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保険を知る

更新:2020.09.16 公開:2020.01.29

差額ベッド代は保険適用外って本当? 相場はいくら? 入院費用を少しでも節約するための全知識

差額ベッド代は保険適用外って本当? 相場はいくら? 入院費用を少しでも節約するための全知識

差額ベッド代とは、簡単に説明すると入院時の病室を利用するための料金のことです。

病室の規模にもよりますが全国的な平均としては1日あたり6,000円程度の費用を支払うことになり、差額ベッド代には健康保険が適用されないので全額自己負担で支払わなければなりません。

とはいえ、差額ベッド代は「患者側が希望して特別療養環境室に入院した時」「医師からの説明を聞いて同意書にサインをした時」に発生する費用なので、必ずしも支払わなければならない訳ではありません。

つまり、病院側の都合や医師の判断で、患者が希望していないにもかかわらず個室に入院した場合は差額ベッド代を支払わなくてよいのです。

差額ベッド代の基礎知識や相場、支払わなくて良いケースをわかりやすくご紹介していきます。

突然の入院で色々なことに対して不安感があるかと思いますが、まずは落ち着いて、入院で必要な費用と支払わなくて良い費用を切り分けていきましょう。

差額ベッド代とは?

差額ベッド代とは、正式には「差額室料」と言い、部屋の設備状況によって別途発生する料金のことです。

大部屋よりも個室の方が利用料金は高いですが、簡単に説明すると個室を利用した場合の差額分として支払うことになるのが差額ベッド代と覚えておけばよいでしょう。

とはいえ、差額ベッド代を請求される病室には条件があるので、すべての入院患者が支払わなければならない訳ではありません。

差額ベッド代がかかるケース

差額ベッド代が発生するのは「特別療養環境室(特別室)」に入院した時のみです。一般的な大部屋の病室とは異なり、特別療養環境室(特別室)には以下の4つの条件があります。

特別療養環境室(特別室)の4つの条件

  1. 特別の療養環境に係る一の病室の病床数は4床以下であること
  2. 病室の面積は一人あたり6.4平方メートル以上であること
  3. 病床ごとのプライバシーの確保を図るための設備を備えていること
  4. 特別の療養環境として適切な設備を有すること

参照:『第3 関係法令等(1)5「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」及び「保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等」の実施上の留意事項について』資料14項より抜粋|平成30年度診療報酬改定について|厚生労働省

重要なポイントは、個室でなくとも差額ベッド代が発生する可能性があるという点で、つまり、

差額ベッド代を考える上での重要なポイント

  • 「一部屋内のベッド数が4つ(4人部屋)以下」
  • 「一人あたり6.4平方メートル以上の面積」
  • 「プライバシー確保の設備(仕切り、部屋内トイレなど)がある」
  • 「特別な療養環境である」

の4つがある部屋を利用した場合に「差額ベッド代」が発生するので覚えておきましょう。

とはいえ、差額ベッド代が発生するのは「入院患者の希望によって特別室に入院した時」「医師からの説明を聞いた上で同意書にサインをした時」です。

病院側の都合(「大部屋が満員で~」など)や、医師の判断(感染症を防ぐなど)でやむを得ず特別室を利用する場合は、差額ベッド代を支払わなくても構いません。

詳しくは「差額ベッド代がかからないケース」で解説しますが、このことを知らずに高額な差額ベッド代を支払い続けているご家庭も多いです。

差額ベッド代の相場(費用)はいくら?

差額ベッド代がかかるケースをご紹介してきましたが、一緒に差額ベッド代の相場(費用)についても知っておきましょう。

厚生労働省が発表している「第401回中央社会保険医療協議会総会議事次第」の資料を見ると、平成27年度における差額ベッド代の相場が分かります。

差額ベッド代の相場
1日あたり平均徴収額(推計)
1人室 7,837円
2人室 3,119円
3人室 2,798円
4人室 2,440円
平均 6,188円

※記載の数値は平成29年(2017年)時の統計です参照:中央社会保険医療協議会総会(第401回)議事次第 資料「総-8-2」|厚生労働省

上記の表から、1人部屋で8,000円弱、最大の4人部屋で2,500円弱、全体の平均として1日あたり6,000円強の差額ベッド代が必要であることがわかります。

ここでは1日あたり平均6,000円強の差額ベッド代が必要なことを覚えておき、厚生労働省が発表している「平成29年(2017)患者調査の概況」から、病気ごとに必要な差額ベッド代を見ていきましょう。

病気ごとに必要となる差額ベッド代の目安
病名 平均入院日数 差額ベッド代
(平均入院日数×6,188円)
悪性新生物(がん) 17.1日 105,815円
糖尿病 33.3日 206,060円
高血圧性疾患 33.7日 208,536円
心疾患(高血圧性を除く) 19.3日 119,428円
脳血管疾患 78.2日 483,902円
肺炎 27.3日 168,932円
慢性腎臓病 47.9日 296,405円

