15,500円

36,500円

埼玉県

17,800円

32,000円

千葉県、東京都、神奈川県、静岡県

25,000円

38,900円

参考:地震基準料率のあらまし|地震保険基準料率|損害保険料率算出機構

保険料を安く抑えるには

地震保険には、毎月の保険料を安く抑えるための割引が全部で4つあります。

地震保険の4つの割引制度

割引の種類

割引の適用条件

割引率

建築年割引

対象の建物が1981年(昭和56年)6月1日以降に新築された建物である場合

10%

耐震等級割引

対象の建物が、次のいずれかの定める耐震等級を有している場合

  • 「住宅の品質確保の促進等に関する法律」における日本住宅性能表示基準
  • 国土交通省の「耐震診断による耐震等級の評価指針」

耐震等級1

10%

耐震等級2

30%

耐震等級3

50%

免震建築物割引

対象の建物が「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく「免震建築物」である場合

50%

耐震診断割引

対象の建物が、地方公共団体等による耐震診断または耐震改修の結果、建築基準法における耐震基準を満たす場合

10%

参考:割引制度|地震保険制度の概要|財務省

これらの割引制度は併用できないのが欠点ですが、最大で50%の保険料割引が適用されます。

どの割引が適用されるか詳しく知りたい方は、保険会社の相談窓口までお問い合わせください。

地震保険料控除について

地震保険料は、確定申告や会社の年末調整をする際に「地震保険料控除」として所得控除が受けられます。

地震保険料控除

年間の支払保険料の合計

所得税の控除額

住民税の控除額

50,000円以下

支払った保険料全額

支払った保険料合計×0.5

50,000円超

一律50,000円

最大25,000円

参考:地震保険料控除|保険と税|国税庁

支払った保険料の金額に応じて所得税は最大50,000円、住民税は最大25,000円の所得控除が適用されます。

火災保険や家財保険単体では控除が受けられませんが、地震保険をセットにすることで控除が受けられるようになるのでぜひ覚えておきましょう。

補償内容

地震保険の補償金額は、火災保険の補償金額の30〜50%の範囲内で決めなければなりません。

それに加えて、建物は最大5,000万円、家財は最大1,000万円といった上限もあります。

また、地震の被害に遭ったからといって設定した補償金額の全額が支払われる訳ではなく、補償対象の建物や家財などの損害状況によって支払金額が変わります。

全部で4つの区分に分けられているので、どういった場合にどれくらいの割合で補償金が支払われるのかを確認しておきましょう。

地震保険で支払われる補償金額と認定基準

区分

支払われる補償金額

認定基準

建物

家財

全損

補償金額の100%

(時価額が限度)

地震等により損害を受け、主要構造部(土台、柱、壁、屋根等)の損害額が、時価額の50%以上となった場合、または焼失もしくは流失した部分の床面積が、その建物の延床面積の70%以上となった場合

地震等により損害を受け、損害額が保険の対象である家財全体の時価額の80%以上となった場合

大半損

補償金額の60%

(時価額の60%が限度)

地震等により損害を受け、主要構造部(土台、柱、壁、屋根等)の損害額が、時価額の40%以上50%未満となった場合、または焼失もしくは流失した部分の床面積が、その建物の延床面積の50%以上70%未満となった場合

地震等により損害を受け、損害額が保険の対象である家財全体の時価額の60%以上80%未満となった場合

小半損

補償金額の30%

(時価額の30%が限度)

地震等により損害を受け、主要構造部(土台、柱、壁、屋根等)の損害額が、時価額の20%以上40%未満となった場合、または焼失もしくは流失した部分の床面積が、その建物の延床面積の20%以上50%未満となった場合

地震等により損害を受け、損害額が保険の対象である家財全体の時価額の30%以上60%未満となった場合

一部損

補償金額の5%

(時価額の5%が限度)

地震等により損害を受け、主要構造部(土台、柱、壁、屋根等)の損害額が、時価額の3%以上20%未満となった場合、または建物が床上浸水もしくは地盤面より45cmをこえる浸水を受け、建物の損害が全損・大半損・小半損に至らない場合

地震等により損害を受け、損害額が保険の対象である家財全体の時価額の10%以上30%未満となった場合

参考:地震保険制度の概要|財務省

住宅別、地震保険加入の考え方

地震保険は、火災保険では補えない部分をカバーできる損害保険です。

地震の多い日本においてはほぼ必須で加入しておくべき保険と言えますが、自分が住んでいる物件によって考え方は若干変わります。

住んでいる物件を以下の3つのシチュエーションに想定して、地震保険に加入する際のポイントを説明します。

一戸建て、持ち家

一戸建てや持ち家に住んでいる場合、建物と家財の両方で地震保険に加入することをおすすめします。

一般的に加入することが多い「火災保険」では、地震が原因による火災や損害では補償が適用されません。

特に、住宅ローンの支払いが残っている状態で地震による損害が発生した場合、ローンの支払いのほかに建物の再建費用や家財の購入費用で家計を大きく圧迫するケースが考えられます。

