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更新:2020.06.11 公開:2020.01.29

先進医療とは?種類・費用の相場、特約と保険の違いをわかりやすく解説

先進医療とは?種類・費用の相場、特約と保険の違いをわかりやすく解説

医療保険やがん保険を考えるときによく聞く「先進医療」。

単体の先進医療保険で備えるか、もしくは特約で備えるか、迷う人も多いでしょう。

先進医療は高額な医療費がかかるものも多く、きちんと準備をしておかないと思わぬ出費となってしまいます。

この記事では、先進医療についてわかりやすく解説していきます。理解を深めたうえで自分は先進医療にどのように備えるべきか考えましょう。

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先進医療とは

先進医療とは、厚生労働大臣が認める高度な医療技術や治療法のうち有効性・安全性は一定基準を満たしてはいるものの、公的医療保険制度の対象外の治療を指します。

令和元年12月現在、86種類の治療が先進医療と定められています。

先進医療は、公的医療保険制度の対象にするか評価が必要な段階の治療です。よって、現時点では公的医療保険制度は適用されず、治療費は全額自己負担となります。

「公的医療保険制度」とは?
公的医療保険とは、社会保険制度の1つで、病気やケガなど万が一のときに保障してくれる保険制度。
日本では全国民がこの公的医療保険に加入することになっており、国民皆保険制度と呼ばれている。

先進医療の注意点

先進医療を受ける際の注意点は以下のとおりです。

1.先進医療は公的医療保険制度の対象外

先進医療は公的医療保険の適応外のため、高額な医療費であっても全額自己負担となり、経済的リスクが高いといえます。

公的医療保険制度とは日本に住む全国民が加入している医療保険のことで、治療費の自己負担額が軽減される仕組みになっています。

自己負担額が軽減される主な公的医療保険制度

  • 基本的には医療費の3割(※)自己負担
  • 高額療養費制度

医療費の自己負担割合について

※小学校就学以降、70歳未満:3割、小学校就学前の人、及び70歳以上74歳未満の人:2割(一定以上所得のある人は3割)

公的医療保険制度が対象の通常診療や検査(保険診療)であれば、基本的に3割自己負担(※)で医療機関の受診が可能です。

それに加え、公的医療保険制度には医療費が高額になったときに備え「高額療養費制度」が存在します。

「高額療養費制度」とは?
一ヶ月の間に保険診療で支払った治療費が一定額を超えた場合に、超過分を公的医療保険が負担してくれる制度

一ヶ月の自己負担限度額(上限額)は年収ごとに区分されています。

平成30年8月診療分からの一ヶ月の上限額(69歳以下の方)
所得区分 自己負担限度額(世帯ごと)
区分ア(年収約1,160万円~)
健保:標準報酬月額83万円以上
国保::旧ただし書き所得901万円超
252,600円+(総医療費-842,000円)×1%
区分イ(年収約770~約1,160万円)
健保:標報53万~79万円
国保:旧ただし書き所得600万~901万円
167,400円+(総医療費-558,000円)×1%
区分ウ(年収約370~約770万円)
健保:標報28万~50万円
国保:旧ただし書き所得210万~600万円
80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
区分エ(~年収約370万円)
健保:標報26万円以下
国保:旧ただし書き所得210万円以下
57,600円
区分オ 住民税非課税者 35,400円

※総医療費とは保険適用される診察費用の総額(10割)です。※「区分ア」または「区分イ」に該当する場合、市区町村民税が非課税であっても、標準報酬月額での「区分ア」または「区分イ」の該当となります。※後期高齢者など例外もあり※総医療費は自己負担軽減前の金額※旧ただし書き所得とは、所得から住民税基礎控除額33万円を差し引いた金額

