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更新:2020.06.12 公開:2020.04.15

児童扶養手当とは? 児童手当との違い・支給額や申請方法を分かりやすく解説します

児童扶養手当とは? 児童手当との違い・支給額や申請方法を分かりやすく解説します

児童扶養手当とは

児童扶養手当とは、離婚によるひとり親世帯(父子家庭・母子家庭)が受けられる手当のことです。

児童扶養手当法に基づいた制度で、ひとり親世帯の生活と児童の育成を支援することを目的に給付金が支給されます。

支給対象者は「18歳に達する日以後最初の3月31日までの児童」と「20歳未満かつ政令で定める程度の障害がある児童」を監護している父子・母子家庭の父親または母親(受給資格者)です。

また、父母に代わって児童を養育している方も支給の対象に含まれます。

支給される金額は受給資格者の所得金額によって異なるため、詳しくは「児童扶養手当の月額」の項目で解説します。

「児童扶養手当」と「児童手当」は別物

「児童扶養手当」と混同されやすい手当として「児童手当」があり、これらは名称が非常に似ていますが、全くの別物なので気をつけてください。

児童扶養手当と児童手当の違いを簡単にまとめると以下のとおりです。

児童扶養手当と児童手当の違い

 

児童扶養手当

児童手当

児童の対象年齢

18歳到達後、最初の331日まで(高校卒業まで)

もしくは20歳未満かつ政令で定める程度の障害がある児童

15歳到達後、最初の331日まで(中学校卒業まで)

受給者の対象条件

対象となる児童を養育している父子世帯・母子世帯、もしくは父母に代わって養育している方(ふたり親世帯では支給されない)

対象となる児童を養育している世帯(ふたり親世帯でも支給される)

支給金額

  • 児童1人:全部支給42,910円、一部支給10,12042,900
  • 児童2人:全部支給10,140円、一部支給5,07010,130
  • 児童3人目以降:全部支給6,080円、一部支給3,0406,070
    ※児童を養育している方の前年の所得が所得制限限度額以上の場合、その年の8月分から翌年7月分までの児童扶養手当の全部または一部支給が停止となります
  • 3歳未満:一律15,000
  • 3歳以上小学校終了前:10,000円(第3子以降は15,000円)
  • 中学生:一律10,000
    ※児童を養育している方の所得が所得制限限度額以上の場合は特例給付として月額一律5,000円となります

支給時期

原則として1月、3月、5月、7月、9月、11月の年6回に分けて2か月分の手当を支給

(例)3月の支給は23月分の手当が支給

原則として毎年6月、10月、2月にそれぞれの前月分までの手当を支給

(例)6月の支給日は25月分の手当が支給

支給される金額や支給時期、対象となる児童や受給者の条件が異なるので、上記の一覧表でその違いをしっかりと確認しておきましょう。

児童扶養手当の受給対象者

児童扶養手当の受給対象者は、以下に該当する「18歳到達後、最初の3月31日まで(高校卒業まで)」または「20歳未満かつ政令で定める程度の障害がある児童」を養育している方となります。

児童扶養手当の受給対象者

  • 父母が離婚した後、父または母と生計を異にする児童
  • 父または母が死亡した児童
  • 父または母が重度の障害(おおむね身体障害者障害程度等級2級以上)を有する児童
  • 父または母が生死不明である児童
  • 父または母に引き続き1年以上遺棄されている児童
  • 父または母が同居せずに監護(監督・保護)義務を放棄していることを指す
  • 家庭の不和による別居などは該当しない
  • 父または母が配偶者からの暴力(DV)で裁判所から保護命令を受けた児童
  • 父または母が法令により引き続き1年以上拘禁されている児童
  • 婚姻によらないで生まれ、父または母と生計を異にする児童

参考:児童扶養手当|杉並区

ただし、上記に該当する場合でも、次のいずれかに該当する場合は児童扶養手当が支給されません。

児童扶養手当が支給されない場合

  • 児童が児童福祉施設(母子生活支援施設等を除く)などに入所、もしくは里親に委託されているとき
  • 児童が父または母の配偶者(重度の障害がある場合を除く)と生計を同じくしているとき
  • 配偶者には事実上の配偶者を含む
  • 申請者または扶養義務者の所得が一定額以上である場合

児童扶養手当が支給されない場合の「所得」の計算方法については後述します。

児童扶養手当の月額

児童扶養手当の月額は以下のとおりです。

児童扶養手当の月額

区分

全部支給

一部支給

児童1

42,910円

10,120〜42,900

児童2人目の加算額

10,140円

5,070〜10,130

児童3人目以降の加算額

6,080円

3,040〜6,070

参照:児童扶養手当|杉並区

なお、児童扶養手当の月額は児童扶養手当法に基づいて計算されているため、全地域で同一の金額です。

児童扶養手当の月額における「全部支給」と「一部支給」の違いは以下のとおりです。

児童扶養手当の月額における「全部支給」と「一部支給」の違い

  • 全部支給:所得が受給資格者本人の所得制限限度額における全部支給の範囲内である場合
  • 一部支給:所得が受給資格者本人の所得制限限度額における全部支給の範囲を超えており、一部支給の範囲内に収まっている場合

