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自転車保険とは? 加入の必要性や選び方をわかりやすく解説

自転車保険とは? 加入の必要性や選び方をわかりやすく解説

自転車保険とは

自転車保険は、自転車を運転している時に起きた事故に備えるための保険です。

自転車は運転するために免許が必要ないことから気軽に利用できる身近な乗り物ですが、日本の法律上では自動車と同じく「車両」として扱われます。

万が一、事故を起こしてしまった場合は、自転車の運転手に対して刑事責任や数千万円以上の賠償責任が問われることになります。

過去には子供が起こした自転車事故で1億円近い金額の賠償命令が出された事例もあり、普通に考えれば賠償金の支払いによって生活を送ることが難しくなってしまうでしょう。

そのため、自転車に乗る機会がある方は、万が一の事態に備えるために自転車保険への加入を検討すべきだと言えます。

なお、以下の都道府県や自治体では自転車保険への加入が義務付けられています。

自動車保険の加入が義務付けられている主な自治体
項目 自治体
努力義務 北海道、茨城県、群馬県、千葉県、富山県、和歌山県、鳥取県、徳島県、香川県、高知県、福岡県、熊本県
加入義務 仙台市、埼玉県、神奈川県、長野県、静岡県、名古屋市、金沢市、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、鹿児島県
2020年4月1日より義務化 東京都、奈良県、愛媛県

自転車保険に加入してなかったとしても罰則がある訳ではないので、余計なお金を払いたくないという想いから加入しない方もいます。

ですが、どれだけ注意していても確実に事故を防げる訳ではありませんし、自転車を運転する以上は自転車保険の保険料は決して無駄な出費ではありません。

当コンテンツでは、ご自身に合った自転車保険を選ぶための情報をご紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。

まず、自転車保険における「個人賠償責任補償」と「傷害補償」の金額をいくらにするのが良いかという点から見ていきましょう。

個人賠償責任補償は手厚く準備

自転車保険では、個人賠償責任補償で少なくとも1億円以上あるものを選ぶのが良いでしょう。

冒頭でもお伝えした通り、過去の判決において、自転車事故での損害賠償額が1億円近い金額となった事例があるためです。

ここで、過去の自転車事故における判決事例を見てみましょう。

自転車事故における判決事例
判決認容額※ 事故の概要 裁判所
9,521万円 男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性(62歳)と正面衝突。
女性は頭蓋骨骨折等の障害を負い、意識が戻らない状態となった。
 神戸地方裁判所
(2013年7月4日判決)
9,266万円 男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前の歩道から車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた男性会社員(24歳)と衝突。
男性会社員に重大な障害(言語機能の喪失等)が残った。
東京地方裁判所
(2008年6月5日判決)
6,779万円 男性が夕方、ペットボトルを片手にスピードを落とさずに下り坂を走行し交差点に侵入、横断歩道を横断中の女性(38歳)と衝突。
女性は脳挫傷等で3日後に死亡した。
東京地方裁判所
(2003年9月30日判決)
5,438万円 男性が昼間、信号表示を無視して高速度で交差点に侵入、青信号で横断歩道を横断中の女性(55歳)と衝突。
女性は頭蓋内損傷等で11日後に死亡した。
東京地方裁判所
(2007年4月11日判決)
4,746万円 男性が昼間、赤信号を無視して交差点を直進し、青信号で横断歩道を歩行中の女性(75歳)に衝突。
女性は脳挫傷等で5日後に死亡した。
東京地方裁判所
(2014年1月28日判決)

※上記の損害賠償額は、上記裁判における判決文で命じられた支払金額です※上記裁判後の上訴等により、加害者が実際に支払う金額とは異なる可能性があります参照:冊子「知っていますか?自転車の事故〜安全な乗り方と事故への備え〜」|日本損害保険協会

上記の表を見ると高額な賠償金額に目が行きがちですが、いずれのケースも決して特別な場面に限定された事故ではないことがおわかりいただけるかと思います。

このように、普通に自転車を運転していて事故を起こしてしまった場合でも、これだけの高額な損害賠償責任に問われる可能性があります。

当然ながら事故を起こさないことが第一ではありますが、もし仮に自転車事故を起こしてしまった場合でも自転車保険に加入していれば経済的な負担を大きく減らすことができます。

自転車保険では、個人賠償責任補償の金額として数千万円〜3億円程度であることが一般的ですが、毎月支払う保険料とのバランスを見て、少なくとも1億円以上に設定して加入するのがおすすめです。

傷害補償は他に加入している保険とのバランス

自転車での事故は、相手だけではなく自分自身もケガをするリスクがあります。

その際の通院費や入院費などに備えられるのが傷害補償ですが、他の「医療保険」や「生命保険」などと重複する部分が多いので、すでに別の保険に加入している方は過剰補償になりやすいです。

そのため、自転車保険における傷害補償は、すでに加入している他の保険とのバランスを見て決めるのが良いでしょう。

結論を言えば、すでに加入している保険と自転車保険を合わせて、入院給付金として日額10,000円程度、死亡保険金は200〜300万円程度を目安に補償額を決めるのがおすすめです。

自転車保険と医療保険のバランス

自転車保険と医療保険のバランスをはかるためには、自転車事故で実際に入院した場合に必要な入院給付金を確認します。

必要な入院給付金は、平均入院日数×入院1日あたりの自己負担額で計算可能です。

厚生労働省が発表する「平成29年度患者調査」によれば、自転車事故で多い『骨折』は37.2日、『脊柱障害』は26.3日であることがわかっています。

一方、入院1日あたりの自己負担額は「令和元年度 生活保障に関する調査」によると平均23,300円です。

年度が異なるため正確な数値とは異なりますが、これらの結果から見ると骨折の場合は866,760円、脊柱障害は612,790円の費用がかかる計算となります。

つまり、1日あたりの自己負担額が平均23,300円であることも踏まえて、すでに加入中の医療保険の入院給付金日額と自転車保険の入院給付金の合計が日額10,000円程度になるよう金額を調整するのがおすすめです。