参照:3.退院患者の平均在院日数等|平成29年(2017)患者調査の概況|厚生労働省

病気によって金額は異なりますが、非常に高額な差額ベッド代が必要であることが分かります。

当然ながら入院日数は人によって変わるので、あくまで平均値の金額ではありますが、それでも高額なことに変わりはありません。

しかも、差額ベッド代は公的保険(健康保険)や高額療養費制度の適用対象外で、全額自己負担で支払う必要があるため、経済的に非常に大きな負担になると言わざるを得ません。

ですが、冒頭でもお伝えした通り、差額ベッド代には支払わなくて良いケースが存在します。高額な入院費用を少しでも節約するために必要な知識を身に付けましょう。

差額ベッド代がかからないケース

何度もお伝えしている通り、差額ベッド代は「患者側の希望」「同意書にサインをした」の2つの場合に発生する費用です。

下記に該当する場合は差額ベッド代を支払う必要はないので、しっかりと覚えておきましょう。

ここでのポイントは「あくまで患者側の希望で」「納得した上で同意書にサインをした時」を除いて、病院側の都合で特別室を利用した場合に差額ベッド代はかからないという点です。

1. 同意書による確認を行っていなかった場合

特別室を利用する際、同意書による確認が行われていなかった場合は差額ベッド代を支払う必要はありません。

また、仮に同意書へサインをしていたとしても、サインする際に十分な説明がなかったり、差額ベッド代の金額が明記されていなかったりした場合は差額ベッド代を支払わなくて良いことになっています。

簡単に言えば、「患者側の希望で」「納得のいく説明をされた上で同意書にサイン」をした場合を除いて差額ベッド代はかからないということです。

とはいえ、一度サインをしてしまった同意書を取り消すのは時間も手間もかかってしまうので、同意書の内容をしっかりと確認した上でサインをするようにお気を付けください。

十分な説明がないままに同意書へサインをしてしまった場合の対処法

「入院する際に患者側が希望した」「説明を聞いた上で納得して同意書にサインをした」の2点の場合は差額ベッド代を支払わなければなりません。

しかし、病院側から不十分な説明なまま雰囲気に押されてサインをしてしまったという人も少なからずいることと思います。

そんな時は「厚生労働省から差額ベッド代に関する通知が届いているはずなので確認してください」と言えば、一度サインをした同意書を破棄してもらえる可能性があります。

また、厚生労働省の地方支分部局である「地方厚生局」に相談をするのもおすすめです。差額ベッド代に関する相談をしたい場合の参考にしてください。

各地方厚生局の連絡先一覧
名称 管轄区域 連絡先
北海道厚生局
  • 北海道
  • 総務課:011-709-2311
  • 管理課:011-796-5155
  • 医療課:011-796-5105
東北厚生局
  • 青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県
  • 総務課:022‐726‐9260
  • 医療課:022-206-5216
関東信越厚生局
  • 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県
  • 総務課:048‐740‐0711
  • 医療課:048‐740‐0815
東海北陸厚生局
  • 富山県、石川県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
  • 総務課:052‐971‐8831
  • 医事課:052‐971‐8836
近畿厚生局
  • 福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
  • 総務課:06‐6942‐2241
  • 医療課:06‐6942‐2414
中国四国厚生局
  • 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
  • 総務課:082‐223‐8181
  • 医療課:082‐223‐8225
四国厚生支局
  • 徳島県、香川県、愛媛県、高知県
  • 総務課:087‐851‐9565
  • 医療課:087‐851‐9502
九州厚生局
  • 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
  • 総務課:092‐707‐1115
  • 医療課:092‐707‐1123

参照:地方厚生(支)局|厚生労働省

2.治療上の都合により特別室に入院した場合

治療上の都合により、医師の判断で特別室への入院をする場合は差額ベッド代を支払う必要はありません。

医師の判断による部分なので一概にはお伝えできないのですが、厚生労働省が発表する資料には下記でまとめた内容が一例として挙げられています。

治療上の都合により特別室へ入院となる場合の一例

  • 救急患者、術後患者等であって、病状が重篤なため安静を必要とする者、又は常時監視を要し、適時適切な看護及び介助を必要とする者
  • 免疫力が低下し、感染症に罹患するおそれのある患者
  • 集中治療の実施、著しい身体的・精神的苦痛を緩和する必要のある終末期の患者
  • 後天性免疫不全症候群の病原体に感染している患者
  • クロイツフェルト・ヤコブ病の患者

参照:『第3 関係法令等(1)5「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」及び「保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等」の実施上の留意事項について』資料14項より抜粋|平成30年度診療報酬改定について|厚生労働省