2.先進医療を受けられる場所や人が限定的

先進医療は最先端の医療技術のため、どこの病院でも受診可能なわけではありません。

治療ごとに受けられる医療施設が決まっており、なかには日本で一か所しか受診できない治療もあります。

また、誰でも先進医療の治療を受けられるわけではなく、専門医の認定を受けて初めて治療が可能となるため、限定的な治療方法といえます。

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先進医療を受診するまでの流れ

先進医療の治療を受けたい場合の一般的な流れは以下のとおりです。

先進医療を受診する流れ

  1. 主治医に相談し、紹介状を書いてもらう
  2. 先進医療の専門医が治療の必要性を判断する
  3. 同意書にサインをし、治療を受ける

先進医療は保険診療を受けている患者自身が希望し、専門医が必要性を認めて初めて先進医療の治療を受けることが可能となります。希望する場合は主治医に相談しましょう。

先進医療の種類と費用・平均入院期間・年間実施件数

先進医療の治療費は全て自己負担です。また、治療費以外にも、実施医療機関が限定的なため遠方の場合は交通費や家族の滞在費、入院費なども自己負担として備えておく必要があります。

実際に先進医療保険を検討するにあたり、種類別の費用感や、平均入院日数などの目安は以下のとおりです。

代表的な先進医療の種類と費用・平均入院期間・年間実施件数(平成28年7月1日~平成29年6月30日より)
技術名 適応症 1件あたりの費用 平均入院期間 年間実施件数
重粒子線治療

がん

3,133,672円 5.6日 1,008件
陽子線治療 がん 2,716,016円 17.9日 1,663件
多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術 白内障 656,419円 1.1日 23,859件
歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法 歯周病 59,830円 105件
オクトレオチド皮下注射療法 先天性高インスリン血症 5,410,269円 1件

参考元:厚生労働省 平成30年度実績報告(平成29年7月1日~平成30年6月30日)

先進医療は治療費が500万円以上と非常に高額な治療費がかかります。

しかも、治療が一回で完結せず複数回治療を受けることも考えられます。

先進医療を受けられる確率も決して高いとはいえません。例えば、オクトレオチド皮下注射療法は年間で実施件数が1件です。

また、重粒子線治療や陽子線治療は年間1,000〜1,700件程度実施されていますが、がんの年間症例数が995,131例であることを考えると、治療を受けられる確率は1%以下となります。

先進医療の対象は随時更新される

先進医療の対象となる技術は日々更新されています。新たに先進医療の対象となるものもあれば、公的医療保険制度が適応される保険診療や、適応されない自由診療へと移行するものもあります。

例えば、インプラント治療や前眼部三次元画像解析などは以前まで先進医療の対象でしたが、現在は先進医療の対象外です。

先進医療の対象となっているかは厚生労働省のホームページで確認可能なため、検討している治療法がある場合は必ず確認しましょう。

先進医療保険の保障範囲は事前確認を

先進医療全般が保障対象となっていることが一般的ですが、なかには一部制限のある商品があります。

白内障の治療で使う「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」は、先進医療の中で年間実施件数が圧倒的に多いにも関わらず、この治療法に対して給付金が受けられない商品もあります。先進医療保険へ加入する際は、保障範囲を事前に確認しましょう。

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先進医療の備え方(主契約として単独保険・特約付帯)

先進医療に備える方法は、以下の2パターンがあります。

先進医療への備え方

  1. 主契約として先進医療保険に加入する
  2. (医療保険・がん保険の主契約に)先進医療特約を付帯する

医療保険やがん保険の商品によっては、主契約内容に先進医療への備えが含まれているものもあります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

先進医療への備え方の特徴
保険の種類 特徴 こんな人におすすめ
先進医療保険(単独保険・主契約)
  • 給付金(実費)の他に一時金がある保険もある
  • 先進医療のみを保険で準備したい人
  • 現在の医療保険やがん保険に先進医療特約がない人
先進医療特約を付帯
  • 主契約を解約せずに、特約のみの更新や解約が可能
  • 単独で加入するよりも保険料が安い
  • 医療保険やがん保険にも加入しておきたい人
  • 保険料を安く先進医療保険に加入したい人

更新型の特約で先進医療に備えるのがおすすめ

先進医療は更新型の特約で備えることをおすすめします。理由は以下の2つです。

先進医療は特約で備えることをおすすめする理由

  1. 変化の激しい先進医療にも対応しやすい
  2. 保険料が安い

1.変化の激しい先進医療にも対応しやすい

先進医療の対象となる技術は日々変化しているため、更新型だとその時々に応じた特約内容に自動で更新されます。特約付帯であれば、特約のみ加入し直した場合でも主契約は解約していないため告知は不要です。