児童扶養手当が全部支給と一部支給のどちらになるかは、受給資格者の所得額を「扶養親族等の数に応じた所得制限限度額」に照らし合わせて計算した金額によって決まります。

所得制限限度額について

児童扶養手当は、前年中の所得金額に養育費の8割相当額を合算し、以下の「控除額」を差し引いた後の金額が所得制限限度額未満の場合に児童扶養手当が支給されます。

各項目の定義

  • 所得:給与所得者は「源泉徴収票の【給与所得控除額の金額】」、確定申告提出者は「確定申告書の【所得金額】」
  • 養育費:児童の父または母から、前年中に申請者(母または父)および対象児童が受け取った金品など
所得からの控除額

控除の種類

控除額

一律控除

80,000円

勤労学生控除

270,000円

寡婦・寡夫控除(申請者が父または母の場合を除く)

270,000円

特別寡婦控除(申請者が母の場合を除く)

350,000円

障害者控除

1人につき270,000

特別障害者控除

1人に付き400,000

雑損・医療費・小規模企業共済等掛金・配偶者特別控除

控除相当額

参照:児童扶養手当|杉並区

簡単にまとめると「所得+養育費-控除額」の合計金額が、以下の所得制限限度額未満であれば児童扶養手当が受け取れるということです。

所得制限限度額については以下の一覧表をご参照ください。

所得制限限度額表(令和元年度)

扶養親族等の人数

全部支給

一部支給

孤児等の養育者/配偶者/扶養義務者

0人

490,000円

1,920,000円

2,360,000円

1人

870,000円

2,300,000円

2,740,000円

2人

1,250,000円

2,680,000円

3,120,000円

3人

1,630,000円

3,060,000円

3,500,000円

4人

2,010,000円

3,440,000円

3,880,000円

5人

2,390,000円

3,820,000円

4,260,000円

参考:ひとり親家庭の支援について(全体版)|厚生労働省

なお、一部支給に該当する場合の実際の手当月額は、対象児童が「第1子・第2子・第3子以降」のどれに該当するかによって計算式が異なります。

第1子の手当月額の計算式

第1子の手当月額の計算式は以下のとおりです。

第1子の手当月額の計算式

  • 42,910円 -{(所得額-全部支給の所得制限額)×0.0229231+10}

第2子の手当月額の計算式

第2子の手当月額の計算式は以下のとおりです。

第2子の手当月額の計算式

  • 10,140円 -{(所得額-全部支給の所得制限額)×0.0035385+10}

第3子以降の手当月額の計算式

第3子以降の手当月額の計算式は以下のとおりです。

第3子以降の手当月額の計算式

  • 6,080円 -{(所得額-全部支給の所得制限額)×0.0021189+10}

児童扶養手当の支給までの申請方法(手続きの流れ)

児童扶養手当は、お住いの市区町村の自治体窓口で申請手続きを行う必要があり、申請手続きの流れは各地域で異なりますが、大まかな流れは以下のとおりとなります。

児童扶養手当の手続きの流れ

  1. 最寄りの自治体窓口(福祉課、子育て支援課など)で受付を行う
  2. 「児童扶養手当認定請求書」を記入する
  3. 記入した認定請求書と添付書類を提出する
  4. 自治体内にて審査が行われる
  5. 無事に審査が終われば申請の翌月以降から支給開始

児童扶養手当を申請する際は、必ず最寄りの自治体窓口にて受付を行わなければなりません。

その際、必要な添付書類があるので予め準備して持っていきましょう。

準備すべき書類

児童扶養手当を申請する際に準備すべき書類は以下のとおりです。

児童扶養手当を申請する際に準備すべき書類

  • 申請者と児童それぞれの戸籍謄本の原本
  • 申請者名義の預金通帳
  • 印鑑(認印)
  • 申請者と児童それぞれのマイナンバー確認書類
  • 申請者の本人確認書類

お住まいの市区町村によって必要な書類が異なる場合がありますので、事前に確認しておくことをおすすめします。

児童扶養手当の支給日

児童扶養手当の支給は、申請の翌月以降かつ奇数月に支給されます。

具体的にいうと、令和元年11月分以降は毎年1月・3月・5月・7月・9月・11月それぞれで2ヶ月分まとめての手当が支給となります。

それまでは4ヶ月分ずつ年3回(3月・7月・11月)の支給だったので、令和元年以前から児童扶養手当を受給している方は、支給されるタイミングが変更となっている点にご注意ください。

