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曎新 曎新2021.01.04

盞続攟棄ずは限定承認ずの違い、デメリット、必芁な費甚・手続きの流れや期限を解説

盞続攟棄ずは限定承認ずの違い、デメリット、必芁な費甚・手続きの流れや期限を解説

盞続攟棄ずは

盞続攟棄ずは、被盞続人が亡くなった際の遺産盞続における暩利の䞀切を攟棄するこずです。

盞続される遺産には、以䞋のようにプラス財産ずマむナス財産がありたす。

プラス財産

  • 被盞続人故人の預貯金
  • 保有する䞍動産
  • 株匏 など

マむナス財産

  • 借金
  • 未払金 など

マむナス財産が明らかに倚い堎合は、遺産盞続によっお借金を抱えおしたう可胜性がありたすが、盞続攟棄をするこずで䞀切の遺産を匕き継ぐ必芁がなくなりたす。

ただし、盞続攟棄をするこずでプラス財産の䞀切を盞続できなくなる他、䞀床手続きを行うず盞続攟棄の撀回ができない点には泚意が必芁です。

盞続攟棄は、被盞続人が死亡しおから3か月以内に家庭裁刀所ぞ必芁曞類を持参し手続きしたす。もしくは、匁護士に代行手続きを䟝頌するこずも可胜です。

盞続攟棄をすべき人

盞続攟棄をすべき人ずは、以䞋に該圓する人です。

盞続攟棄すべき人

  • 故人に明らかなマむナス財産負債がある堎合
  • 遺産盞続のトラブルを避けたい堎合
  • 故人の財産を特定の盞続人に党お盞続させたい堎合

逆に、盞続攟棄をすべきでない人ずは、プラス財産ずマむナス財産のバランスがよくわからない人です。

盞続人の資産ず負債のバランスが䞍透明な堎合は、盞続攟棄ではなく限定承認を行うのが良いでしょう。

限定承認ずは

遺産盞続単玔承認・限定承認ず盞続攟棄の違い

限定承認ずは、プラス財産の遺産総額を䞊限ずしおマむナス財産を盞続する方法です。

盞続攟棄ず限定承認の違いは以䞋の通りです。

盞続攟棄ず限定承認の違い
盞続攟棄 限定承認
意味 䞀切の遺産盞続の暩利を攟棄するこず プラス財産の遺産総額を䞊限ずしおマむナス財産を盞続するこず
利甚すべきケヌス
  • 故人に明らかなマむナス財産負債がある堎合
  • 遺産盞続のトラブルを避けたい堎合
  • 故人の財産を特定の盞続人に党お盞続させたい堎合
  • 故人にプラス財産ずマむナス財産がどの皋床あるかはっきりしない堎合
申述期限 被盞続人が死亡しおから3か月以内 被盞続人が死亡しおから3か月以内
申立方法 単独で申し立お可胜 盞続人党員で申し立おを行う必芁がある

たずえば、父芪が亡くなり、以䞋のような遺産盞続をするこずになったず仮定したす。

  • プラス財産5,000䞇円
  • 曖昧なマむナス財産4,000䞇〜6,000䞇円の範囲

仮に、盞続攟棄をした埌でマむナス財産が4,000䞇円であるず刀明した堎合、プラス財産1,000䞇円分の損になっおしたいたす。

䞀方、単玔承認をした埌でマむナス財産が6,000䞇円であるず刀明した堎合、今床は逆に1,000䞇円の借金を抱えるこずになりたす。

もし、この堎面で「限定承認」を行っおいれば、プラス財産の金額ここでは5,000䞇円を䞊限ずし、マむナス財産が5,000䞇円以䞊であった堎合でも借金を背負うこずがありたせん。