上記に該当しなくても、医師の判断によって特別室へ入院することになった場合は差額ベッド代の支払いは不要です。

入院する際に個室へ案内された場合は「これは医師の判断によるものですか?」と確認してみるのが良いかと思います。

3.病院側の都合で特別室に入院した場合

差額ベッド代は、病院側の都合で特別室に入院した場合は支払う必要がなく、具体的には下記のような場合が該当します。

病院側の都合で特別室に入院する場合の一例

  • MRSA等に感染している患者であって、主治医等が他の入院患者の院内感染を防止するため、実質的に患者の選択によらず入院させたと認められる者の場合
  • 特別療養環境室以外の病室の病床が満床であるため、特別療養環境室に入院させた患者の場合

参照:『第3 関係法令等(1)5「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」及び「保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等」の実施上の留意事項について』資料14項より抜粋|平成30年度診療報酬改定について|厚生労働省

差額ベッド代問題で特に多く聞かれるのが「大部屋が満床で~」という場合です。これはもちろん病院側の都合なので差額ベッド代を支払う必要はないのですが、診察時においてこのような説明をされることが多いようです。

中にはちゃんとした説明もないまま、請求書に差額室料が上乗せされているケースもあるそうなので、しっかりと確認しておくのがベストです。

ただし、実際に大部屋が満床で物理的に入院できないというケースも存在します。その場合は、別の病院への紹介状を書いてもらってそちらで対応してもらうようにしてみてください。

差額ベッド代に備える方法

差額ベッド代がかからないケースを3つご紹介してきました。

患者の希望しない形で特別室に入院する場合は支払う必要はありませんが、大部屋だと他の入院患者もいることがあり、入院生活でかなり大きなストレスがかかります。

それを回避する意味でも個室や特別室といった「快適な空間」で過ごすために必要な費用として差額ベッド代を支払うのは決して悪い選択ではありません。

とはいえ、差額ベッド代は公的保険の適用対象外なので、10万円以上もする高額な入院費用を全額自己負担で支払うのは、家計が圧迫されてかなりしんどいですよね。

そんな時は「医療保険」を検討するのがおすすめです。

医療保険には様々な種類がありますが、その中でも入院日数に応じて給付される「入院給付金」の金額から判断するのが良いでしょう。

具体的には「差額ベッド代の相場(費用)はいくら?」でお伝えしたように、1日あたり平均6,000円強の差額ベッド代が必要なので、この金額を目安にしてご検討ください。

差額ベッド代は医療費控除の対象外なので注意!

高額となりやすく、全額自己負担で支払う必要がある差額ベッド代ですが、残念ながら医療費控除は対象外なのでご注意ください。

医療費控除とは、1年間の内に「ある一定の金額以上の医療費」を支払った場合に、その内の一部の税金が返ってくる制度のことで、医療費控除が可能となる金額は、年間10万円もしくは合計所得金額の5%のどちらか低い方を超える医療費を支払った場合です。

ただし、医療費控除の対象となるのは簡単に言えば「医師の診断や治療を受けるために最低限必要なもの」に限られます。

つまり、「医師の判断では不要だが患者の希望によって特別室を利用する」といった場合に発生する差額ベッド代は、治療を受けるために最低限必要なものではないとみなされ、医療費控除が適用されないのです。

逆に、医師の判断によって特別室に入院する場合は「治療を受けるために最低限必要なもの」となるので医療費控除の対象となるものの、そもそも「医師の判断によって特別室に入院する場合は差額ベッド代がかからない」ので、結果として医療費控除に使える支払いは発生しません。

まとめ

差額ベッド代とは、入院で使う病室の利用料金のことですが、必ずしも入院患者の全員が支払わなければならない訳ではありません。

特別療養環境室(特別室)の4つの条件

  • 特別の療養環境に係る一の病室の病床数は4床以下であること
  • 病室の面積は一人あたり6.4平方メートル以上であること
  • 病床ごとのプライバシーの確保を図るための設備を備えていること
  • 特別の療養環境として適切な設備を有すること

参照:『第3 関係法令等(1)5「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」及び「保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等」の実施上の留意事項について』資料14項より抜粋|平成30年度診療報酬改定について|厚生労働省

上記のような特別療養環境室(特別室)に入院する場合は、差額ベッド代が発生します。

ただし、下記の3パターンに該当する時は差額ベッド代を支払う必要がありません。

残念ながら病院側で徹底されていないケースも多々見受けられ、本来であれば不必要な差額ベッド代を支払い続けているご家庭が多いのが現状です。

お伝えした内容をしっかり覚えておき、不必要な差額ベッド代を支払わないように気を付けましょう。

万が一、トラブルが起こった場合は各地域を管轄している「地方厚生局」へご相談ください。

この記事の監修者

石田 直樹

ソニー生命、東京海上日動あんしん生命保険、保険代理店等、保険業界を28年間勤務。支社長や管理職を経験、200回以上のセミナーや研修講師の登壇経験あり。その知識を活かし、もっと多くの人に保険の必要性を正しく理解してもらいたい!という思いを胸に、ナビナビ保険の事業立ち上げメンバーとして異業種のIT企業に転職し、現在に至る。
所有資格
AFP資格、TLC(生保協会認定FP)資格
この記事の編集者

ナビナビ保険編集部

ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。

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