各月の支給日は11日前後であることが多いようですが、地域によって異なる場合があるので窓口にて支給日を確認しておきましょう。

児童扶養手当の注意点

児童扶養手当には以下の3つの注意点があります。

支給停止制度により支給期間に上限がある

児童扶養手当には、支給停止制度により支給期間の上限が定められています。

児童扶養手当の支給期間上限

  • 支給開始月の初月から起算して5年
  • 手当の請求をした日に3歳未満の児童を監護する場合は、この児童が3歳に達した月の翌月初日から起算して5年
  • 手当の支給要件に該当する日に至った日の属する月の初日から起算して7年

児童扶養手当は、最長で7年間までしか支給されないので覚えておきましょう。

所得制限限度額がある

児童扶養手当は、申請者の前年の所得を計算して「所得制限限度額」未満の場合に手当が支給されます。

所得制限限度額表(令和元年度)

扶養親族等の人数

全部支給

一部支給

孤児等の養育者/配偶者/扶養義務者

0人

490,000円

1,920,000円

2,360,000円

1人

870,000円

2,300,000円

2,740,000円

2人

1,250,000円

2,680,000円

3,120,000円

3人

1,630,000円

3,060,000円

3,500,000円

4人

2,010,000円

3,440,000円

3,880,000円

5人

2,390,000円

3,820,000円

4,260,000円

参考:ひとり親家庭の支援について(全体版)|厚生労働省

上記の限度額以上の所得がある方には児童扶養手当が支給されないので覚えておきましょう。

現況届を毎年提出する必要がある

児童扶養手当を受給し続けるためには「現況届」を毎年提出しなければなりません。

現況届(げんきょうとどけ)とは、前年の所得や現在の家族状況等を市区町村に届け出るための書類で、お住まいの市区町村より、毎年7月末頃を目処に自宅へ送付され、毎年8月中に提出する必要があります。

現況届を提出しないと児童扶養手当が支給されなくなってしまうのでご注意ください。

まとめ

児童扶養手当は、離婚によるひとり親世帯(父子家庭・母子家庭)が受けられる手当のことで、ひとり親世帯の生活と児童の育成を支援することを目的に給付金が支給されます。

支給対象は、「18歳到達後、最初の3月31日まで(高校卒業まで)」または「20歳未満かつ政令で定める程度の障害がある児童」を養育している以下に該当する方です。

児童扶養手当の受給対象者

  • 父母が離婚した後、父または母と生計を異にする児童
  • 父または母が死亡した児童
  • 父または母が重度の障害(おおむね身体障害者障害程度等級2級以上)を有する児童
  • 父または母が生死不明である児童
  • 父または母に引き続き1年以上遺棄されている児童
  • 父または母が同居せずに監護(監督・保護)義務を放棄していることを指す
  • 家庭の不和による別居などは該当しない
  • 父または母が配偶者からの暴力(DV)で裁判所から保護命令を受けた児童
  • 父または母が法令により引き続き1年以上拘禁されている児童
  • 婚姻によらないで生まれ、父または母と生計を異にする児童

参考:児童扶養手当|杉並区

上記に該当する方は、お住いの市区町村の受付窓口で申請手続きをすることで手当が受けられるようになります。

児童扶養手当によって支給される金額は以下の通りです。

児童扶養手当の月額

区分

全部支給

一部支給

児童1

42,910円

10,120〜42,900

児童2人目の加算額

10,140円

5,070〜10,130

児童3人目以降の加算額

6,080円

3,040〜6,070

参照:児童扶養手当|杉並区

令和元年11月分以降は、毎年奇数月(1月・3月・5月・7月・9月・11月)に支給されるので、該当する方は忘れずに申請するようにしましょう。

また離婚時に必要な保険の手続きについては、こちらの記事を参考にしてください。

この記事の執筆者
中村 翔也
携帯代理店法人部門にて営業職として2年半勤務後、2017年12月よりwebライターとして独立。通信ジャンルをメインに金融系、保険記事を毎月30本以上執筆。
この記事の監修者
石田 直樹
所有資格
AFP資格、TLC(生保協会認定FP)資格
ソニー生命、東京海上日動あんしん生命保険、保険代理店等、保険業界を28年間勤務。支社長や管理職を経験、200回以上のセミナーや研修講師の登壇経験あり。その知識を活かし、もっと多くの人に保険の必要性を正しく理解してもらいたい!という思いを胸に、ナビナビ保険の事業立ち上げメンバーとして異業種のIT企業に転職し、現在に至る。
この記事の編集者
ナビナビ保険編集部
ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。
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