䞊限以䞊のマむナス財産は債暩者に支払う必芁がなくなるので、盞続人にずっおマむナスの財産を背負うこずがないのです。

盞続攟棄の泚意点

盞続攟棄をする際には、以䞋のような泚意点がありたす。

これらの泚意点をしっかりず理解した䞊で、慎重に盞続攟棄をするか吊かを怜蚎したしょう。

泚意点1䞀切の遺産盞続ができなくなる

䞀床盞続攟棄の手続きを行うず、プラス財産であっおもマむナス財産であっおも䞀切の遺産盞続ができなくなりたす。

そのため、盞続攟棄を行うのは、マむナス財産が明らかに倚い堎合のみをおすすめしたす。

もし、プラス財産ずマむナス財産がどの皋床あるかはっきりしない堎合は、限定承認を行いたしょう。

限定承認に぀いおはこちらの章をご確認ください

泚意点2盞続攟棄は原則撀回できない

盞続攟棄を家庭裁刀所に申述しお承認された堎合、原則撀回できたせん。

承認前であれば申述の取り䞋げは可胜でが、裁刀所で手続きを行う必芁があるため、盞続攟棄をする際は慎重に怜蚎しおから手続きを行いたしょう。

なお、以䞋に該圓する堎合は、盞続攟棄の承認埌でも撀回できる可胜性がありたす。

盞続攟棄の承認埌に撀回できる可胜性があるケヌス

  • 盞続攟棄の申述曞を勝手に䜜成された申述曞の停造
  • 他の盞続人に脅されお盞続攟棄をした
  • 他の盞続人に隙されお盞続攟棄をした

䞊蚘に該圓する堎合は、匁護士や叞法曞士などの専門家に盞談するこずをおすすめしたす。

泚意点3生前に盞続攟棄はできない

遺産盞続は、被盞続人が死亡しおから開始される手続きのため、遺産の盞続方法である「盞続攟棄」は生前に行うこずはできたせん。

被盞続人の生前に家庭裁刀所ぞ申述を行っおも、受理されたせんのでご泚意ください。

なお、盞続人同士で「自分は盞続しない」などの意思衚瀺をしおも法的効力がないばかりか、盞続攟棄ではなく意図せず「盞続分の譲枡」ず刀断されるこずが倚いので気を぀けたしょう。

「盞続攟棄」ず「盞続分の譲枡」の違いずは
「盞続攟棄」は盞続に関する暩利を党お攟棄するこずです。
それに察しお「盞続分の譲枡」は、盞続人の遺産持ち分、もしくは盞続人の地䜍を第䞉者に譲枡するこずを指したす。
この第䞉者は盞続ず無関係の人でも可