一方、先進医療を主契約で備えると保障内容を変更したい場合には、現契約を解約し、新たに保険加入し直す必要があります。保険に再加入となると、再度告知が必要となり、保険料も高くなります。

2.特約タイプのほうが保険料が安い

特約タイプのほうが単独保険(主契約)よりも保険料は安いです。(例:【S社・先進医療保険料】月々500円、【R社・医療保険に特約付帯】月々50円を主契約の保険料に上乗せ)

先進医療給付金は実費のため、保険金の金額に大きな差はなく保障内容は同等のため、保険料の安い特約で備えることをおすすめします。

特約の場合、がん保険より医療保険への付帯がおすすめ

医療保険とがん保険、どちらにも加入する場合は、医療保険に先進医療特約を付帯することをおすすめします。

医療保険に先進医療特約を付帯した場合は「病気・ケガで所定の先進医療を受けたとき」であるのに対し、がん保険に先進医療特約を付帯した場合は「がんの治療に関わる先進医療」と、保障範囲に違いがあります。

カバーできる保障範囲が広い医療保険に付帯する方が、より多くの病気に対して先進医療に備えることができます。

医療保険・がん保険についてはそれぞれ下記のコンテンツをぜひ合わせて参考にしてください。

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先進医療の備えの必要性

先進医療保険の必要性を判断するには、以下の2点を自分なりに考えておくことが大切です。

1.経済的リスクを考えておく

保険は経済的なリスクに備えるための商品のため、問題なく自己負担で賄える人には不要な商品です。

しかし、先進医療は高額療養費制度の対象外の治療方法です。高ければ数百万円、複数回受けると一千万円以上が自己負担となる可能性があり、経済的リスクは高いといえます。

2.先進医療を受けられる可能性を考えておく

先述のとおり、先進医療は実施医療機関や受けられる人が限定的な治療方法です。

受けられること可能性自体が低いことに対し、どこまで備えを準備するのかは、人によって判断が異なるでしょう。

もし保険で備えないと決めた場合は、万が一先進医療を受けることになった際の経済的リスクが大きいことを把握したうえで、どのように対応すべきか自分なりに考えておきましょう。

まとめ

先進医療について、大切なポイントを振り返りましょう。

の記事の大切なポイント

  • 先進医療は有効性・安全性は一定基準を満たしたことは認められた治療
  • 先進医療は公的医療保険制度が適応できないため全額自己負担となり、経済的リスクが高い
  • 先進医療の対象となる治療法は随時更新されている
  • 先進医療には、更新型の特約を医療保険に付帯して備えることがおすすめ

先進医療は経済的リスクが高いにも関わらず、主契約の保険・特約は各社数十円から数百円の安い保険料に設定されており、検討しやすい商品といえます。

日々変化していく先進医療の内容について理解した上で、将来のリスクに備えたいという人はぜひ検討しておきましょう。

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この記事の執筆者
小山 直樹
所有資格
ファイナンシャル・プランニング技能士2級, 生命保険販売資格, 変額保険販売資格
外資系生命保険会社にて個人・法人向けの営業・販売を担当。生命保険・医療保険・相続・外貨建て・学資保険など様々な商品を扱っていました。 難しい保険をわかりやすく考えられるように解説していきます。
この記事の監修者
石田 直樹
所有資格
AFP資格、TLC(生保協会認定FP)資格
ソニー生命、東京海上日動あんしん生命保険、保険代理店等、保険業界を28年間勤務。支社長や管理職を経験、200回以上のセミナーや研修講師の登壇経験あり。その知識を活かし、もっと多くの人に保険の必要性を正しく理解してもらいたい!という思いを胸に、ナビナビ保険の事業立ち上げメンバーとして異業種のIT企業に転職し、現在に至る。
この記事の編集者
ナビナビ保険編集部
ナビナビ保険編集部は「どこよりも分かりやすい保険情報を届けること」をコンセプトにコンテンツの配信を行っています。

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