独身や子供がいない夫婦の方の中には、「生命保険って本当に必要なの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
加入することでリスクに備えることができますが、保険料の負担や解約時のリスクといったデメリットも見逃せません。
この記事では、生命保険に加入する際のデメリットや選び方についてわかりやすく解説します。
メリット | デメリット |
---|---|
生命保険に入るデメリット
生命保険に加入する主なデメリットは以下の通りです。
生命保険に入るデメリット
デメリット1. 保険料を負担する必要がある
生命保険に加入すると、保険料支払いが必要です。
保険料は契約内容や年齢・性別などにより異なり、一般的に保障を大きくしたり、特約を多くつけると保険料も高くなっていきます。
過剰な保険に加入した場合、毎月の保険料が家計を圧迫するため、長期的な視点で保険料が支払えるかを確認し、無理のない範囲で保険を選ぶことが重要です。
デメリット2. インフレのリスクがある
インフレとは物の値段が上昇し、支払うお金が多くなることを指します。
インフレが起こると契約時は十分だと思っていた金額が受取時には足りなくなってしまうことがあります。
例えば、子供の養育費として保険金額1,000万円の生命保険に加入し、10年後に保険金が支払われたとしましょう。
教育費や食費のインフレが大幅に進んでいた場合、1,000万円では養育費を十分に賄えない可能性があります。
インフレリスクを回避したい場合は「外貨建て保険」や、運用実績に応じて保険金が変動する「変額保険」などの商品を選択するのも一つの方法です。
デメリット3. 途中解約すると元本割れすることがある
元本割れとは、支払った保険料より戻ってくるお金が少なくなることです。
貯蓄型の生命保険では保険料の払い込み期間中に解約すると、元本割れするリスクがあります。
短期間の解約はほとんど解約返戻金が受け取れない場合もあるため、長期継続を念頭において契約することが大切です。
見直しがしやすい、掛け捨てタイプの商品を選ぶのも一つの方法でしょう。
生命保険に入るメリット
生命保険に加入する主なメリットは以下の通りです。
生命保険に入るメリット
メリット1. 万が一の経済的なリスクに備えられる
家計を担う方が死亡した場合、遺族の生活費に数千万円の金額が必要となる場合があります。
これを貯蓄でカバーすることは難しいですが、掛け捨ての生命保険であれば手頃な保険料で大きな額の保障を準備できるので、遺族が何年も生活できるだけの費用を確保することが可能です。
メリット2. 生命保険料控除を活用できる
生命保険料控除とは、1年間に支払った保険料に応じて、所得から一定の控除を受けられる制度です。
所得税や住民税を計算する際に用いる所得が減るため、所得税や住民税の負担を軽減できます。
生命保険料控除には「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」の3つの枠があり、どの控除が適用されるかは商品によって異なります。
メリット3. 相続対策ができる
生命保険は相続対策の手段としても活用できます。
生命保険には「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があるため、相続税対策が可能です。
また、保険金は受取人を指定できるので残したい人に確実に残すことができます。
死亡保険は1週間程度で支払われるケースが一般的であるため、不動産など換金しにくい遺産が多い場合は、納税資金として迅速に用意することが可能です。
生命保険(死亡保険)に加入する目的とは?
生命保険に加入する目的は、大きく分けて2つあります。
生命保険に加入する目的
- 万が一の際に、遺された家族の生活費保障
- 子どもの教育資金、老後資金などの積み立て
生命保険は遺族の生活費、子どもの教育費などに充てることが可能です。
また、貯蓄性のある生命保険は、将来必要になる大きな資金を計画的に積み立てるための手段としても利用できます。
「貯蓄型保険」に加入すれば、毎月コツコツと保険料を支払うことで、老後や子供の大学費などに備えることができます。
生命保険の選び方は?
生命保険を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。
生命保険の選び方
- 加入目的:何のために保険に入るのか(遺族の生活費や医療費のカバーなど)
- 保険期間:終身タイプか定期タイプか
- 保険金額:万が一のリスクを十分にカバーできる金額か
- 保険料:毎月無理なく支払える金額になっているか
- 貯蓄性:解約返戻金や満期保険金はあるか
特に重要なのは「加入目的を決めること」です。
遺族の生活費や教育資金の確保など、どのようなリスクに備えたいのかによって適した保険の種類が異なります。
加入目的が明確になっていれば、保険期間や保険金額も決めやすくなるでしょう。
生命保険に関するよくある質問
生命保険に関するよくある質問
Q. 生命保険に入っていない人の割合はどれくらいですか?
A. 生命保険に加入していない方の割合は約20%です。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
Q. 生命保険と貯蓄の違いは何ですか?
A. 生命保険は、不測の事態に備えるためのものです。
一方、貯蓄は将来の目標や突発的な支出に備え、資産を増やすためにお金を蓄える行為です。
生命保険は保障を、貯蓄は資産の蓄積を主な目的としています。
Q. 生命保険料控除とはなんですか?
A. 生命保険料控除は、所得税や住民税を計算する際に、納税者が支払った生命保険料の一部を所得から控除できる制度です。
この控除により、課税所得が減少するため、納める税額が軽減される効果があります。
控除対象となるのは、一般生命保険、介護医療保険、個人年金保険のそれぞれの契約に対して支払った保険料で、一定額の上限があります。
この制度は一定の要件を満たす保険契約者に適用されます。
まとめ
生命保険には以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット | デメリット |
---|---|
これらのメリット・デメリットを理解したうえで、必要性を検討してみましょう。
保険を検討する際は、加入目的や必要な保障金額を明確にしておくことで、自分の状況や将来設計に合った生命保険を選びやすくなります。