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更新 更新:2021.02.26

夫婦間贈与とは? 贈与税がかかるケースとかからないケース、対策を解説

夫婦間贈与とは? 贈与税がかかるケースとかからないケース、対策を解説

夫婦間贈与とは?

夫婦間贈与とは、夫婦間でお金のやり取り(=贈与)を行うことをいいます。

家族間でのお金のやり取りであれば贈与にあたらないと思われがちですが、個人間でお金のやり取りを行った場合は全てが漏れなく「贈与」に該当するので、たとえ夫婦間であっても贈与税の課税対象となります

ただし、夫婦間における贈与の場合、特定の条件を満たしていれば贈与税が発生しないケースもあります

そこでこの記事では、夫婦間贈与に当たるケースと当たらないケースについてご紹介していきます。

夫婦間贈与におけるよくある質問についてもまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。

夫婦の定義について

夫婦間贈与について見ていく前に「夫婦」の定義について確認しておきましょう。

夫婦には大きく分けて以下の2種類があります。

夫婦の種類

  • 婚姻関係にあるもの
    • 婚姻届を提出することで成立する夫婦関係のこと
    • 民法によって相互扶助などが義務付けられる
  • 内縁関係にあるもの
    • 婚姻届を提出していないものの実態的に夫婦関係にあるもの(事実婚など)
    • 民法上は婚姻関係にある夫婦と同様に扱われるケースが多い

上記に該当する夫婦がお金のやり取りを行うことを「夫婦間贈与」と呼びます

内縁関係については不明確な部分が多くさまざまな議論がありますが、一般的には「当事者同士の合意をもって事実上の夫婦としての生活を過ごしている」という条件を満たすと事実上の夫婦として扱われるケースが多いようです。

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夫婦間贈与に当たらないパターン

夫婦間でお金のやり取りをしても贈与に当たらないとされるパターンは以下の3通りが挙げられます。

これらに該当する場合は夫婦間贈与に当たらないため、贈与された金額に対して贈与税が課されることはありません。

それぞれのパターンについて詳細を確認していきましょう。

生活費・教育費など、日常生活に必要なもの

夫婦になると民法によって定められている3つの義務が生じます。

夫婦に求められる3つの義務

  1. 同居義務
    夫婦が同居すること(ともに生活すること)が義務付けられます
  2. 扶助義務
    夫婦がお互いに助け合って生活を送ることが義務付けられます。具体的には収入に応じた生活費負担など
  3. 協力義務
    夫婦が生活を送るために協力し合うことが義務付けられます。具体的には家事や育児など

これらの中の「扶助義務」によって、夫婦が同水準で生活を送れるように、収入がある者が配偶者の生活費や子供の教育費を負担することになっています。

つまり、日々の生活を送るために必要な範囲内であれば、生活費や教育費に対しては贈与税が発生しないということです。

上記に加え、夫婦における結婚式費用についても必要な範囲内の費用と認められるため、贈与税が課されることはありません。

一方で、あまりに高価な品(宝石や車など)については「生活を送るために必要な範囲」として認められないケースが多いので、後になって贈与税が課される可能性があります

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110万円以下の暦年贈与

財産の贈与が行われた場合、贈与対象の財産から基礎控除額の110万円を差し引いた金額に対して贈与税が課されます

基礎控除110万円が差し引かれた結果、贈与対象の財産額が0円以下になった場合は当然ながら贈与税は発生しません。

つまり、年間110万円までの贈与であれば贈与税が発生しないということで、これを年間110万円の基礎控除枠を利用した「暦年贈与」と呼びます。

ある年の1月1日から12月31日までに行われた贈与に対して110万円の基礎控除枠が設けられ、年をまたげば再度110万円までの基礎控除枠を利用可能です。

暦年贈与には回数制限がないため、長い年月はかかるものの数年にわたって手続きを行い続ければ、確実に相続財産の税負担を軽減することができます。

ただし、暦年贈与で何度も財産を受け渡していると最初からまとまった金額の贈与をする予定(定期贈与)とみなされてしまい、後から贈与財産の合計額に対する多額の贈与税が課されることになりかねません。

定期贈与とみなされないようにするため、暦年贈与のたびに「贈与契約書」を締結し、銀行振込などの記録が残る方法で贈与を行うようにしましょう。

贈与税の配偶者控除の特例を利用する

所定の要件を満たした夫婦が贈与を行う場合、「贈与税の配偶者控除の特例(通称“おしどり贈与”)」が利用できます

配偶者控除の特例とは、婚姻期間が20年以上ある夫婦が対象で、居住用の不動産や購入資金にあたる贈与を行う場合に最大2,000万円の特別控除が適用される制度です。

2,000万円の特別控除に暦年贈与の110万円が加わるので、最大2,110万円までの贈与に対しては贈与税が課されなくなるので、生前贈与を行う際には利用を検討すべき制度といえます。

ただし、この場合には固定資産税評価額の1.5%(令和3年3月31日までに取得した場合)にあたる不動産取得税と、贈与価額の2%にあたる登録免許税(国税)の2つの税金が「贈与された人」に対して課税されます。