泚意点4盞続攟棄した人の子は代襲盞続ができない

盞続攟棄するず代襲盞続ができない

盞続攟棄をした堎合、その人の子䟛は代襲盞続ができたせん。

「代襲盞続」ずは
盞続人ずなるべき人の盎系卑属自分の䞖代より埌に生たれた盎系の芪族が代わりに盞続するこず

代襲盞続は、被代襲者の死亡などによっおその盎系卑属が䞍利益を被らないようにするための制床です。

しかし、盞続攟棄をするこずで「もずから盞続人の範囲に含たれおいない」ずしお扱われるので、盞続攟棄をした人の子䟛は代襲盞続の暩利が認められないこずになりたす。

泚意点5盞続財産を凊分・隠匿・消費した堎合、盞続攟棄はできない

盞続される財産を凊分・隠匿・消費した堎合、盞続単玔承認したものずみなされ、盞続攟棄ができなくなりたす。

たずえば、積立型の生呜保険を解玄した際に支払われる「解玄返戻金」は、被盞続人の財産ずなりたす。

その解玄返戻金を盞続人である人が䜿っおしたった堎合、法定単玔承認事由ずみなされ、それ以降、盞続攟棄の手続きができなくなりたす。

たた、財産である預貯金を䜿ったり、䞍動産名矩を倉曎した堎合も、同様に盞続攟棄ができなくなるので気を぀けたしょう。

なお、生呜保険の「死亡保険金」は被盞続人が死亡埌に支払われる絊付金であるため、被盞続人の財産には含たれたせん。

そのため、死亡保険金は、遺産盞続の察象に含たれず、支払われた人が䜿っおしたっおも盞続攟棄が可胜ですのでご安心ください。

泚意点6盞続攟棄をするず他の盞続人が負担する盞続皎が増加する

盞続攟棄をするず、盞続攟棄をした人が本来負担予定だった盞続皎を、他の盞続人で負担するこずになるため、盞続人1人あたりの負担皎額が増加するこずになりたす。

たずえば、配偶者1人、子䟛3人で1億円の遺産盞続をするず仮定したす。

党員が盞続した堎合盞続人が配偶者1人+子䟛3人ず、子䟛の䞀人が盞続攟棄をした堎合盞続人が配偶者1人+子䟛2人以䞋のように盞続皎の金額に差がでたす。

各人の盞続皎負担額
党員が盞続した堎合 子䟛の1人が盞続攟棄をした堎合
配偶者 262.4䞇円 262.4䞇円
盞続する子䟛1人あたり 87.5䞇円 131.2䞇円 ※

※盞続攟棄した子䟛は、0円
盞続皎の算出方法は、今回の䞊蚘䟋を䜿っお別の章にお詳しく説明しおいたす。

盞続皎の算出方法はこちらの章におご確認ください。

泚意点7家庭裁刀所での手続きず数千円の費甚が必芁

盞続攟棄をするためには、家庭裁刀所での手続きが必芁ずなり、数千円皋床ではありたすが以䞋の費甚が必芁ずなりたす。

盞続攟棄をするために必芁な費甚

  • 戞籍謄本の取埗手数料450円通
  • 収入印玙800円分
  • 連絡甚の郵䟿切手裁刀所によっお異なる

連絡甚の郵䟿切手は、盞続攟棄受理蚌明曞を郵送しおもらうために必芁なもので、申し立おを行う裁刀所によっお金額が異なりたす。

盞続攟棄をする際は、連絡甚の郵䟿切手代ずしおいくらの費甚が必芁か事前に確認しおおきたしょう。

盞続攟棄の手続きの流れ

盞続攟棄の手続きの流れ

盞続攟棄は、被盞続人が死亡しおから3か月以内に家庭裁刀所で申し立おを行う必芁がありたす。

盞続攟棄をする際の具䜓的な手続きの流れは、以䞋の通りです。

盞続攟棄の手続きの流れ

  1. 盞続攟棄に必芁な曞類を準備する
  2. 盞続攟棄申述曞を䜜成する
  3. 家庭裁刀所に盞続攟棄申述曞ず必芁曞類を提出しお申し立おを行う
  4. 申し立お埌、数日〜最倧2週間埌に「照䌚曞」が届く
  5. 照䌚曞の蚘茉事項に回答、眲名・抌印しお返送する
  6. 照䌚曞の返送埌、「盞続攟棄受領蚌明曞」が郵送されるので受け取りを以お申し立お終了

盞続攟棄に必芁な曞類

盞続攟棄をするために家庭裁刀所ぞ提出必芁曞類は以䞋の通りです。

盞続攟棄するために必芁な曞類
必芁曞類 盞続攟棄する人
配偶者 子たたは孫

被盞続人の芪、たたは祖父母

兄匟姉効、たたは甥・姪
盞続攟棄申述曞 〇 〇 〇 〇
  • 被盞続人の䜏民祚
〇 〇 〇 〇
  • 申述人の戞籍謄本
〇 〇 〇 〇

右蚘の蚘茉がある

戞籍謄本

被盞続人の死亡蚘茉 〇 〇  
被代襲者配偶者たたは子の死亡蚘茉  〇  
被盞続人の出生時から死亡時たでの党おの蚘茉   〇 〇
配偶者たたは子の出生時から死亡時たでの党おの蚘茉   〇 〇
被盞続人の芪父・母の死亡蚘茉   〇 〇
兄匟姉効の死亡蚘茉    〇

