保険を知る

生命保険解約手続きの注意点とは?流れや解約以外の対処法

「保険料の支払いがきつくなってきた」「保障の見直しがしたい」と様々な理由で生命保険の解約を考える人がいます。

そこで、今回は生命保険の解約について下記の内容をご紹介します。

  • 解約返戻金についての注意点
  • 生命保険解約のデメリット
  • 解約の手続き
  • 解約以外に保障内容を見直す方法

生命保険はいつでも解約することができますが解約にはリスクも伴います。リスクをしっかりと理解した上で解約手続きを行ってください。

保険料の支払いが厳しいという理由で保険の解約をするる方もいらっしゃると思いますが、保険料の支払いの負担を軽くするのは解約以外でも可能です。
この記事では解約以外の方法もご紹介するので参考にしてください。

生命保険を解約!解約返戻金の注意点

生命保険は下記の2種類に分かれます。

  • 貯蓄性のある保険(積立型)
  • 貯蓄性のない保険(掛け捨て型)

貯蓄性のある保険は解約するとそれまで積み立てていたお金を受け取ることができ、そのお金を解約返戻金と呼びます。

解約返戻金を受け取るまでの流れは下記の通りです。

解約返戻金を受け取るまでの流れ

  1. 営業担当者や窓口、コールセンターで解約の意思表示をする
  2. 解約請求書に必要事項を記入の上、保険証券やマイナンバーなど必要な情報と共に保険会社に送付する
  3. 解約書類が生命保険会社に届いて処理され、書類上の不備がない状況となった時点で解約となる。
  4. 解約返戻金などが支払われる(期間は保険会社ごとに設定されている)

生命保険は金融商品であり、連絡をしたらすぐに解約ができるわけではありません。
通常1~2週間程度かかるので、解約返戻金を使うタイミングが差し迫っているのであれば余裕を見て解約する必要があります。

解約返戻金を受け取る目的で生命保険を解約する方は多いと思います。
しかし、解約返戻金には下記のような注意点もあります。

  • 早期解約だと解約返戻金が少ない(もしくはまったくない)可能性がある
  • 解約返戻金には税金がかかる可能性がある

解約する場合はリスクを理解した上で、自分の保険情報を必ず確認するようにしましょう。
保険情報等わからない場合には、担当者に確認してみてください。

生命保険の早期解約は損をする可能性があるので注意!

積立型保険は保険料と保険期間をきちんと設定すれば、支払った保険料以上の解約返戻金を受け取ることができるケースがあります。

ただし、それは保険料の払込期間全てきちんと支払った場合です。

積立型保険の解約返戻金は払込期間終了前に解約してしまうと、支払った保険料よりも少ない解約返戻金しか受け取れなくなる可能性があります。

解約する際には解約返戻金をいくら受け取れるか確認してから解約の手続きを行いましょう。

50万円を超える解約返戻金には税金がかかるため注意!



解約返戻金が支払った保険料よりも多い場合は、課税の対象となるので注意が必要です。解約返戻金の所得区分は一時所得扱いです。

一時所得は50万円の特別控除額があるので、解約返戻金で受け取った額が支払った保険料の額よりも50万円以上多い場合は課税されると覚えておくといいでしょう。解約返戻金の課税対象額の計算式は下記の通りです。