なお、上記で挙げたケースは「高額療養費制度」の対象となりますが、自転車保険や医療保険との併用が可能です。

高額療養費制度は収入に応じた自己負担限度額を差し引いた、同月内(該当月1日〜月末まで)に支払った医療費が返ってくる制度なので、その分も含めて自転車保険の入院給付金を計算するのもおすすめの方法です。

高額療養費制度における自己負担限度額については全国健康保険協会の「医療費が高額になりそうなとき」でお確かめください。

自転車保険と死亡保険とのバランス

自転車保険と死亡保険とのバランスをはかるには、万が一死亡した場合の葬祭費用を目安にするのが良いとされています。

一般的な葬祭費用は200〜300万円なので、この金額を目安に自転車保険の死亡保険金を設定するのが良いでしょう。

ただし、すでに保険商品で死亡保障の備えがあるなら、自転車保険での死亡保険金は重視する必要はありません。

補償範囲や付帯サービス、特約について

自転車保険の「個人賠償責任補償」と「傷害補償」が決まった後は、保険商品ごとの「補償範囲」と「付帯サービス・特約」を比較しましょう。

それぞれの項目について解説するので、しっかりと内容を比較して自転車保険を選びましょう。

補償範囲

自転車保険の補償範囲は、大きく分けて2種類あります。

自転車保険の補償範囲

  • 被保険者だけが補償対象の「個人型」
  • 被保険者とその家族が補償対象の「家族型」

家族型とは、自分の配偶者や子供が自転車事故を起こしてしまった場合でも補償が適用されるタイプの自転車保険です。

家族内で自転車に乗る機会がある方が複数いる場合は、家族型の自転車保険に加入するのがおすすめです。

逆に、自分しか自転車に乗らないのであれば個人型を選ぶのが良いでしょう。

ただし、保険商品によって被保険者以外の補償範囲が異なる場合があるので、家族型の自転車保険に加入する場合は補償範囲と条件をしっかりと確認しておくことをおすすめします。

付帯サービス・特約

自転車保険に付けられる「付帯サービス・特約(オプション)」として代表的なものは以下の3つです。

自転車保険の主な付帯サービスや特約について
付帯サービス・特約 補償内容
自転車ロードサービス 自己や故障によって自転車が走行不能となった場合に希望の場所まで自転車を運搬してくれるサービス
(タイヤのパンクやサドルの盗難時、チェーン切れなど)
示談代行サービス 自転車事故での示談交渉を保険会社が代行してくれるサービス
弁護士費用特約 過失割合0で示談代行サービスが利用できない場合の弁護士費用を補償するサービス

保険商品の中には、特約で自転車事故以外でのケガでも補償が適用される自転車保険もあります。

自転車による事故では、自転車本体が故障・破損するケースも考えられるので、基本的に「自転車ロードサービス」が付いている自転車保険を選ぶのがおすすめです。

自転車保険加入時はすでに加入している保険の補償内容に注意!

これまでにお伝えした通り、自転車保険は「個人賠償責任補償」と「傷害補償」の2つが主な補償内容となります。

しかし、これらの補償内容は自転車保険でなければ補償されないという訳ではありません。

たとえば、自動車保険や火災保険には「個人賠償責任補償」が付帯されていることが多いので、これらの保険に加入している方は補償内容が被ってしまう可能性があります。

また、単独で傷害保険や医療保険、死亡保険に加入している場合は「傷害補償」が適用されるので、自転車保険に加入していなかったとしても入院費や手術費などの費用負担が少なく済みます。

そのため、自転車保険を選ぶ際は、まずは自分が加入している保険の補償内容を確認し、不足分を補える自転車保険を選ぶのが良いでしょう。

自転車保険の加入が義務となっている地域に住んでいる場合は、自転車保険の補償内容を確認し、別の保険の補償内容を調整するのも覚えておきたいポイントです。

まとめ

自転車保険は、自転車を運転している時に起きた事故に備えるための保険です。

自転車は、日本の法律上では「車両」扱いとなるので、万が一事故を起こしてしまった場合は刑事責任や賠償責任が問われます。

過去には、子供が起こした自転車事故で1億円近い賠償命令が出された事例があるなど、非常に高額な賠償リスクが伴う乗り物です。

そうした場合の経済的な負担を減らすことができるので、自転車に乗る機会がある方は自転車保険への加入を検討すべきだと言えます。

自転車保険を選ぶ際は、いま自分が加入している別の保険商品の補償内容を確認し、万が一の事故を想定して不足分を補える自転車保険を選ぶのがおすすめなので、ぜひ覚えておきましょう。

この記事の執筆者
中村 翔也
携帯代理店法人部門にて営業職として2年半勤務後、2017年12月よりwebライターとして独立。通信ジャンルをメインに金融系、保険記事を毎月30本以上執筆。
この記事の監修者
石田 直樹
所有資格
AFP資格、TLC(生保協会認定FP)資格
ソニー生命、東京海上日動あんしん生命保険、保険代理店等、保険業界を28年間勤務。支社長や管理職を経験、200回以上のセミナーや研修講師の登壇経験あり。その知識を活かし、もっと多くの人に保険の必要性を正しく理解してもらいたい!という思いを胸に、ナビナビ保険の事業立ち上げメンバーとして異業種のIT企業に転職し、現在に至る。
この記事の編集者
ナビナビ保険編集部
ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。
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