そういった事態に備えるため、建物と家財の両方で地震保険に加入するのが良いでしょう。

ただし、両方に加入することで毎月の保険料が高額になりやすいので、補償内容と保険料のバランスを見て調整するようにしてください。

分譲マンション

分譲マンションに住んでいる場合は、「専有部分」と「共有部分」の2つに分けて地震保険を考える必要があります。

分譲マンションでの地震保険における2つの要素

  • 専有部分:実際に購入したスペース、居住スペース
  • 共用部分:マンションのロビーや廊下など

共用部分に関してはマンションのオーナーや管理組合の判断によるところなので、その物件の管理会社や管理組合に問い合わせをして、地震保険の加入有無を確認してください。

専有部分に関しては、戸建てと同じ考え方で、建物と家財の両方に加入するのがおすすめです。

分譲マンションに関しては、基本的に住宅ローンを組んで購入している方が多いかと思います。

住宅ローンの支払いがある期間中に地震による損害が発生すると、住宅ローンを支払いながら自身によって生じた損害を埋めるための支出をしていかなければなりません。

そんなときに地震保険へ加入していれば、補償金額の全額ではないものの一定の補償金がもらえるので経済的なリスクをカバーすることができます。

賃貸住宅

賃貸住宅の場合は、家財が対象の地震保険に加入するのが良いでしょう。

賃貸住宅は、建物自体の所有者は管理会社や大家さんとなるので、仮に賃貸物件が地震による損害を受けたとしても入居者が再建費用を負担する必要はありません。

ですが、家財においては入居者自身の所有物となるので、自分自身で家財に対する保険に加入しておく必要があります。

地震保険の必要性

地震保険の必要性について考えましょう。

地震保険の加入率

まずは、日本における地震保険の加入率から見ていきます。

損害保険料率算出機構が発表する最新統計によれば、2018年時点で地震保険の世帯加入率はおよそ30%で、3軒に1軒の割合でしか地震保険に加入していないことがわかっています。

画像引用:グラフで見る!地震保険統計速報|損害保険料率算出機構

2011年に発生した東日本大震災の影響で、2010年から2011年にかけては加入率が一気に上昇(とはいえ7%程度)し、以降は緩やかに加入率が上昇し続けているのが現状です。

上記の統計から、多くの人は地震保険の必要性を感じていないということが伺えます。

日本の地震リスクは「高い」

日本における地震保険の加入率は約3割と決して高い数値ではありません。

しかし、日本は世界的に見て「超地震大国」と呼ばれるほど地震の発生率が高い国であることが分かっています。

画像引用:『全国地震動予測地図2018年版 付録2 地震動予測地図を見てみよう』|地震調査研究推進本部

地震調査研究推進本部によれば、日本の面積は世界面積の1%にも満たない小さな島国でありながら、世界中で発生している地震の1割が日本の周辺で起こっているそうです。

過去には関東大震災や阪神・淡路大震災、東日本大震災など、日本に甚大な被害をもたらした大地震が多々発生しています。

直近においても震度5を超える地震が熊本や大阪、北海道、新潟、山形などで発生していることから、日本に住んでいる以上、常に地震のリスクに備える必要があるといえるでしょう。

地震の際の公的制度は多くない

日本は自身のリスクが非常に高い国といえますが、公的制度は決して多いとはいえません。

代表的な制度として「被災者生活再建支援制度」がありますが、これは生活再建の手助けを目的として支援金が支給される制度で、最大でも300万円までしか支援金が受け取れません。

この金額で、地震による建物や家財の損害を補填できるかといわれれば、支援金が出るだけありがたいお話ではありますが、残念ながら不十分といわざるを得ません。

また、地震に対する補償は地震保険以外ではほとんど受けられないので、日本に住む以上は地震保険に加入しておき、万が一の事態に備えておく必要があるのです。

地震保険の注意点

なお、地震保険には一部で補償の対象外となるものがあります。

地震保険の注意点

  • 工場や事務所などの住居として使用されない建物は地震保険の対象外
  • 有価証券(小切手、株券、商品券等)・預貯金証書の他、1個または1組の価額が30万円を超える貴金属・宝石・骨董、自動車、印紙、切手等も対象外

上記に該当するものは、たとえ地震が原因で損害が発生したとしても補償は適用されないので覚えておきましょう。

まとめ

地震保険の仕組みや補償内容について解説しました。

地震保険は、火災保険では補償されない地震による損害を補償するための保険です。

民間の保険会社と政府が共同で運営している損害保険なので、どの保険会社で申し込んでも地震保険の保険料や補償内容は変わりません。

日本は世界的に見ても地震が発生するリスクの高い国なので、日本に住む以上は「戸建て・分譲マンション・賃貸物件」など問わず、地震保険に加入して万が一の事態に備えておく必要があります。

なお、地震保険に加入する際は「建物(賃貸物件の場合は不要)」と「家財」の両方で地震保険に加入することをおすすめします。

ただし、仮に地震で損害を受けたとしても設定した補償金額が全額支払われる訳ではないので、その点を理解した上で加入するようにしてください。

また、地震保険は単体で加入することができず、基本的に火災保険とセットで加入することになるので覚えておきましょう。

この記事の執筆者
中村 翔也
携帯代理店法人部門にて営業職として2年半勤務後、2017年12月よりwebライターとして独立。通信ジャンルをメインに金融系、保険記事を毎月30本以上執筆。
この記事の監修者
石田 直樹
所有資格
AFP資格、TLC(生保協会認定FP)資格
ソニー生命、東京海上日動あんしん生命保険、保険代理店等、保険業界を28年間勤務。支社長や管理職を経験、200回以上のセミナーや研修講師の登壇経験あり。その知識を活かし、もっと多くの人に保険の必要性を正しく理解してもらいたい!という思いを胸に、ナビナビ保険の事業立ち上げメンバーとして異業種のIT企業に転職し、現在に至る。
この記事の編集者
ナビナビ保険編集部
ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。
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