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更新 更新:2023.01.24

投資信託で資産運用をする際に考えるポイントとは?アセットアロケーションやリバランスについても解説!

投資信託で資産運用をする際に考えるポイントとは?アセットアロケーションやリバランスについても解説!
所有資格
AFP・ファイナンシャプランニング技能士2級、証券外務員一種
専門分野・得意分野
資産運用・資産形成・投資関連

2024年1月から始まる「新NISA」の概要が決まり、非課税で投資できる枠が大幅に拡大され、非課税投資期間が無期限となることで、より資産運用が注目されています。

これを機に投資をはじめる方やもっと投資金額を増やして将来に向けて資産を増やしていこうと考えている人もいるのではないでしょうか。

この記事では資産運用の重要性や考え方、筆者が大切にしているポイントをお伝えします。

資産運用をすることの重要性

2001年に日本政府が打ち出した「貯蓄から投資へ」のスローガン

20年以上経ちますが各国の家計金融資産の構成比(図1)見みると、間接的な保有も含めた株式や投資信託の比率が日本は低いです

株式・投資信託の比率は英国よりも高いですが、保険・年金での間接保有が少ないです。よく日本人は保険が好きと言われますが、金融資産としての保険保有比率は米国・英国の方が高いです。

米国・英国の保険はユニットリンク型保険(日本でいう変額保険)が主流で資産増加に寄与しています。

筆者としては、今回の「新NISA」がどれだけ変化を与えるか今後が楽しみです。

各国の家計金融資産構成比

図1 各国の家計金融資産構成の構成比

資産運用をする際は投資期間とアセットアロケーションを考える

みなさんは投資信託で資産運用をする際に何を重要にしていますか。

信託報酬などの手数料や、直近のリターンを重要にしているのではないでしょうか。

また、商品を選ぶ際はネットで人気の投資信託や、人気YouTuberが紹介している商品を選択している人も多いのではないでしょうか。

その商品は本当にあなたにあった投資信託でしょうか。商品を選択する前に自分自身の資産全体を把握し、資産をどの商品に配分して運用していくのか、配分比率をしっかり考えポートフォリオを構築しているでしょうか。

資産運用をしていく上で重要になるのが投資期間とアセットアロケーション(資産配分)です

投資期間によって選択する投資信託の種類は異なりますし、長期投資であればアセットアロケーションが重要になります。

資産運用期間とリスクを把握する

資産運用をする際にまず考えなえければならないのが、自分自身はどれくらいのリスクが取れるのかということです。

リスクは日本語では「危険」や「危険性」といった意味で使われますが、経済学では一般的に、「ある事象の変動に関する不確実性」を指し、ファイナンスの分野ではプラスの影響とマイナスの影響のどちらも与えるものであるとされ「リターン(収益)の変動」、つまりリターンのブレの大きさを指します

リスクとリターンは表裏一体であり、リターンが高ければリスクも高くなります。(図2)

リスクとは「リターンのブレ幅」

図2 リスクとは「リターンのブレ幅」

リターンに目がいきがちですが、リターンとリスクは表裏一体であり、リターンが大きければリスクも大きくなるということを理解することが大切です。

また、投資信託のファンド情報に記載されているリターンは、あくまで過去のリターンであって将来のリターンが約束されたものではないということを、念頭に置いて資産運用を行いましょう。

そして、自分はどれくらい資産が目減りしても精神的に耐えられるかを考えて、商品を選択することが重要です。投資信託は変動する商品ですので、含み損はみんな経験するものだと思ってください。

リスクを考える上でポイントになるのが資産運用期間です。

下記のグラフ(図3)は外国株式の過去の保有期間別のリターンをグラフにしたものです。

外国株式(保有期間別リターン)

図3 外国株式(保有期間別リターン)

ご覧の通り、1年間の保有ですと66%上がった年もあれば、53%下がった年もあり、過去のデータから見ると将来もこの程度のリスク(リターンのブレ)が考えられることになります。

ただ、20年程度保有すると年率換算で5%から15%の間に収束しています。長期保有することによりリスクを小さくすることも可能です。

「20代30代の人が老後資産形成の為に外国株式に投資することはリスクが小さく、逆に60歳の時に退職金を運用して5年後に現金化しようとするとリスクが大きくなる。」といったことが言えます。

また、外国債券の過去の保有期間別のリターン(図4)を見ると、外国株式よりもリスクが小さいことがわかります。

資産運用期間が短い場合は外国債券を選択するなど、資産運用期間と自分自身のリスク許容度を鑑みて商品を選択しましょう。

外国債券(保有期間別リターン)

図4 外国債券のリスク

長期運用をするならアセットアロケーションをしっかり考える

資産運用期間が決まり、どの投資信託に投資をしようかと商品を選ぶ前に、重要になってくるのがアセットアロケーション(資産配分)です

老後に向けた資産形成など長期での資産運用をしていく上では特に重要です。

「アセットアロケーション」とは?
資産配分という意味です。運用に伴う様々なリスクを低減しつつ、効率的なリターンを目指す上で、投資資金を複数の異なった資産(アセット)に配分(アロケーション)して運用することをいいます。
アセットアロケーションは個別の銘柄選定よりも、トータル・パフォーマンスに占める寄与度が高いと言われます。現代ポートフォリオ理論では、長期投資での収益要因の約90%がこのアセットアロケーションだとされています。(アセットアロケーション理論を発見した功績により、アメリカの経済学者マーコビッツは1990年にノーベル経済学賞を受賞しました。)