解約返戻金の課税対象額の計算式

(解約返戻金ー払込保険料総額ー50万円)×1/2

他にも一時所得がある場合は合算した金額に課税されることになります。

解約するタイミングを考えて解約返戻金を受け取らないと、思わぬ出費になってしまうので注意しましょう。

生命保険解約のデメリット

生命保険を解約すると「解約返戻金が受け取れる」「保険料の支払いがなくなる」といったメリットもありますが、下記のようなデメリットもあります。

  • 保障がなくなる
  • 保険の空白期間が生じる
  • 再び保険に加入できないことや保険料が高くなることがある

これらのデメリットを理解せずに解約してしまうと、自分に万が一のことがあった際の備えが全くない状態に陥ることもあります。解約する際には注意してください。

この章では生命保険解約のデメリットを詳しく解説していきます。

解約すると保障がなくなる

生命保険を解約すると万が一のことがあった際の保障がなくなってしまいます。

生命保険に加入する大きな目的は、万が一のことがあった際に残された家族へお金を残すことです。

しかし、解約してしまうとその目的は達成できなくなります。

生命保険を解約する際には家族にお金を残さなくても本当に大丈夫か、よく考えてから解約をしてください。

保険の空白期間が生じる可能性がある

生命保険を見直したいと考えて、現在加入している保険を解約する人がいます。

その際、保険を解約するタイミングをよく考えないと、どちらの保険にも加入していない空白期間ができる可能性があります。

新しい生命保険に加入しようと思っても、すぐに加入できるわけではありません。

生命保険の効力が発生する日(責任開始日)の前に解約手続きが終わっていると保険の空白期間が生じてしまうので注意しましょう。

生命保険の責任開始日は下記の3つが揃った日と決められています。

  1. 申込
  2. 告知・診査
  3. 第一回保険料の払込

新たな保険の申込が終わったからといって効力が発生するわけではないこと、また告知・診査は数日〜1週間程度かかるので、申し込みをしてすぐに解約する場合は注意してください。

責任開始日がいつになって、いつ解約すれば問題ないのかわからない人は、保険の担当者に相談してみましょう。

新しい保険に必ず入れる訳ではない

生命保険を一時的に解約してまた加入すれば良いと考えている方もいるかもしれませんが、その場合は注意が必要です。

なぜなら新しい生命保険に加入できないケースがあります。

生命保険に加入できないケース例

  • 告知・診査によって病歴がある
  • 健康状態(主に健康診断の結果)
  • 年齢

新たに生命保険に加入するためには告知・診査が必要となり、告知・診査によって過去の病歴などがあると保険に加入できなくなってしまうケースが多いです。

病歴がなかったとしても、年齢が高くなったり、健康診断で要精密検査等の指摘事項がついたりすると生命保険に入りづらくなります。

また、加入できたとしても保険料が割増しになることもあるので注意してください。

保険の見直しですぐに加入しようと考えている人も、現在の自分の年齢や健康状態で新たな保険に加入できるかを考えてから加入・解約を考えた方がいいでしょう。

保険解約の手続き

保険解約の手続きの流れは下記のとおりです。

保険解約の手続きの流れ

  1. 営業担当者や窓口・コールセンターで解約の意思表示をする
  2. 解約請求書に必要事項を記入の上、保険証券やマイナンバーなど必要な情報と共に保険会社に送付する
  3. 解約書類が生命保険会社に届いて処理された時点で解約となる
  4. 解約返戻金などが支払われる(期間は保険会社ごとに設定されている)

生命保険を解約するにはまず営業担当者や窓口・コールセンターに解約の意思を伝える必要があります。

保障の再確認や新たな商品の提案がある場合も多いので、必要があれば参考にしましょう。

解約を決めていたり、すでに次の保険商品が決まっている場合には、コールセンターに電話することにより解約できます。

なお、保険の解約日は解約書類が保険会社に届いて処理された日になるのが一般的です。

解約請求できるのは原則契約者本人のみ

解約請求をできるのは原則契約者本人のみです。

しかし、契約者本人が手続きをするのが難しい場合には代理人を立てて保険の解約を行います。

保険の解約に代理人を立てる場合は、下記の条件を満たす必要があります。

保険解約代理人をたてる場合の条件

  • 契約者の正当な代理人
  • 委任状がある
  • 解約返戻金がある場合、支払い口座が契約者本人の口座である

基本的に代理人は家族ですが、必要があれば血縁関係がない方でもなることができます。

生命保険料が厳しい・払えない場合の解約以外の対処法

保険料の支払いが高くて払えない、もしくは安くしたいという理由で生命保険の解約を考えている場合、解約以外にも下記の対処法があります。

  • 保険金額を減額する
  • 保険を払済にする
  • 保険を延長(定期)する
  • 契約者貸付を利用する

保険料の支払いが厳しくなると解約を考える人が多いですが、まずは色々な方法を検討してみましょう。

保障を持ったまま家計にあった保険料にすることができるかもしれません。

保険金額を減額する

生命保険は基本的に保険金額が高ければ高いほど毎月の保険料も高くなります。

つまり毎月の保険料を安くするためには、受け取る保険金額を安く(減額)する必要があります。
保険金の減額は新たな保険に加入するわけではないので、告知・診査がなくても行えます。