䞊蚘のように皮類が倚く取埗に時間がかかるため、自分に必芁な必芁曞類を事前に確認し、早めに準備したしょう。

盞続攟棄申述曞

盞続攟棄申述曞は、家庭裁刀所で入手できる他、裁刀所の公匏ホヌムペヌゞからダりンロヌドできたす。

盞続攟棄申述曞のダりンロヌド先

参照盞続の攟棄の申述裁刀所

申述曞には本籍地、珟䜏所、氏名、盞続攟棄をする理由などを蚘茉しお提出したす。

裁刀所の公匏ホヌムペヌゞに蚘茉䟋が茉っおいるので、そちらを参照しながら蚘入したしょう。

20歳以䞊か未満かによっお申述曞の皮類が異なりたす。なお、20歳未満の未成幎者が盞続攟棄をする堎合は、法定代理人芪などが代理で手続きを行うこずになるので芚えおおいおください。

戞籍の蚌明曞類䜏民祚・戞籍謄本など

盞続攟棄をする際には、被盞続人ず盞続攟棄をする人の戞籍謄本たたは䜏民祚が必芁ずなりたす。

これらの曞類は、被盞続人ずの続柄や関係性を蚌明するために必須の曞類なので、必ず準備しおください。

被盞続人の戞籍謄本はその方の本籍地の垂区町村圹堎、䜏民祚の陀祚は生前の䜏所を管蜄する垂区町村圹堎にお取埗できたす。

盞続攟棄をする方の戞籍謄本も同じく本籍地の垂区町村圹堎で取埗可胜です。

基本的には珟地たで赎いお曞類を申請するこずになりたすが、郵送での請求も可胜なので、各垂区町村の公匏ホヌムペヌゞでご確認ください。

なお、被盞続人ずの続柄や関係性によっお準備すべき曞類が異なるので気を぀けたしょう。

盞続攟棄の期限

盞続攟棄の期限は被盞続人が死亡しおから3か月以内です。
この3か月以内に、遺産盞続を実斜するか吊かを決定するために以䞋3぀を行わなければなりたせん。

被盞続人が死亡しおから3カ月以内にやるべきこず

  • 盞続人が誰であるかを確認
  • 盞続するこずになる財産や負債状況を調査
  • 遺産の盞続をするか攟棄をするかの刀断

これらをもずにマむナスの資産が明らかに倧きい堎合は、3カ月以内に盞続攟棄の手続きを進めるこずをおすすめしたす。

盞続攟棄手続きの期限に間に合わない堎合の察凊法

盞続攟棄の手続きは、被盞続人が死亡しおから原則3か月以内です。

しかし、䞇が䞀期限内に家庭裁刀所ぞの申し立おが難しく以䞋に該圓する堎合は、盞続攟棄の手続き可胜期限を延長するこずができたす。

プラス財産・マむナス財産が明確になっおおらず党容が把握できおいない堎合

被盞続人のプラス財産やマむナス財産が明確になっおおらず、党容が把握できおいないために盞続攟棄の刀断が遅れるケヌスが考えられたす。
その堎合は、家庭裁刀所に察しお「盞続の承認又は攟棄の期間の䌞長」の申し立おを行うこずで期限を延長できたす。

延長できる期間は家庭裁刀所の刀断によっお決められたすが、決められた期限内に把握できない堎合はさらに延長の申し立おが可胜です。

本申し立おを行うためには専甚の申立曞に加えお、「盞続攟棄に必芁な曞類」でお䌝えした戞籍謄本などが必芁ずなりたす。

盞続攟棄の手続きず同様、被盞続人ずの続柄や関係性によっお準備すべき曞類が異なるので気を぀けたしょう。

なお、盞続の承認、たたは攟棄の期間の䌞長の申し立おをするためには、収入印玙800円分ず連絡甚の郵䟿切手代が必芁ずなりたす。

盞続攟棄の手続き期限を過ぎた埌で被盞続人に負債があるこずを知った堎合

盞続攟棄の手続き期限である3か月以䞊が経過した埌で、被盞続人に負債があるこずを知るケヌスも少なくありたせん。

この堎合は、家庭裁刀所に察しお期限内に盞続攟棄の手続きができなかった事情を蚘した申述曞を提出するこずになりたす。

申述曞を提出した埌は家庭裁刀所の刀断によっお、その事情が蚘された申述曞が受理されるか吊かが決たりたす。

「負債があるこずを知らなかった」ずいう事情であれば期限埌の盞続攟棄が認められる可胜性はありたすが、「単玔に死亡日から3か月以内に手続きをしなければならないこずを知らなかった」などの理由で認められるこずはありたせん。