アセットアロケーションの考え方

資産運用の投資対象とする「市場」と「場所」に資産を配分することを基本とします。

例えば、「株式」「債券」「不動産」「商品(コモディティ)」といった市場と、「日本」「米国」「先進国」「新興国」「世界全体」といった場所です。同じようなリターンやリスク特性を持つ投資対象の資産種類や分類のことを「アセットクラス」呼びます。

アセットアロケーションでの組み合わせの基本は、期待リターンに対してどれだけリスクを抑えることができるかということです。先ほどお話ししたように、期待リターンを高めるためにはそれだけ高いリスクを背負う必要があります。

アセットクラスの組み合わせは、自分自身のリスク許容度に応じて変わってきます。リスクをあまり取りたくない方は、国内債券など債券中心の組み合わせを検討することになり、リスクが取れる方は外国株式など株式中心のアセットクラスを組み合わせます。

例えば、私たちの年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、長期的な観点から国内債券25%、外国債券25%、国内株式25%、外国株式25%(2020年4月1日から)としています。

市場運用を開始した2001年度から2022年度第2四半期までの収益額は99兆9,567億円で、収益率は年率3.47%となっています(年金積立金管理運用独立行政法人 2022年度第2四半期運用状況(速報)より)。

GPIFは公的年金を運用しているので、リスクを抑えて安定的な収益を目指した運用を行っていますので、個人投資家のみなさんも参考にすると良いでしょう

自分にあったアセットクラスの組み合わせは、その資金の目的や資産運用期間などによって変わってきます。

「リスクを積極的にとって大きく増やすことを目的とするのか。」それとも、「インフレに負けないための着実な財産形成を目的とするのか。」どのような運用方針にするのかによって組み合わせは変わります。

分散投資によってリスクを抑制する

ポートフォリオとは金融資産一覧のことで、「どのような金融資産にどのくらいの金額を投資しているか」という具体的な商品の組み合わせのことをいいます

アセットアロケーションでは、分散投資をすることによりリスクを抑え、期待リターンを高めることができます。

分散投資とは、値動きが違う(負の相関関係にある)資産を組み合わせることです。

例えば、一般的には「日本株が上がれば、国内債券は下がり、国内債券が下がれば、外国株式は上がる」といった負の相関関係があります。
参照:三菱UFJ国際投信 |(参考)各ファンドの相関関係

ネットやYouTubeでは、全世界株式ファンドや米国のS&P500に連動するファンドをおすすめされているのが目につきます。

全世界株式ファンドとS&P500連動ファンド、世界成長株ファンドのポートフォリオを組み、それで分散投資ができていると思っている人もいるかもれません。

確かに企業の分散はできていますが、アセットアロケーションの観点からはどれも「外国株式」のアセットクラスですので、分散ができているとは言えません

どれも基本的には同じような値動きになり、急落相場のときは全資産が下がり大きな損失をだしてします。

ポートフォリオを組む前に、しっかりとアセットアロケーションをすることをおすすめします。

定期的にリバランスを行い効率的な資産運用を行う

長期で資産運用をするにはアセットアロケーションが大切だということをお話ししましたが、もう一つ大切なポイントが「リバランス」を行うということです

資産運用を長年すると運用のリターンにばらつきがあるため、当初決めた資産の配分比率から乖離していきます。その状態を当初決めた資産配分の水準に戻すことをリバランスといいます

例えば、先ほどのGPIFのように「国内債券25%、外国債券25%、国内株式25%、外国株式25%」となるように、ポートフォリオを組んで運用をスタートしたとします。

その後、株式市場が大きく上昇して「国内債券10%、外国債券15%、国内株式30%、外国株式45%」となったとします。

このような場合、国内株式と外国株式を一部売却して、国内債券と外国債券に投資し当初の比率に戻します。

株式が大きく上がっているのでそのままでもいいのではないかと思うかもしれませんが、その後株式市場が急落してしまった場合は、株式の資産割合が大きくなっているので想定以上の損失を出してしまう可能性があります

長期の資産運用をしていく場合は、リバランスをした方がリスクを抑制でき効率的な運用を行えます。

資産運用をする前にライプランシミュレーションをしましょう

資産運用をする上で、「投資期間」を決めることと「アセットアロケーション」を行うことをお話ししました。

実際に資産運用を始める際は、将来のライフプランを考えてライフプランシミュレーションを行い、将来のキャッシュフローを確認することで自分たちにあった投資期間が見えてきます。

また、どのくらいのリスクを取り、収益リターンを目指すのかもシミュレーションをすると分かります。ライプランシミュレーションを行い、自分たちの将来のお金の流れを把握してからアセットアロケーション(資産配分)を行うことが大切です。

自分にあった資産運用を行い、将来の資産を築いていきましょう。

根本 寛朗
根本 寛朗
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、証券会社、外資系生命保険会社を経て2015年FPとして独立。10年以上、金融実務経験のあるFPとして子育て世帯を中心にFP相談の対応をしている。自身も投資家であり資産形成や資産運用相談を得意とし、ライフプランニングを軸に、住宅・教育資金・老後設計や相続などの相談にも対応している。また、新聞やWEBサイトの記事の執筆や監修を行い、セミナー講師、大企業の社員向け金融教育も行う。最近では、小・中・高校など教育機関での金融教育にも力を入れている。
所有資格
AFP・ファイナンシャプランニング技能士2級、証券外務員一種
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ナビナビ保険編集部
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ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。

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