契約としては減額した部分を一部解約したという扱いになります。

定期保険・終身保険どちらでも利用できる制度なので覚えておくといいでしょう。

払済保険への変更

終身保険など積立型の保険であれば払済保険に変更することもできます。

払済保険とはその時に溜まっている解約返戻金を原資とした一時払保険に変更することです。

払済保険にした場合は、保険期間はそのままに保険金額が減りますが、保険金額が多少減ったとしても保険を持っておきたい人にはおすすめの方法です。

払済保険のメリットとしては、保障をそのまま継続できる点です。


保険料の支払いは止めたいけれど解約返戻金をまだ受け取らなくてもいいケースであれば、払済保険に変更した上で必要な時に解約すると、解約返戻金が増えた状態で受け取ることができます。

保険金額と保障期間を変えずに保険料を減らしたい場合は、このような払済という仕組みを応用することで対応できます。

積立型の保険を払済にした上で足りない保険金額分の掛け捨て型保険に加入すると、保険金額や保障期間を変えずに保険料が安くなります。

ただし、払済保険で一点注意が必要なのは特約が解約になることです。

医療特約などの特約内容を持っていたい場合は医療保険に新たに加入するなどの対応が必要になります。

保険を延長(定期)する

払済保険と似たような考え方ですが、こちらは保険金額を変えずに保障期間を短くする方法です。

解約返戻金を元手に同じ保険金額の定期保険(保障期間が短いもの)に加入することを保険を延長すると言います。

保険料を支払えないがどうしても保障が欲しい場合は保険を延長しましょう。

ただし、解約返戻金はその時点でなくなるので、その後解約しても解約返戻金を受け取ることはできません。

保険を延長した際も特約は解約になります。

特約内容が解約になることも考えた上で、今後の保険について考えてください。

契約者貸付による貸付金の活用

一時的に資金が必要な時は解約返戻金の受取ではなく、契約者貸付を活用することでも資金調達ができます。

契約者貸付とはその時にある解約返戻金の所定範囲内で保険会社からお金を借りられる制度です。

上限は解約返戻金の何%までと保険会社ごとに決められています。

契約者貸付を利用すれば保険を持ったまま一時的に資金調達をすることができますが、あくまで貸付なので借りた金額は返済しなければなりません。

万一、契約者貸付を受けたまま死亡したり、保険を解約したりすると、もらえる保険金や解約返戻金から貸付を受けている金額が減額されて給付されます。

契約者貸付は保険会社からお金を借りることで、借りた金額には利息がかあるということを理解しておきましょう。

そのため、契約者貸付で借りた元金に利息がついて解約返戻金の金額を超えてしまうと、保険が失効してしまうので利用には注意が必要です。

まとめ

今回は生命保険の解約について下記の内容をご紹介してきました。

  • 早期解約は解約返戻金が支払った保険料よりも少なくなる可能性がある
  • 保険の解約には保障がなくなるなど3つのデメリットがある
  • 解約の手続きは担当者や窓口・コールセンターに連絡する
  • 解約以外にも保険料を払わなくすることや安くすることが可能

生命保険は万が一のことがあった時に自分と家族を守るための大切な商品です。

解約すると保障がなくなり、自分や家族へのリスクが高くなることも理解した上で考えてみてください。

保険料が問題であれば解約以外にも様々な方法があります。自分の担当者ともよく相談した上で最後は自分自身で保険をどうするか決めるのがポイントです。

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この記事の執筆者
小山 直樹
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士2級, 生命保険販売資格, 変額保険販売資格
外資系生命保険会社にて個人・法人向けの営業・販売を担当。生命保険・医療保険・相続・外貨建て・学資保険など様々な商品を扱っていました。 難しい保険をわかりやすく考えられるように解説していきます。
この記事の監修者
石田 直樹
所有資格
AFP資格、TLC(生保協会認定FP)資格
ソニー生命、東京海上日動あんしん生命保険、保険代理店等、保険業界を28年間勤務。支社長や管理職を経験、200回以上のセミナーや研修講師の登壇経験あり。その知識を活かし、もっと多くの人に保険の必要性を正しく理解してもらいたい!という思いを胸に、ナビナビ保険の事業立ち上げメンバーとして異業種のIT企業に転職し、現在に至る。
この記事の編集者
ナビナビ保険編集部
ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。
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