一定要件を満たす土地や住宅の場合は軽減措置が受けられますが、決して安くはない税金が発生してしまうのでご注意ください。

相続の際には「相続税の配偶者控除」で1億6,000万円までは非課税になる

一方、相続税にも「配偶者控除」が存在します。

相続税の配偶者控除は、法定相続分相当額または1億6,000万円のどちらか多い方の金額の控除が受けられる制度です。

さらに、相続税の場合は不動産取得税が発生しないので、場合によっては贈与税の配偶者控除の特例を利用するよりもメリットがある場合が考えられます

どちらを利用すべきかは時期や人によって千差万別なので、詳細についてはプロの専門家に相談することをおすすめします。

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夫婦間贈与と見なされるパターン

夫婦間でお金のやり取りを行った際に「夫婦間贈与」とみなされてしまうパターンは以下のとおりです。

本章で具体的な例を交えながらわかりやすくご紹介します。

110万円の基礎控除を超える贈与

上述の暦年贈与でお伝えした通り、贈与を行う際には年間で110万円までの基礎控除枠が利用できます。

ただし、110万円の基礎控除を超える贈与を行った場合は、超過分に対して贈与税が課されます。

110万円の基礎控除枠を利用する暦年贈与は、贈与契約書を締結するなどの正しい手順を踏めば何度でも利用できるので、ぜひ覚えておきましょう

夫婦間で預金・現金の移動

原則として、生活費や教育費などの「日常生活に必要とされる範囲内」であれば、夫婦間で預金や現金を移動しても贈与税の課税対象とはなりません。

ただし、自身の財産を配偶者の財産にすることを目的とした贈与とみなされた場合には贈与税が発生します

たとえば、生活費や教育費の名目で贈与を行ったとしても、それをそのまま預金に回したり株式投資や不動産などの購入資金に充てたりすると贈与税の課税対象となります。

法令でも明確な定義が定められていないので線引きが難しいところではありますが、預金や現金を別口座に移動する場合は一般常識的に考えて日常生活で必要とされる金額に抑えるように心がけましょう。

贈与目的で預金や現金を移動させる場合は、年間110万円までの基礎控除枠をご活用ください。

高額な金銭の貸し借り

以下に該当する金銭の貸し借りが行われた場合は贈与税が課される場合があります。

金銭の貸し借りで贈与税が課される可能性があるケース

  • あまりに高額で返済不可能と思われるような金額の貸し借り
  • 返済期限を設けていない貸し借り
  • 契約書を用いないお金の貸し借り など

贈与税を発生させないためには「金銭消費貸借契約書」を作成した上で、贈与ではなく正真正銘の金銭の貸し借りであることを証拠として残しておくことを心がけましょう。

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死亡保険金の受け取り

生命保険における死亡保険金を受け取った場合、契約者・被保険者・受取人がそれぞれ異なる場合には贈与税が課されます

死亡保険金の受け取りにおける税金の種類は以下の表をご参照ください。

保険金受取りの際にかかる税金の種類

贈与税が課されないようにするためには、上記の表のように契約者と被保険者を同一人物にして「相続税の対象」とするのがおすすめです。

その理由は、相続税の場合に適用される控除額が他の税金よりも大きいためです。

相続税で適用される控除額

  • 基礎控除額:3,000万円+600万円×法定相続人
  • 生命保険の非課税制度:500万円×法定相続人

受取人を変えるだけで課税される税金の種類が異なり、結果として納税額にも大きな違いが出てくることになるので、生命保険に加入する場合は契約者と被保険者を同一にするということを覚えておきましょう。

金融機関の破綻対策による口座移動

金融機関が経営破綻した場合、預金保険制度によって元本1,000万円+利息分は保護されています。

この金額を超える分については保護の対象にならないため、万が一の金融機関の破綻対策として預金の口座移動を行う人もいるかと思います。

たとえば、夫の退職金2,000万円のうち、1,000万円を妻の口座へ移動させた場合を想定してみましょう。

この場合、預金の移動先の口座を管理する人が夫であれば問題ありませんが、実質的に管理する人(いつでも引き出せる人)が妻の場合は、夫から妻へ1,000万円の贈与が行われたものとみなされます。

結果として、金融機関の破綻対策として口座移動した1,000万円に対して贈与税が課されることになってしまいます。

上記のような場合、夫名義で複数の口座を管理していれば贈与には当たらなくなるのでぜひ覚えておきましょう

住宅の名義変更時

住宅や土地などの不動産の名義を変更すると、それは生前贈与とみなされて贈与税が課されることになります

たとえば、夫が購入した5,000万円のマンションを妻名義に変更した場合、夫から妻に対して5,000万円の贈与が行われたものとみなされます。

婚姻期間が20年以上あり、居住用の不動産を生前贈与する場合には、基礎控除と併せて最大2,110万円までの特別控除が受けられる「贈与税の配偶者控除の特例」が利用できるのでぜひご検討ください。