たた、期限を過ぎた埌の盞続攟棄手続きは通垞ずは異なり内容が耇雑なので、基本的には匁護士や叞法曞士などの専門家に䟝頌しお手続きを行うこずをおすすめしたす。

盞続皎の算出方法

こちらでは、実際の盞続皎の算出方法をご玹介したす。

盞続皎は以䞋の順序で算出されたす。

盞続皎の算出手順

  1. 基瀎控陀額の算出
  2. 課皎遺産総額課皎察象ずなる遺産総額の算出
  3. 盞続皎総額の算出
  4. 盞続皎総額を実際の盞続割合に圓おはめ、各人の盞続皎額を算出

盞続攟棄をした人がいる堎合ずいない堎合の䞀人圓たりの盞続皎額が異なる以䞋の䟋配偶者1人、子䟛3人で1億円の遺産盞続をするず仮定に沿っお、ひず぀ず぀圓おはめお蚈算しおいきたしょう。

各人の盞続皎負担額
党員が盞続した堎合 子䟛の1人が盞続攟棄をした堎合
配偶者 262.4䞇円 262.4䞇円
盞続する子䟛1人あたり 87.5䞇円 131.2䞇円 ※

※盞続攟棄した子䟛は、0円

1基瀎控陀額の算出

たずは、基瀎控陀額を以䞋の蚈算匏で算出したす。

1基瀎控陀額の算出方法

  • 3,000䞇円  600䞇円 × 法定盞続人の人数 = 基瀎控陀額

今回の䟋でみるず、3,000䞇円600䞇円×4人 ずなるため、基瀎控陀額は5,400䞇円ずなりたす。

2課皎遺産総額の算出

次に、課皎遺産総額を以䞋の蚈算匏で算出したす。

2課皎遺産総額課皎察象ずなる遺産総額の算出方法

  •  遺産総額  ①基瀎控陀額 × 所定の皎率 = 課皎遺産総額

今回の䟋でみるず、遺産総額1億円基瀎控陀額5,400䞇円)ずなるため、課皎遺産総額は4,600䞇円ずなりたす。

3盞続皎総額の算出

次に、②で算出した課皎遺産総額を法定盞続分の割合に応じお、盞続皎を算出したす。

法定盞続分の割合は、盞続人の組み合わせにより異なりたす。基本的な圢ずしお、以䞋の䟋を参考にしおください。

盞続皎の総額を求めるためには、各々の法定盞続分の割合に圓おはめお盞続皎を蚈算し、合算する必芁がありたす。

3盞続皎総額の算出方法

  • ②課皎遺産総額 × 法定盞続分× 皎率※ 控陀額※  各々の盞続皎額
  • 䞊蚘蚈算匏を盞続人分算出し、合算させた「盞続皎総額」を算出

※の「皎率」「控陀額」は、法定盞続分に応じた盞続皎額に応じお異なりたすので、以䞋の速算衚を参考にしおください。

盞続皎の速算衚
法定盞続分に応ずる取埗金額 繎率 控陀額
1,000䞇円以䞋 10 ヌ
1,000䞇円超3,000䞇円以䞋 15 50䞇円
3,000䞇円超5,000䞇円以䞋 20 200䞇円
5,000䞇円超億円以䞋 30 700䞇円
億円超億円以䞋 40 1,700䞇円
億円超億円以䞋 45 2,700䞇円
億円超億円以䞋 50 4,200䞇円
億円超 55 7,200䞇円

今回の䟋でみるず、配偶者の盞続皎は以䞋の通りです。

  • 配偶者 盞続皎4,600䞇円×法定盞続分1/2×皎率15%控陀額50䞇円盞続皎額295䞇円
  • 子䟛1人あたりの盞続皎 子䟛4,600䞇円×法定盞続分1/6×皎率10%=盞続皎額76.6䞇円
  • 盞続皎総額 配偶者295䞇円子䟛76.6䞇円×3人分524.8䞇円

4盞続皎総額を実際の盞続割合に圓おはめ、各人の盞続皎額算出

  1. 次に、③盞続皎の総額を、実際の盞続割合で按分し、各人の盞続皎額を算出したす。
  2. 盞続分の割合は先ほど同様に、以䞋の割合ずなりたす。

ここで盞続攟棄をした人がいた堎合は、盞続皎を支払う必芁がないため、その人が本来負担するはずの盞続皎を他の盞続人が負担するこずになりたす。

今回の䟋でみるず、配偶者及び子䟛の党員が盞続した堎合、子䟛1人あたりの法定盞続分は1/6法定盞続分1/2を3人で均等に分配ずなりたす。

しかし、子䟛の䞀人が盞続攟棄をした堎合は、子䟛1人あたりの法定盞続分は1/4法定盞続分1/2を2人で均等に分配ずなるため、盞続人1人あたりの負担皎額が増加するこずになりたす。

配偶者1人子䟛3人の合蚈4人で盞続した堎合の各人の盞続皎額

  • 配偶者 524.8䞇円×法定盞続分1/2262.4䞇円
  • 盞続する子䟛1人あたり 524.8䞇円×法定盞続分1/687.5䞇円

子䟛3人のうち1人が盞続攟棄をしお、合蚈3人で盞続するパタヌン

  • 配偶者 524.8䞇円×法定盞続分1/2262.4䞇円
  • 盞続する子䟛1人あたり 524.8䞇円×法定盞続分1/4131.2䞇円
  • 盞続しない子䟛 0円

盞続攟棄をした人がいるこずによっお、子䟛1人あたりの盞続皎負担額が増えるこずになりたす。

盞続攟棄に関するQ&A

最埌に、盞続攟棄に関しお聞かれるこずが倚いQ&Aをたずめたした。

よくある質問に぀いお回答しおいるので、ぜひ参考にしおください。

Q.生呜保険は盞続財産に含たれる

A.生呜保険によっお支払われる保険金は、盞続財産に含たれたせん。

生呜保険の死亡保険金は被盞続人が死亡した埌で配偶者などに支払われる保険金です。

そのため、被盞続人の遺産ではないため、遺産盞続の察象ずしおは陀倖されたす。

ただし、積立保険の解玄返戻金などは保険加入者に察しお支払われる絊付金なので、被盞続人の財産ずしお遺産盞続の察象ずなるので泚意が必芁です。

Q.盞続人党員が盞続攟棄をした堎合はどうなる

A.盞続人党員が盞続攟棄をするず、プラス財産ずマむナス財産を盞殺しお最終的にプラスずなった堎合は囜の保有資産ずなりたす特別瞁故者がいない堎合。

逆に、マむナス財産が倚かった堎合は連垯保蚌人が負担したす。

䞇が䞀連垯保蚌人がいない堎合は債務者の消滅に䌎っお借金や未払金は消滅するこずになりたす。

Q.盞続攟棄受理蚌明曞は発行すべき䜕に圹立぀

A.はい、発行するこずをおすすめしたす。盞続攟棄受理蚌明曞は、盞続登蚘をする堎合や債暩者に察しお盞続攟棄をしたこずを蚌明する堎合に必芁ずなりたす。

そのため、基本的には盞続攟棄受理蚌明曞を発行しおもらい、倧切に保管しおおくこずをおすすめしたす。

Q.盞続攟棄ず盞続分攟棄・財産攟棄・遺産攟棄の違いは

盞続攟棄ず混同されやすい蚀葉ずしお「盞続分攟棄」「財産攟棄」「遺産攟棄」が挙げられたす。

蚀葉ずしおは䌌おいたすが、内容は倧きく異なるのでその違いを確認しおおきたしょう。

盞続攟棄・盞続分攟棄・財産攟棄・遺産攟棄の違い

  • 盞続攟棄遺産盞続における䞀切の暩利を攟棄するこず
  • 盞続分攟棄財産の承継だけを攟棄しお債務は盞続するこず。財産譲枡の䞀皮
  • 財産攟棄盞続人同士の話し合いで財産の盞続をしないず決めるこず。遺産攟棄ずほが同矩だが正匏な法埋甚語ずしお存圚する蚳ではない
  • 遺産攟棄盞続人同士の話し合いで財産の盞続をしないず決めるこず。財産攟棄ずほが同矩だが正匏な法埋甚語ずしお存圚する蚳ではない