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夫名義の住宅ローンを妻が返済している場合

夫名義の住宅ローンを妻が返済している場合、その返済額は妻から夫へ贈与されたものとみなされます

たとえば、夫名義で月額20万円の住宅ローンを組んだものの、その支払いを妻が行っている場合は年間240万円の贈与が行われたものと扱われます。

この場合、基礎控除枠110万円を差し引いた130万円に対して贈与税が課されます。

共有名義で不動産登記をしている場合

共有名義で不動産登記をしていて、登記の際の「持分割合」とは異なる出資額の場合、その差額分に対して贈与税が課されることになります

持分割合とは、共有名義で購入した不動産のうち、自分の所有権がどれくらいあるかを表すものです。

基本的に当事者間の出資額によって割合が決まり、たとえば5,000万円の物件で夫と妻が2,500万円ずつ出資した場合の持分割合は1/2ずつです。

ですが、同じ5,000万円の物件を購入する際に夫が3,000万円、妻が2,000万円を出資したにもかかわらず、持分割合を1/2ずつで登記すると、実際の持分割合と登記上の持分割合とで差が生まれることになってしまいます。

その結果、登記上の持分割合に従って計算を行い、夫が妻に対して500万円相当の所有権を贈与したものとみなされ、その500万円に対して贈与税が課されることになります。

住宅ローンの支払いがある場合、ローン支払いの割合も関係してくるためにさらに計算が複雑化します。

共有名義で不動産登記をしている場合は、贈与税が課される可能性があるということを常に念頭においておきましょう

離婚成立前の贈与

離婚が成立する前に行われた贈与に対しては贈与税が課されます

ただし、離婚が成立した後の「財産分与」においては、夫婦間の財産関係の清算や離婚後の生活保障を目的とした財産分与義務に基づいた給付金として考えられるため、財産分与で受け取った金額について贈与税は課されません。

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夫婦間贈与に関するよくある質問Q&A

最後に、夫婦間贈与に関する「よくある質問」にお答えします。

Q. 夫婦間贈与の無申告はバレる?

A. 基本的にバレるものと思っておいたほうが良いでしょう。

夫婦間でのお金のやり取りは口外されるものではなく、税務署側でも各家庭のお金の動きを全て事細かにチェックするのは難しいといえます。

ただし、相続が発生した際の相続税について税務調査が入った場合に、後から贈与税の無申告が発覚するケースが非常に多くなっています

贈与税の無申告が発覚した場合、延滞税や加算税などの罰則金が取られてしまう可能性があります。

将来的に無申告が発覚した場合のリスクが大きいので、夫婦間の贈与であっても申告手続きを行うことを心がけましょう。

Q. へそくりに贈与税はかかる?

A. そのお金が誰のものであるかによって贈与税の課税有無が変わります。

たとえば、日々の生活費として夫から渡されていた金額のうち、余った分を妻がへそくりとして貯めていた場合、そのお金は妻のものではなく夫のものといえるため、贈与税は発生せずに夫が死亡した場合に相続税が発生します。

一方で、夫から同意を得ている場合は「生活費のうち余った分の金額を夫から妻へ贈与した」とみなされるので、贈与税の課税対象となります。

Q. リフォームで贈与税が発生するって本当?

A. 不動産の名義人以外がリフォーム費用を出した場合は贈与に該当します。

住宅のリフォームや不動産の管理は、本来であれば名義人が行うべきもので、その費用についても同様と考えられています。

その費用を他人が出資した場合、「他人から不動産名義人への贈与があったもの」としてみなされるため、リフォーム金額に対して贈与税が課されることとなります。

贈与税が課されないようにするためには、暦年贈与で毎年110万円までの基礎控除枠を上手く活用する必要があります

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まとめ

夫婦間贈与とは、夫婦間でお金のやり取り(=贈与)を行うことをいいます。

家族間であってもお金のやり取りを行った場合は基本的に「贈与」に該当しますが、夫婦間の場合で以下に該当する場合は贈与税が発生しません。

生活費や教育費など、日常生活に必要とされる金額のやり取りについて贈与税は発生しませんが、一般常識的に考えての範囲内に限られます。

生活費以外での夫婦間贈与を行う場合は、原則として毎年110万円までの基礎控除枠を利用した暦年贈与を行うのがおすすめです。

贈与税は数ある税金の中でも特に税率が重いので、正しい知識を身に着けて税負担の軽減を行っていきましょう。

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中村 翔也
この記事の執筆者

中村 翔也

携帯代理店法人部門にて営業職として2年半勤務後、2017年12月よりwebライターとして独立。通信ジャンルをメインに金融系、保険記事を毎月30本以上執筆。
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士3級
藤田 匡紀
この記事の監修者

藤田 匡紀

新卒で日本生命保険相互会社に入社し、販売企画・代理店営業など多様な業務に従事。13年間勤務した後「もっと多くの人に、保険の必要性を正しく理解してもらいたい」という思いを胸にエイチームフィナジーに入社、ナビナビ保険の運営に参画。金融機関における顧客向け相続セミナー・研修会の実績も多数あり。
所有資格
AFP資格、証券外務員Ⅱ種
ナビナビ保険編集部
この記事の編集者

ナビナビ保険編集部

ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。

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