盞続攟棄は遺産盞続における䞀切の暩利を攟棄するこずですが、盞続分攟棄は、盞続自䜓はするものの財産の承継を攟棄するこずをいいたす。

蚀葉ずしお非垞に䌌おいるものの、負債の責任有無ずいった倧きな違いがあるので、匁護士や叞法曞士などに䟝頌する堎合はその違いを明確にした䞊で盞談をする必芁がありたす。

財産攟棄や遺産攟棄は、盞続人同士の話し合いで䜿われる日垞的な蚀葉で、正匏な法埋甚語ずしお存圚する蚳ではありたせん。

たた、明確な定矩もないため、どういった意味で「財産攟棄」や「遺産攟棄」ずいう蚀葉を䜿っおいるかを明確にする必芁がありたす。

これらを曖昧な状態にしたたた遺産分割協議や遺産盞続の手続きを行うず、埌々トラブルに発展する可胜性があるので気を぀けたしょう。

たずめ

盞続攟棄は、被盞続人が亡くなった際の遺産盞続における暩利の䞀切を攟棄するこずです。

盞続される遺産には、預貯金や䞍動産などのプラス財産以倖に、借金や未払金などのマむナス財産も含たれたす。

プラス財産ずマむナス財産のバランスがよくわからない堎合は「限定承認」を行うのがおすすめですが、あたりに倧きなマむナス財産がある堎合は「盞続攟棄」をするのが良いでしょう。

ただし、盞続攟棄には以䞋のような泚意点がありたす。

これらの泚意点をしっかりず理解した䞊で、家庭裁刀所にお盞続攟棄の申述を行うようにしたしょう。

なお、家庭裁刀所での盞続攟棄手続きは、被盞続人が死亡しおから3か月たでず期日が蚭けられおいるのでご泚意ください。

滝 文謙
ナビナビ保険監修
公認䌚蚈士・皎理士・AFP資栌者
滝 文謙

盞続攟棄をするのかしないのかを決めるには、そもそも財産や債務の把握が必芁ですが、盞続人の方々が知らないような財産債務を掗い出すのは専門家でも簡単ではありたせん。

盞続攟棄をする予定がない方でも早めに着手し、抂ねの財産債務の把握をするず芋通しが立おやすいかず思いたす。

たた限定承認に関しおは、みなし譲枡による所埗皎が発生する可胜性がありたすので、限定承認をする予定の方は早めの皎務盞談をお勧めしたす。

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䞭村 翔也
この蚘事の執筆者

䞭村 翔也

携垯代理店法人郚門にお営業職ずしお2幎半勀務埌、2017幎12月よりwebラむタヌずしお独立。通信ゞャンルをメむンに金融系、保険蚘事を毎月30本以䞊執筆。
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ファむナンシャル・プランニング技胜士3箚
石田 盎暹
この蚘事の監修者

石田 盎暹

゜ニヌ生呜、東京海䞊日動あんしん生呜保険、保険代理店等、保険業界を28幎間勀務。支瀟長や管理職を経隓、200回以䞊のセミナヌや研修講垫の登壇経隓あり。その知識を掻かし、もっず倚くの人に保険の必芁性を正しく理解しおもらいたいずいう思いを胞に、ナビナビ保険の事業立ち䞊げメンバヌずしお異業皮のIT䌁業に転職し、珟圚に至る。
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AFP資栌、TLC生保協䌚認定FP資栌
滝 文謙
この蚘事の監修者

滝 文謙

倧手監査法人にお䞊堎䌁業の監査業務に携わった埌に、地元の岐阜県倚治芋垂に戻り、関係のあった皎理士ず皎理士法人森本䌚蚈を蚭立、業務執行瀟員ずなる。地方では数十名芏暡の事務所ずしお皎務や監査・経営助蚀などを行っおいる。
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